先月6日の「気象庁」は今シーズンは全国的に「休眠打破」の時期は平年より遅いる見込みと発表した。休眠打破後は平年より高めの気温が予想され花芽が順調に生長し、休眠打破の遅れを取り戻すため、全国的に平年並みか平年より遅めの開花となる地点が多い見込みとのこと。最も早いのは東京で3月24日に開花がスタート、続いて九州地方、四国地方、東海地方で続々と開花し始める予想である。東日本は10月、11月は平年より高め、12月は平年並み、1月は平年より高めの気温で2月は平年並み、3月は平年より高め。西日本は10月~11月にかけては平年よりかなり高め、。12月から1月にかけては平年並みの気温、2月は平年より低め、3月は平年より高めの気温が予想されている。この気温推移から10月~11月に掛けての高温の影響で休眠打破の時期は1週間程度遅くなる見込みである。開花時期は東日本では平年並み、西日本では平年並みか平年より遅めとなる見込みであることから全国的に平年並みか平年より遅めの開花となる見込みである。気象庁で観測の対象としている品種は九州では「ソメイヨシノ」、南西諸島では「ヒカンザクラ」である。福岡管区気象台では構内にある標本木を観測して「サクラ」の開花(花が5~6輪咲いた状態)や満開(花芽の8割以上が咲いた状態)を毎年記録している。「サクラ」は前年の夏に翌春咲く花の元となる「花芽」が形成される。花芽はそれ以上生長することなく「休眠」に入り、秋から冬にかけての低温に一定期間さらされると休眠から目覚める。これを植物学では「休眠打破」という。桜の「開花400度の法則」とと「開花600度の法則」の二つがある。2月1日以降の平均気温の合計が「400度」もしくわ「600度」を超えると開花とするというものである。生物季節観測の目的は生物に及ぼす気象の影響を知ると共に、その観測結果から季節の遅れ進みや、気候の違いなど総合的な気象現象の推移を知ることにある。その中で、春本番を告げる「桜=サクラ」の開花・満開は一般に高い関心がある。その後、花芽は春先の気温の上昇と共に生長し、この生長の速さは気温が高ければ速く、春先の気温が高い年には早く開花する。何と言う自然の摂理なのか?驚いてしまう。(2502)
別の予報
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別の予報
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