Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

台風せまる

2017年09月16日 23時27分51秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 先ほど会議が終了。本日は少し余計に時間がかかった。議題が多かったのでやむを得ないか。明日は一日天気が悪い。
 17日は二十六夜の月、今夜の日付が変わって2時少し前に細い月があがり、夕方16時前には沈んでしまう。古代の美人は眉が細いことが条件だったらしいが、その眉のように細い月ということで眉月ともいう。さらに細くなって有明の月、そして新月となって光を失う。
 さて今晩は月を見ることはできないだろうが、明日の夕方、台風が関東地方から遠ざかると細い月を見ることができるかもしれない。

★颱風のこころ支ふべき灯を点ず     加藤楸邨
★颱風の松の根こもる土うごく      加藤楸邨


 第1句、あかりというものは人の心を落ち着かせる。人類はその起源の頃から火と共にあった。その原初の頃の心のよりどころが今につながっているのではないかとすら思える。私が小さい頃、台風がせまり風が強くなるとよく停電となった。その度に親が蝋燭を出してきて、火をともす。家の中に蝋燭1本のあかりのありがたさをそのころから覚えている。
 大学生のとき安アパートに住んでいた。台風だったか、強い風を受けて停電になったことがある。蝋燭などの持ち合わせなどなく、マッチ棒の明かりを頼りに、調理用にサラダオイルを皿に入れ、トイレットペーパーで芯をつくり灯明がわりにした。頼りない弱々しい日であったが点いた途端に心が落ち着いたこともある。
 山に登って一人避難小屋で過ごす時も、蝋燭の明かりひとつで悪天候でも気分はおおいに落ち着くものである。
 第2句、台風の強い風をうけて末の太い幹が大揺れなのであろう。幹の揺れにともなって根の部分の土にも小さな亀裂が出来たりしながら土が動く。ここまでくると風を受けて、心の不安が増してくる。不安な心が松の根と共に動くのであろう。


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