なあむ

やどかり和尚の考えたこと

すまぶれ

2011年01月03日 21時22分45秒 | 松林寺

「すまぶれ」は、どうも松林寺近辺でのみ使われる、いわゆる隠語です。

いつまでも帰らない酒呑み客のことを指します。

それをなぜ「すまぶれ」と呼ぶのかを、以前にすまぶれの古老から聞いて感心したことがありました。

その訳は、「鳥が巣で卵を抱いて暖める、やがて卵がかえり雛となって飛び立っていく、しかし、中には、いつまで抱いてもかえらない卵もある、いつまでもかえらない卵は巣にまぶれてしまう、それで、いつまでも帰らない客を、かえらない卵になぞらえて『すまぶれ』と呼ぶようになった」、という話でした。

なかなか洒落の効いたいい隠語だと思って気に入っているのです。

使い方は、「俺はいづでもすまぶれだなや」と家人に気を遣って自嘲気味に言うのですが、そう言っている内はまだそれほど酔っていないのであって、それからまだまだ、ぐだぐだと、いつまでも同じ話を繰り返して訳が分からなくなってしまうのが、すまぶれのすまぶれたる所以なのです。

今度から「無精卵」と呼びますか。


お寺の年末年始

2011年01月03日 20時56分31秒 | 宿用院

Photo 除夜の鐘のライトアップをしたところです。

宿用院では、私が住職したときから、大晦日11時30分より、30秒間隔で108声の鐘をついています。

つきに来てくれた方には、「除夜の鐘証」として、お札を差し上げています。

最初の3声をつくと、住職は本堂に入り、正月の祈祷が始まります。

約1時間かかって108声がつき終わり、ほどなく祈祷も終わります。

それから新春の酒盛りが始まり2時くらいにお開きになります。

終わると住職は松林寺に移動し(酒は呑んでいません)、松林寺で仮眠をして元朝祈祷をつとめます。

元朝祈祷の後は、松林寺新年会です。

「すまぶれ※」の男達としっかりと新年を祝い、途中で寝て明日にそなえます。

2日は、朝から宿用院に移動し、宿用院での正月祈祷、終わって新年会です。ここでもほぼいつものメンバーと最後まで新年を祝います。

3日は宿用院の総代、役員へ年賀の挨拶。

4日は松林寺地区の全戸お札配り。(お葬式もあります)

5日は役員お札配布と続きます。

これでなかなか正月も用事があるのです。

※「すまぶれ」については別項設けます。