なあむ

やどかり和尚の考えたこと

大震災109 人の使い捨て

2012年01月09日 22時13分31秒 | 東日本大震災

今日、自殺関係で寺を訪ねてきた方から聞いた話です。

その方は大阪西成地区に住所のある人ですが、去年4月頃、日雇いの手配師から「震災復興の仕事」という名目で連れて行かれた仲間たちが向かったのは福島第1原発で、一日4時間の仕事で日当5万円、10日間という話だった。ところが仕事が終わって、支払われたのは15万円だけ。

1日5万円、の段階で、手配師にはかなりの手数料が入っていると思われますが、更にそこからピンハネされての1日1万5千円ということでしょう。

しかも、防護服もなく、ただの防塵マスクとゴム手、長靴だけ。作業が終わってからの線量検査もなかったということらしいです。

これが現実なのでしょう。

国も東電もマスコミも、そのことを十分に知っていながら、誰も何も言わない。

いつからこの国は人を使い捨てする国になったのでしょうか。どこに福祉国家があるのでしょうか。

国民が事実を知らされないということであれば、本当に将軍様の国と何ら変わらない。

ある一定の線から下は、見ないように、見えないようにしているとしか思えません。

暴力団の一斉排除はいいけれど、その資金源が貧困層からの徹底搾取に向かい、結局闇から闇へ人が葬られる、しかもそれを見て見ぬ振りをする国家とは。

義憤がマグマのようにたまってきています。