東京都北区西ヶ原に豪壮でおしゃれな建物、和洋の庭園、大正の息吹に触れられる空間と言われている「旧古河庭園」はある。外観はルネサンス調で、煉瓦造りの躯体を新小松石の野面石積みで覆う造りで大正6年竣工。洋館南側にはイタリア式とフランス式の庭園が見事に組み合わされ配置されている。バラ園には約90種180株の華やかで気品あふれるバラが甘い芳香を漂わせ咲き誇っている。見ごろを迎えてた今、園内は5/14~6/8まで「バラフェスティバル」が開催されている。重厚な洋館を背景に春バラの観賞の至福の時を満喫。(1305)
相模原市緑区下九沢に公園全体が植物園のような雰囲気が感じられるように造られている「相模原北公園」はある。当園の「東フロント入口」と階段状に流れる「花木園」では80種、1900本の「バラ」がいま色鮮やかに咲き乱れほのかな甘い香りを漂よわせ薔薇の花園&世界を創り上げている。まるで共演しているようである。その花姿といい、花びらの数、かたち姿、多彩な色彩といいバラは人の目も心も魅了するかのように輝いている。まさしく花の女王らしい出立ちで当園の主役となっている。(1405)
横浜市鶴見(鶴見大学そば)に曹洞宗の大本山「諸嶽山総持寺」はある。奈良時代、行基によって能登国櫛比庄に諸嶽寺として創建、本尊は「釈迦如来」である。元享2年、後醍醐天皇より「曹洞陽紫出世第一道場」の綸旨を受けて官寺、大本山となって曹洞宗を公称した。明治44年に鶴見に移転。50万㎡という広大な敷地、参道入口には石柱と常夜燈。鬱蒼とした樹々に覆われた参道を進むとまず一番外側にある正面の門にあたる総門「三松関」、さらに進むと圧倒されるほどの大きな三解脱門を表すとされる「三門」(日本一を誇る鉄筋コンクリート建築)を潜る。なんと大きなお寺であろうか。境内には、堂宇の殆どが有形文化財だが、大雄宝殿とも呼ばれる「仏殿」(本尊の釈迦牟尼如来を祀る)、水色の瓦葺形の銅板屋根を持つ「大祖堂」の本堂客殿、此処の迎賓館の「待鳳館」(徳川家の書院を移築)住持・禅師の表方丈の間であり書院の「紫雲臺」勅使門であった「向唐門」、長さ152メートルの「百軒廊下」、朝をあらわすと言われる「金鶏門」、放光堂から衆寮に通じる回廊にある「鐘鼓楼」と歴史あるいくつもの堂宇が建ち並び大本山らしい風格を漂わせている。。また各界の著名人が多く眠る墓所の一角に石原裕次郎のお墓もある。聖域の地では自ずと己と正面から向き合うことになる。(1310)
ドレスデンは人口50万人の大都市でチェコ国境まで20km程度のドイツ東南部にありプラハまで約120kmの所に位置している。ドレスデンの「エルベ川」の源流はチェコの「ヴルダヴァ川」がプラハを経由して名を変えたもの。ドレスデンの市街地中心部を全長約1,091kmはヨーロッパでは14番目に長く、このうち727kmがドイツ国内を占める「エルベ川」(ドレスデン~マイセン~マグデブルグを経てハンブルグへ流れ北海へ注ぐ国際河川)が流れれている。エルベ川沿いには長い「ブリュールのテラス=Bruehl Terrace」(元は要塞)があり、南岸に集中する歴史的建造物を眺められるビューポイント。テラスに通じる階段では4つの銅像、遊歩道にはドームの天辺に金色の天使が輝く建物が並んでいる。エルベ川辺には遊覧船の船着き場には多数のクラシックな外輪観光船も走っている。歴史的に価値の高い建造物が残っているバロック様式の街ドレスデン、エルベ川両岸に建ち並ぶピルニッツ宮殿、ピルニッツ城、エルベ古城、教会、宮殿、公園はどれも必見に値するものばかり。対岸には新市街地区の赤い丸屋根のザクセン行政府首相府、ザクセン財務省府などが視界に入る。ドレスデンは「エルベ川のフィレンツェ」、「ヨーロッパのバルコニー」と呼ばれていようにドイツの中でも最も美しい街の一つであることが頷ける。(1401)
中欧5ヶ国の旅も中盤。プラハより移動すること2.5時間、4ヶ国目のドイツの「ドレスデン」に降り立つ。ドレスデンはチェコとの国境に近くに位置し、お隣には陶器の街「マイセン」がある。ドレスデンは「華麗なるザクセンの宝石」とか「甦るバロックの都宮廷文化が華開いた街」といわれ、音楽、絵画など洗練された芸術が集まる。中でも街(エルベ川とツヴィンガー宮殿の間)の中心に位置するのが「ゼンパー・オーパー」の愛称で親しまれている世界屈指のオペラハウス「ザクセン州立歌劇場」である。バロック調に建造された外観は見惚れてしまうくらい素晴らしい。劇場広場から見ると騎馬のヨハン王像と1841年に宮廷歌劇場として建築家・ゼンパーの設計により建設された。歌劇場の入口左のゲーテ像、右手にシラーの像、正面、天頂部分の彫刻、正面の角をギリシャ彫刻で飾られた外観だけ見ても歴史の重みを痛感せずにはいられない。(1401)