■『千利休 本覚坊遺文』(1989)
原作:井上靖 監督:熊井啓
出演:奥田瑛二, 三船敏郎, 萬屋錦之介, 芦田伸介, 上條恒彦, 川野太郎, 牟田梯三 ほか
▼story
利休が死んで27年後、利休の愛弟子・本覚坊は、師匠が独り寂しく河原をゆく後を追うも「お前はもう帰りなさい!」と言われる夢を見た。
茶室を拝見しに、織田有楽斎のもとを訪れた際も、その後縁ある人に出会うたび、
利休が秀吉に切腹を命じられ、周囲の者もまた自害している理由を問われ、
その時々を思い出してその人となり、真の茶人とはなんぞやという核心に迫ってゆく。
まだ弟子になって間もない頃、「死」という掛け軸を前にして真っ暗闇の中緊迫した死生観を語っていた3人。
利休のほかは山上宗二、織田織部であり、3人とも切腹によって自害している。
それからまもなく、有楽斎は急病で重体となり、本覚坊が見舞いに行くと、
瀕死の病床にありながらなおも利休の謎の答えを求め、とうとう本覚坊は師匠が秀吉に最後のお茶をたてたようすを話す。
利休の茶を飲んで出陣し戦に散った戦国武士は数知れず、その無念に散った命への責任のためにも筋を通したのだと知り、
有楽斎はすっかり満足し、この世になき人々とともに利休から茶をいただき、切腹までもともにし息絶える。
とても静かだが、濃密な映像で、ふとした動きの中にそれぞれの究極の生き様が蠢いて素晴らしい1本。
単なる茶をたてる有名な人ってくらいな知識しかなかったけど、こうしてみると茶道、
いや「道」と名のつく奥義を極めるとゆうことは、究極の芸術であり、深い哲学であり、
戦国時代ではとくに命を賭けてでも守るべき道だったんだなぁ。。
荒々しい戦国武将たちが絢爛豪華な装飾を愛でた時代に、質素さの中にある美(侘・寂)を説いた。
ゆってみれば平民の出からのし上がった秀吉に、侘・寂の茶の哲学や美が理解できたかどうかも疑問。
ウィキには「死後、利休の首は一条戻橋でさらされた」とのこと/驚
秀吉から切腹を命令された原因にもいろいろあって、自分の木像を造ったからとか、
茶器を高額で売り私腹を肥やしたからとか、今作では朝鮮出兵に反対したからだとしている。
三船敏郎の利休は重みがあってさすがの貫禄。死んでなお弟子と語らう演出が幻想的。
その利休の死の謎に執念を燃やす有楽斎役・萬屋錦之介の渾身の演技も凄い。
茶室に飾られる華もまた総合芸術の重要なアイテムなんだね。刀が刺さってるオブジェは斬新!
「同時期に公開された勅使河原版「利休」との競作も話題になった」という。
利休は三國連太郎!秀吉は山崎努。こちらも豪華キャスティングで観てみたい。
原作:井上靖 監督:熊井啓
出演:奥田瑛二, 三船敏郎, 萬屋錦之介, 芦田伸介, 上條恒彦, 川野太郎, 牟田梯三 ほか
▼story
利休が死んで27年後、利休の愛弟子・本覚坊は、師匠が独り寂しく河原をゆく後を追うも「お前はもう帰りなさい!」と言われる夢を見た。
茶室を拝見しに、織田有楽斎のもとを訪れた際も、その後縁ある人に出会うたび、
利休が秀吉に切腹を命じられ、周囲の者もまた自害している理由を問われ、
その時々を思い出してその人となり、真の茶人とはなんぞやという核心に迫ってゆく。
まだ弟子になって間もない頃、「死」という掛け軸を前にして真っ暗闇の中緊迫した死生観を語っていた3人。
利休のほかは山上宗二、織田織部であり、3人とも切腹によって自害している。
それからまもなく、有楽斎は急病で重体となり、本覚坊が見舞いに行くと、
瀕死の病床にありながらなおも利休の謎の答えを求め、とうとう本覚坊は師匠が秀吉に最後のお茶をたてたようすを話す。
利休の茶を飲んで出陣し戦に散った戦国武士は数知れず、その無念に散った命への責任のためにも筋を通したのだと知り、
有楽斎はすっかり満足し、この世になき人々とともに利休から茶をいただき、切腹までもともにし息絶える。
とても静かだが、濃密な映像で、ふとした動きの中にそれぞれの究極の生き様が蠢いて素晴らしい1本。
単なる茶をたてる有名な人ってくらいな知識しかなかったけど、こうしてみると茶道、
いや「道」と名のつく奥義を極めるとゆうことは、究極の芸術であり、深い哲学であり、
戦国時代ではとくに命を賭けてでも守るべき道だったんだなぁ。。
荒々しい戦国武将たちが絢爛豪華な装飾を愛でた時代に、質素さの中にある美(侘・寂)を説いた。
ゆってみれば平民の出からのし上がった秀吉に、侘・寂の茶の哲学や美が理解できたかどうかも疑問。
ウィキには「死後、利休の首は一条戻橋でさらされた」とのこと/驚
秀吉から切腹を命令された原因にもいろいろあって、自分の木像を造ったからとか、
茶器を高額で売り私腹を肥やしたからとか、今作では朝鮮出兵に反対したからだとしている。
三船敏郎の利休は重みがあってさすがの貫禄。死んでなお弟子と語らう演出が幻想的。
その利休の死の謎に執念を燃やす有楽斎役・萬屋錦之介の渾身の演技も凄い。
茶室に飾られる華もまた総合芸術の重要なアイテムなんだね。刀が刺さってるオブジェは斬新!
「同時期に公開された勅使河原版「利休」との競作も話題になった」という。
利休は三國連太郎!秀吉は山崎努。こちらも豪華キャスティングで観てみたい。