Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

テレワークの危険性

2020年06月17日 23時12分41秒 | 思いつき・エッセイ・・・

 友人がテレワーク(リモートワーク)のメリットについてまとめていた。それによると、

【勤務条件・内容】

①通勤時間が節約できる
②通勤地獄が緩和される
③在宅勤務で、子育て・介護離職をしなくてすみ、女性の社会参加の勤労率が上昇
④転勤の減少
【業務内容】
①会議の簡素化
②稟議制の見直し促進
③各自の担当業務が明確に区分され、上司の的確な評価も要請される。業務全体の可視化
④付き合い残業がなくなる
【副作用】
①都心のオフィスビルが余り、家賃が安くなる。企業の経費節減
②大都市圏一極集中の解消と地方移住の促進

 確かに、今の労働と比べての利点はあるのだろう。

 一方で、私なりに労働組合の視点でデメリットを列挙してみることにした。
 私は一貫して現場での作業に携わることにこだわってきた。テレワークというものは災害対策ぱかりか、現場での実際の作業の大切さなどに目が届かなくなる可能性が極めて大きいと思う。そのような労働は実際に関わらないと、その大切さがわからなくなる。

① 通勤・子どもの送り迎えがなくなり、一日の体を動かす運動量の減少。成人病の増大
② 女性同士の情報共有などが減少し、現実には女性に家事労働が押し付けられやすい
③ 仕事の現実過程からの乖離が進行
④ 議論の形骸化
⑤ 集団での業務検証が行われなくなり、上司の意見の一方通行の横行
⑥ 各自の業務分担・責任分担の不明確化
⑦ 使用者が提供すべき機器・通信設備・印刷経費・消耗品等の働くものへの負担増
⑦ 業務の全体が見にくくなり、個人の部品化の進行
⑧ 業務の問題点の非顕在化が促進
⑨ 働く者同士の意思疎通・連帯感の喪失
⑩  本来の企業の負担、福利厚生の後退の進行
⑪ 業務と家事労働の連続にともなう過重労働・不分離
⑫ 労働環境・安全衛生の観点のチェックが不可能になる
  ア.室内換気・室温設定などの確保
  イ.個人の能力を超えた業務設定
  ウ.長時間労働・長時間集中による健康被害の怖れ
  エ.能力給のさらなる進行
 
 重複もあり、未整理であるが、この間私が退職者会の仕事をするうえで感じたテレワークの危険性・問題点である。私などはかなり自分を自覚的に制御しているつもりであるが、それでも根を詰めすぎている。まして自覚がないとかなり危険であると思う。

 私は仕事というのは、実際に手と体を動かしてものと触れあい、人と会話をしながらその感触を共有し、客と会話をしながら解決策を探るものだという思いから離れることが出来ない。

 もっといろいろな意見を、それこそ労働組合のセンターが自覚的に整理すべきであると思う。



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