なあむ

やどかり和尚の考えたこと

大震災112 心の復興

2012年01月30日 15時43分01秒 | 東日本大震災

28日はもう一つ、気仙沼から大漁唄い込みのメンバー26名が最上町にやってきて、赤倉温泉で新年会が開かれました。

この日私は、その前の法事の席と合わせて日に3回の酒席でした。(胃の具合が)

最上町側の受け入れメンバーと合わせて50名弱になり、毎度の如く、飲めや歌えや踊れやの大宴会となりました。

大漁唄い込みで交流した赤倉幼稚園の園児が、もう一つの伝統芸能「虎舞」の道具一式が流されたのを聞いて、何と紙の張り子で虎の頭を作ってくれました。

もちろん、この頭で虎舞を披露してくれたのは言うまでもありません。

唄い込みのメンバーがしみじみと語ってくれました。

「震災後初めて大漁唄い込みをやったのは最上町でした。その声をかけてもらったとき、我々は本当にがんばろうと思いました。伝統文化は心の復興なんですね。本当にうれしかったんですよ。だから今日もこうやって大勢のメンバーがやってきたんです」と。

それで私は思いました。

流されてしまった「虎舞」の太鼓を支援したいと。

まけない!タオルで支援していただいた支援金の中から「心の復興」として使っていきたいと思っています。支援者の皆様にはご了解いただきたく。

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大震災111 歌の力

2012年01月30日 14時46分14秒 | 東日本大震災

28日土曜日、NPO法人やまなみ、新春交流パーティがありました。

昨年の震災以来、支縁活動を続けてきた記憶を振り返り、また新たな一歩を踏み出そうという集いでした。

特に、8月に最上町と12月に東京で開催された「音の風 復興支援コンサート」は大きなプロジェクトとなりました。

そのきっかけとなったのは、「まけないタオル」の歌を聴いた最上町のコーラスグループ関係者が、この歌に感動し、「みんなで歌いたい、合唱曲にできないだろうか」と動いたところにありました。

歌を歌うことによって、心のつながりは更に強くなり大きく広がっていきました。まるで雪だるまのようにドンドンと大きくなっていったのです。

28日に、できたばかりの「記録集」をいただきました。

参加者の感想文集という内容ですが、その中から、福島県から最上町に避難し、8月のコンサートに参加、その後神奈川県に引っ越して12月の東京公演に参加した、小学3年生叶谷優海香ちゃんの感想文を紹介します。

「山形を後にしてから1ヶ月になり、久しぶりにみんなに会えるのを楽しみにしていました。練習の途中で引っ越ししてしまったので、まちがえないで歌えるか心配でしたが、なんとか手話もおぼえて本番を終える事ができてよかったと思います。

東京にいる友だちも見に来てくれていたし、お父さんも目の前の席にすわっていたので、とてもきんちょうしましたが、笑顔で一生けんめい歌いました。楽しい時間をすごせたと思います。

歌ってすごい力だね。みんなの心が一つになって気持ちが通じあえて、私は歌うことで自分が明るく、やさしい気持ちになれました。

この思い出を大切に、これからもがんばりたいです。みなさんありがとうございました。」

もう一つ、最上町小学3年生、伊藤美紅ちゃんは感想文の中で、

「わたしが一番に心にのこった歌は、まけないタオルです。まけないタオルはとてもいい歌だと思います。わたしはいつもまけていたような気がします。でもこの歌を聞いてゆう気や、元気がわいてくる気がしました。だからわたしは、この歌にとても感しゃしています。」

と書いてくれました。

うれしいですね。

歌というのは人を動かす大きな力を持っているのだと、しみじみ感じます。

ある布教師さんが言ったことがありました。

「歌ってずるいよね、法話でいくらしゃべってもそう簡単に人を泣かせることはできないのに、歌は3分で泣かせてしまうんだから」。

Otonokaze