どんよりとした曇り空、頭の上に座布団でも置かれたような重苦しさが窓越しに部屋の中にまで入り込んできそうである。気分も重苦しくなる。
ずっと聴いていたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30番・第31番・第32番から離れてみることにした。どうしても第32番がなじめないと思っていたので、しばらく離れてみることにした。
重苦しい空の雲も追い払いたいし、弾き飛ばされてしまう第32番からも少し離れたくて、モーツアルトの弦楽四重奏曲「ハイドンセット」を聴くことにした。
演奏はアルバン・ベルクカルテットで1987年の録音。ハイドンに献呈された「ハイドンセット」の6曲、K.499、そしてプロシャ王に献呈する予定でつくられた「プロシャ王セット」と呼ばれる3曲の計10曲が収められている。
いづれも何回も聴いて楽しんだ5枚セットのCDである。特に「ハイドンセット」6曲はお気に入りである。