★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

鳩ぽっぽから革命の歌声を

2010-06-02 17:23:07 | 思想
今日は鳩の日になりましたな。鳩と言えば鳩ぽっぽ~であるが、一国の首相を鳩ぽっぽに喩えるのはネット上に以前から溢れかえっており、まあ紋切り型と言ってよかろう。

いまの若い方々はしらないかもしれないが、某石原★★★都××もその表情が鳩が豆鉄砲××××などと言われていたのである。

日本は鳩が大好きである。さすがは平和国家(軍事的×国)である。学生諸君は、もいちど安部公房の「手」を読み直し、鳩は時代を超えて生きるが、最後は悲惨な運命を辿りがちだということを自覚すべし。

文学研究者の私としては、鳩を単体であつかうのもよかろうと思うけども、むしろ「ぽっぽ」に注目したい。

とすれば、すぐに思い浮かぶのはちょっと前に流行った鼠先輩「六本木~GIROPPON~」である。これは後半の「ぽっぽ」の連続歌唱がなんとなく「ええじゃないか」的な盛り上がりを持っている曲で、やけになったサラリーマンがよく絶唱していたという(……知らんけど)。

鳩ぽっぽの歌、いや正確に言うと文部省唱歌「鳩」は、鳩ぽっぽの表現的効果を充分出していない。最後に、飛んでいけだの、仲良く遊ぼう(昭和16年バージョン)などといかにも特攻や翼賛体制を想起させる説教をつけてしまっているからだ。

首相を批判している者たちも大概だし、もう日本は本当に滅びかけていると思う学生諸君は、就職活動をしばしやめて、鼠先輩のように「ぽっぽ」を永遠に繰り返すのである。面倒だからメロディーは鳩ぽっぽのやつでいいです。さあ、どうぞ