悲しい夢を見るうさちゃんとまたぐわたくし
家政科のO先生がチケットをくれたので、今日は東京大学音楽部管弦楽団の高松公演に行ってきた。O先生ありがとうございます。
だいたいアマチュアオケの演奏会というのは、プロがいかに化け物であるかを痛感して終わるのが普通であって……
プログラムは……
モーツアルト「魔笛」序曲
R・シュトラウス「ドン・ファン」
ブラームス交響曲第3番
いっちょまえに立派な曲を並べおってからに。これらの曲に共通するのは恋愛問題であり「こんな僕でも求愛」(魔笛)→「女はすべて僕のもの」(ドン・ファン)→「独身ですが、心地良く達観しますた」(ブラームス)という、よくある流れをやりたいのであろう。学生にははやいんだよ、そんな事を語るにゃよ。
(聴いてみた)
あれ?普通に上手ぇ……
「魔笛」……まずフリーメイソンの三和音でずっこけるのがアマオケであるが、なんとかちゃんと乗りきってるじゃねえか。やりましたっ
「ドン・ファン」……冒頭の「悦楽の嵐」のテーマで普通ずっこけるだろう……ちゃんと弾けてるじゃねえか。独奏バイオリンの女性テーマ、上手いじゃないかっ。オーボエやホルンも上手いじゃないかっ。
「交響曲第3番」……ブラームスの交響曲の中で一番の傑作とも噂されるこの曲であるな。ブラームスがヒロポンでも打てば、マーラーの第9番みたいなものも書けたのではないかという予感すら漂う曲である。学生の団体の演奏では、演奏者が若いために曲の精神を理解できなかったのではなかろうかと思われるものがあるが、今日の演奏はなかなか良かった。はやめのテンポでぐいぐい押していたが、それもなかなかよかった。ブラームスって実演で聴くとすごくいい響きがするよなあ……演奏してて面白そうだし。第4楽章の転調はよく聴いてると酔ってくるな。ブラームスのどこが枯淡なんだ、大学生が演奏していることもあって、すごく青春しているなあっ。
結論:勉強も出来て音楽も出来て実に小憎らしい連中の演奏会であった。東大オケの皆さん、演奏やパンフレットの曲解説でみせた知性を忘れずに、へんな小役人にならないでいただきたい。あと、お母さん達、クラシックの演奏会に耐えられないガキは会場に連れてくるなっ。