ある団体が慰問袋をつくって被災地に配る、という計画を耳にしたので、「まけないタオルを袋に入れませんか」と問い合わせていました。
しばらく連絡がなく、どうかなと思ってこちらから連絡したら、「そんなダジャレを言っている場合ではないだろ」ということになった、という返事でした。
確かに、「巻けない」と「負けない」をかけたダジャレと言われてしまえばそうなのですが、そこに込めた思いは結構真剣なのです。
早坂さんも、そのあたりは分かってくれて、テーマソングの歌詞に「半端じゃないぞ」と歌ってくれました。
半端に見える長さだけど、思いは半端じゃないと歌っているのです。
東北人の忍耐力と粘り強さで、地獄のような困難な状況と絶望、深い悲しみに耐えて頑張っている皆さんも、フッと我に返り、震災前を思い出す時、生きる力が抜けて負けそうになることもあるでしょう。
だけど、決して負けないでもらいたい、絶対に乗り越えてもらいたい、そう祈っている被災地外の人々はたくさんいます。
その思いを被災地に届ける形としてタオルを思いつきました。
災害に負けない、負けそうになる自分に負けない、被災地を忘れてしまいそうになる自分に負けない。
被災地と被災地外とで、思いを共有しながらつながっていく、被災地に伝えたいのに伝えられないもどかしさを、握りしめていく。そんなタオルになればと思います。
首にも巻けないタオルは使えないのじゃないか、という意見はたくさんいただきました。しかし、だからこそメッセージは強いと思いました。
ポケットに入れたり、壁に貼ったり、フキン代わりにしたり、枕の上にかけて寝たりと、使い方はあると思います。
シャレではあるので、クスッと笑えるユーモアも必要かなと思いました。
高校生にも「ウケる(笑い)」という感想をもらいました。
ということで、思いは意外と真剣、半端じゃないのです。
一枚でも多くのタオルを被災地に届けたいと考えています。この活動に賛同してご支援をいただいた方には、1000円以上を一口にして支援者にもタオル1枚をお渡しします。
松林寺と宿用院でもタオルを置いています。お近くでご希望の方は直接お越しいただいてもかまいません。