メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

裸足の学校@スーパープレゼンテーション

2013-02-17 16:35:23 | テレビ・動画配信
スーパープレゼンテーション

以前からブログに書いてきているこちらの番組。
この“裸足の学校”の回をたまたま見てから本番組にとても興味を持った。

【バンカー・ロイ「“裸足の学校”から学べること」】(11.5 ON AIR)



スピーチからの抜粋
インドで高い教育を受け、何不自由なく暮らして、どんな職業への道も選べる環境にあったロイさん。
1965年に大飢饉に見舞われたビハールの惨状と餓死する人々を初めて見て人生が変わった。
「貧しい国に行って5年間井戸を掘りたいんだ」と言ったら、母は気絶した

貧しい人々の価値観に基づく学校を作ろうと決意し、
村の長老に言ったら「警察に追われているのか?」と怪しまれたw
学校に入る条件は「肉体労働に誇りを持っていて、何らかのスキルを持っていて、地域に貢献できること」。


プロとは何か?
プロとは、能力と、自信と、信念を兼ね備えた人のことです。
昔ながらの助産師も、接骨医もみな立派なプロです。
プロは世界中のどんな辺鄙な村にもいるのです。
そして、彼らの知識や技術が普遍的だともっと知られるべき。
だから、それを活用し、現代でも有効だと世界に示す必要がある。


1986年に裸足の学校が完成
当学校では、ガンジーの生活・労働スタイルにならっている。
契約はナシ。20年いても、明日やめてもいい。
失敗してもいい、またやればいい。
ここは在学生が教師でもある唯一の学校です。


ソーラー発電の学校

我々は全電力をソーラー発電で賄っている唯一の学校です。
なんと、これを設置したのは、学歴が初等教育8年だけのヒンズー教の僧侶。
非常に精巧な太陽熱調理器を作ったのは、読み書きのできない女性たちです。
住民の手によるソーラー発電システムの導入は、インド各地の村々で行われました。

そして、屋根の雨水を集める仕組みを独自に編み出しました。
容量40万リットルの地下タンクに集めておいて利用するのです。


子どもたちのための夜間学校

60%の子どもは、ヒツジやヤギの世話があるので学校に通えません。
そこで、彼らのための夜間学校を開校。
児童は、民主主義や市民権について、また土地の測り方や、さまざまなトラブルの対処法などを学びます。
5年に一度、6~14歳の子どもたちが選挙を行い、皆で民主的に首相を選びます。
現在の首相は12歳の少女です。朝はヤギの世話、夜は首相の仕事をしています。



5年前、首相は“世界子ども賞”を受賞し、スウェーデンに招待され、
スウェーデン女王は少女の堂々とした態度に驚きました。
すると少女は、女王を見つめて私にこう言った。“私は首相だと伝えて”と。


人形が治める村

識字率が低い村ではコミュニケーションに人形を使います。
人形は、村人同士の争いを治めるし、モメていたら和解させます。
この人形、実は、世界銀行が出した報告書の再利用なんです。


自分が技術者だと示すのに証明書など要らない
インドでの教訓は、男を訓練するのはムリだということw
男は落ち着きがなく、野心的で、移り気で、資格の証明書を欲しがる。
男が証明書を欲しがるのは世界共通です。
そこで我々はおばあさんたちを訓練することにしました/驚
夫は妻がインド人と駆け落ちしないかと心配し、家から出そうとしなかったが説得した。



今、情報を広めるのに一番良い方法は? テレビ? 電話? いえ、女性に言うことです
8~9か国から集まった女性たちは皆違う言葉を話すのに、身振り手振りでやりとりしてソーラー発電を学びました。
書き言葉でも、話し言葉でもなく手話を使うのです。
それで半年でソーラー発電のエンジニアに育て、そして彼女らは地元に戻る。
女性たちは自分の村をソーラー化して、講習会も開いた。



彼女は55歳ですが、200軒の家にソーラーパネルを設置し、これまでトラブルはゼロ。
国の工務部に“交流”と“直流”の違いを教えたのも彼女。



最後に私が言いたいのは、外に頼る必要はないということ。
答えは近くにあります。身近な人を頼りにしてください。
世界銀行の言うことは気にせず、当事者に聞けば答えは出ます。

