本日は妻と共に上野にある国立西洋美術館まで出かけた。土曜なので入場制限などがあるかと心配したが、待たずに入場できた。しかし入ってすぐのあたりはかなり混雑。肩が触れ合うようで、電車のなかよりも混雑していた。それはあまり気にならなかったのだが、ジョルジュ・ブラックの作品をのぞいてほとんどがカメラ撮影OKとなっており、カシャカシャという音と、作品の前で陣取られて幾枚も撮影する人が多く、気が散って楽しめなかった。
ピカソの作品は色彩の配置がいい、ということをあらためて認識。キュビズムや多視点の対象把握に多くの解説がなされるが、私は自由でいて計算されつくされた色彩にいつも感心する。今回も《緑色のマニキュアをつけたドラ・マール》や《黄色のセーター》、《窓辺の静物、サン=ラファエル》(いづれもチラシ参照)などにおおいに惹かれた。
またクレーの作品の充実も堪能。好きな《塔の理念》に再会できた。また《雄山羊》、《知ること、沈黙すること、やり過ごすこと》が目を惹いた。2点とも初めて目にしたと思う。クレーの新たな側面を見たようで、これからじっくりと図録の解説に目を通したい。
マティスも充実しているが、本日気になったのが、第1次世界大戦と第2次世界大戦の狭間のヨーロッパで、あそこまで明るい色彩を使って外の外気にまで突き抜けるような室内風景を描いた感性といものの出所に迫ってみたいという思いが頭をもたげた。これもまた今回の図録がふれている視点であろうか。興味深い。
ジョルジュ・ブラックは3点のみであるが、いづれも私が好きな作品。
混雑してじっくり眺めることのできない作品も多くあり、結局2800円で図録を購入してしまった。
感想はまた後日にできるだけ早くアップしたい。