★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

いつか私もビバリーヒルズに住むでやんす

2010-06-11 02:25:34 | 日記
NHKの得意技、深夜のドラマ再放送で「ビバリ~ヒルズ高校白書」(第1話と第2話)をやると聞いたので、見てみた。

世界的に流行っていたドラマで、私が大学のときぐらいだったかしらん、ときどき見てたようなきがする。ビバリーヒルズに引っ越してきたミネソタの双子兄妹(ブランドンとブレンダ)がセレブな連中の悲惨な人生につきあう話だ。男女関係がリゾームのように入り組んでいて、たぶん登場人物たちもよく分かっていないのではなかろうか。

一番人気のあったのは、第一話からいきなり鼻を整形してでてくる(元の鼻がわからん……)ケリーという美少女と、バイロンを読み部屋の埃をインテリアだとか抜かす(私とほとんどキャラクターがかぶっている)ディランとかいう美男の不良である。ディランは、まず双子の妹のブレンダの処女を奪ったんだが、まもなくケリーとくっつく。とすると、物語というものの必然として兄のブランドンがケリーとくっつく。――このドラマは完全に無頼派の復讐劇である。あとの展開はよくしらない。もう玉突き遊びのようにくっついたり離れたりするらしいけど。

無頼派は当然戯作派でもある。まず言葉遣いがそうなのだ。ウィキペディアにも書いてあったけど、ビバリーヒルズに行くと「ちょい待ち」「やっこさん」「 ~でやんす」「ワーオです」などの奇妙な日本語が頻繁に飛び交っているらしいのだ。どこまで戯作かと……。私もこれからセレブになってビバリーヒルズに住む予定であるので、そのあかつきにはさっそく使ってみることにする。こんな感じで……。

「ミスター・ワタナベに電報です」
「センキュー!ちょい待ち、チップあげるでやんす」
「ワーオです」
「ほれ、もってけ泥棒、日本の千円札でやんす」
「ここに印刷されてあるのは漱石さんっすか」
「べらんめえ、英世さんでやんす。やっこさん、アメリカに墓があるんでやんす」
「ワーオでやんす」