ガンジーは言いました。
“無視され、笑われ、戦いを挑まれる。そして最後は、こちらが勝つ”


ナビゲーターの伊藤さん
「peer learning」仲間同士で学び合うこと
権威から学ぶ教育、教師なんていらないんじゃないかと言われ始めている。
現地でお互いが学び合うことが、これからの教育システム。

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「より良い政府をプログラミング」@スーパープレゼンテーション

2013-02-17 16:35:22 | テレビ・動画配信
スーパープレゼンテーション
以前からブログに書いてきているこちらの番組。
今回のテーマは、未来の国のシステムが見えて興奮した

【ジェニファー・パルカ「より良い政府をプログラミング」】(1.21 ON AIR)

スピーチからの抜粋

市民アプリの作成で一気に問題解決!

雪に埋もれた消火栓問題で、“消火栓の里親になって、雪かきしたら名前をつけられる”てアプリを作成したら見事に解決v
同様に、トラブルの多かった津波警報器、排水溝の詰まりなども早急に解決!
従来のやり方だと、システム開発には数年かかり、実行に移すまで最低2年、200万ドルがかかる。
あるシステム開発には、税金を20億ドル使っても終わらなかった。

これは、行政への警告であり、また、方向性を示してもいます。
さらに重要なのは、アプリに象徴される若者の政治参加の形。


政治と政府の違い

政治不信とか、役所での行列など、身近な不満はさておき、
“個人ではできないことを皆でやる”のが政府の本質なのです。
政治と違って、政府は変わりつつあり、そして政府は国民によって成り立っているのです。
かつて私は行政と言えば選挙のことだと思っていました。


フクロネズミ問題

「家にフクロネズミが出た」という問題。動物管理局に連絡したりしつつ
「家のドアを開けて音楽をガンガンかけたら?」と提案したら見事出て行った!
これにはつづきがあります。「ゴミ箱の中にまだ1匹フクロネズミが残っていてどうしよう?」
アプリは一般公開されているので、近所の人が書き込みを見て、
「見に行ってきた。確かに生きてたよ。ゴミ箱を倒してきたからもう大丈夫v」簡単でしょ?w

行政を媒介として人々が助けを得る。
そして行政が対応するより、近所の人がやるほうが安上がりで、その上、地域の絆も強まるのです。
大事なのは、政府と政治を分けて考えることです。
政府を動かすのは政治で私たちは投票するだけだと思いがち。
新しいリーダーを選ぶのには、時として必死になるのに、
後はお任せでお役所がなんとかしてくれると思ってる。それでは何も変わらない。
実はそうやって自分たちの政府を批判し、敵対視することで、私たちは自らを滅ぼしています。


ネット世代の子どもたち
政府に無関心? 今こそ子どものための社会作りを考える時です。このままでは子どもが苦労します。
国民の代表である政府を改善せずに良い社会は築けません。
幸いテクノロジーには政府を変える力があります。いいシステムが必要なだけ。
しかも、社会の絆を強化しながらそれができる。


 
そして、ネット世代は、共同作業が大変だなんて思ってない。
当団体のスタッフの平均年齢は28歳で、彼らは誰でも自由に発言できることが当たり前だと思って育った世代なんです。
そんな彼らが行政と向き合う時、武器は声ではなく手なんです。
それを利用する人たちの手で社会を良くしていく。
私たちは、税金で行政サービスを買うだけの“消費者”じゃない!



私たちの意識が変わらないと政府も変わりません。



 

 
災害支援にも利用可能



ナビゲーターの伊藤さん
Peace Corps 平和部隊
発展途上国の援助を目的とするアメリカ政府のボランティア派遣プログラム

Teach For America
全米各地の教育環境に恵まれない地域の公立学校に新卒大学生を常勤講師として赴任させるプログラム。

アプリ開発には、google、yahoo、microsoft社なども出資しているという。
わたしが最近知った、区のボランティアサイトもこれに近いかもって思った。
個人のニーズをサイトに書いて、近所に住んでる時間の都合がつく人がそれを手伝う。
「いくら待っても国からの援助が行き渡らない!」なんて愚痴はなくなるかもしれない。

