2016年12月に統型リゾート(IR)整備推進法案、通称「カジノ法案」が成立した。 永らく「カジノ」を違法としてきた日本でカジノが解禁されることでその動向が注目されてきた。現在の候補地は北海道(苫小牧)、東京(お台場)、千葉(幕張新都心)、「神奈川(横浜・山下ふ頭)」、静岡(牧之原市)、「大阪(夢洲)」、和歌山(マリーナシティ)、長崎(佐世保市)、沖縄(海洋博公園・美ら海)の9つの都道府県が名乗りを上げている。当初は「2020年の東京オリンピック」に照準を合わせ目標とされてきたが各法案の審議が長引き、法案が成立後も各法律やインフラの整備が山積み、加えて新型コロナウイルス感染拡大、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件、国会議員の逮捕等々不安要素問題点が浮上、推測で早くて2025年開催の大阪万博以降の見方が強まっている。昨年4千万人近い訪日観光客もコロナによる海外渡航禁止の影響もあって今年8月末現在4百万人にも達していない。5年後のその時期にはコロナも収まり訪日観光客も戻っていると思われるが、統型リゾート(IR)整備は客室数が2,700室〜4,800室を有する「宿泊施設」をメインに「カジノ」、「水族館」、「アートミュージアム」、「ウォータースライダー」などを含むプール、ライブなどを行なう「アリーナ」や「シアター」、「レストラン」、「バー」等々のコンテンツを用意(新設)しなければならない。現在の候補地の中で最有力視されているのが、政府からの推薦が受けていることが強みの神奈川・横浜である。2番手には2025年万博を開催する「大阪」の名が挙がっている。神奈川県内の最有力候補地として名が挙がっているのが「山下ふ頭」である。「山下ふ頭」の優位性は「広大でシンボル性の高い敷地」、「利便性の高い交通アクセス」、「みなとみらい21地区から続く魅力的なウォーターフロントの景観」を挙げ、「都市型リゾートとしての高いポテンシャル」がある。47haという広大な空間かつ、穏やかな水域に囲まれているこの地は「統合型リゾート」の建設にまさに「理想的」、「適合地」といわれる立地である。しかし県内の有力者や住民の反対が多いこと根強いことも解決・クリアーが最前提である。「横浜のカジノ構想」は「大人から子供まで楽しめる滞在型のリゾート地」とされ、昨年4月にはすでにIRプロジェクトチームを設立し検討を開始している。昨年8月22日 横浜市はカジノの他、国際会議場、展示施設、宿泊施設、アリーナ、子供向けアトラクション施設などを統合したIR(Integrated Resort=統合型リゾート)を誘致を表明。8月には京浜急行電鉄がIR運営事業への参入検討を発表したことで品川、羽田、成田といった首都圏ビッグ3からのアクセスが確保された。横浜IRの基本コンセプトは「横浜を世界から選ばれるデスティネーション(目的地)へ」。世界最高水準のIRをもって新しい横浜の創造にチャレンジする「横浜イノベーションIR」を目指すことが発表された。海外事業者として「ラスベガス・サンズ」、「メルコリゾーツ、ウィンリゾーツ」などが相次いで大阪から横浜に転向する動きが出て圧倒的な注目を集めてきたが、ここへきてコロナ問題で撤退も噂され様変わりしてきた。今日(8/31)の朝刊に横浜の林市長が今後のIRについての記事が掲載されていた。コロナ渦の中で白紙、撤回までには至っていないが「国家プロジェクト」として注視&見守っていくと述べている。とにかくIR誘致による事業性についてカジノができれば横浜としてインバウンドを含むIRへの訪問者数を2,000万人から4,000万人/年、IR区域内での消費額を4,500億円から7,400億円/年を見込んでいるだけに「横浜カジノ」の行方が目が離せなくなっている。(2008)
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