自分が昔考えていたシステムにもちょっと似ている。
困っている当事者が公表して、それに賛同した人がお金やアイデアを出せるだけ出せばいいんじゃないかってこと。
国が大ざっぱな予算を組んで、翌年も同額欲しいからって道路を不必要に掘るなんて荒唐無稽なんだ。

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「やる気の謎解き」@スーパープレゼンテーション

2013-02-17 16:35:21 | テレビ・動画配信
スーパープレゼンテーション
以前からブログに書いてきているこちらの番組。今回もかなり面白かった。
「奴隷的な働き方」から「楽しく創造的な働き方」に画期的に変わりそうな予感すらして興奮した

【ダニエル・ピンク「やる気の謎解き」】(2.4 ON AIR)
ダニエルさんは、アメリカ副大統領アル・ゴア氏のスピーチライターをしていて、ハードワークについにダウン
その後、フリーエージェント社会の到来を感じ、効率を重視する左脳から創造性を重視する右脳へ意識を転換する
「コンセプトの時代」を訴え、数々の著書がベストセラーになった。

スピーチからの抜粋

1945年に心理学者K.ドゥンカーが考案した“ロウソク問題”を取り上げて説明。
これは、様々な行動科学の実験でも使われている。
グラックスバーグという科学者がある実験を行い、この問題を解くのに正解するまでの時間を計り、
早かった人に報酬を与えると言ったグループのほうが平均で3分半長くかかった。


人を動かすのは報酬?

ボーナス、歩合、とにかくエサで釣るのがいいと言われてきた。
でも、思考や発想を活性化させるはずのご褒美が逆効果だという結果が出た。
これはすでに40年近くにわたって何度も再現された研究でもある。
成功報酬型の動機付けが効果的なこともあるが、多くの場合、意味がないばかりか、害にさえなる。



科学的事実とビジネス慣行にはズレがあるってこと。
21世紀的な仕事には、機械論的なアメとムチ方式はダメ。
重要になるのは、クリエイティブな発想なんです。

これは哲学ではありません。私はアメリカ人だから哲学など信じないw これは事実なんです。
機械的に行うゲームでは、報酬は効果があり、少しでも頭を使うゲームだと報酬が大きいほうが成績が悪かったんです。
何この研究? デタラメな社会主義的陰謀?


働く動機付け

1.自主性
2.熟達
3.目的

心配なのは、経済が崩壊した今なお、あまりに多くの組織で、時代遅れで、根拠に乏しい非科学的な考え方だってこと。
景気回復のため、21世紀的業務での成功のために軸になるのは、内発的動機。
やりたいからやる、楽しいからやる、重要だからやる。
人生の舵を自分でとる。価値ある技術を磨き続ける。そして自分より大きな何かのためになるということ。
従来のマネジメントは、服従を促すにはいいですが、意欲を引き出すには自主性を尊重するほうが効果的。


自由な労働システム
「フェデックス・デー」
まず、十分かつ公平な給与を出し、お金のことは忘れさせ、のびのびやらせる。
グーグル社でも行っている“20%タイム”


「完全結果志向の職場環境」
勤務時間は決まってなくて、いつ出社してもいいし、まったく行かなくてもいい。
仕事をこなしている限り、いつどこで、どうやろうと自由。会議だって出なくてもいい。
そうしたら、生産性、社員の意欲・満足度が上がり、離職率が下がった。

“でも結局、理想論だよね”と言う人もいるでしょうが、
90年代半ば、マイクロソフトは百科事典を製作。ちゃんとした報酬を執筆者や、編集者に支払った。
にも関わらず、ウィキペディアが勝つなんて!

1.ビジネスの基本とされる20世紀的な報酬が機能することは少ない。
2.成功報酬は、しばしば創造性を潰す。
3.アメとムチではなく内発的な動機がいい仕事をさせる。

これで、もしかすると、世界を変えられるかもしれません。


ナビゲーターの伊藤さん

彼の会社でも次の3つを掲げているという。1.独特さ、2.影響力、3.マジック
日本元来のモノ作り精神をとり戻せばいいって納得。
ダニエルさんの理論は、子どもの教育にも言えることだと思うな。

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