メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『memo』(2008)

2013-03-18 10:22:00 | 映画
『memo』(2008)
監督・脚本・出演:佐藤二朗 出演:韓英恵、宅間孝行、高岡早紀、白石美帆、岡田義徳、池内博之 ほか

trailer

テーマは「強迫性障害」
そいや、松尾部長が出演した『イン・ザ・プール』にも、玄関の戸をちゃんと閉めたか気になって出かけられなくなる女性がいたな。
映画では「何か違和感を感じると、強迫的に同じ行動をとってしまう心の病」みたいに説明されていた。
まず、佐藤さん自身が「メモ障害」で、自身の体験から撮ったって紹介文に驚いた。
テーマは重いが、画面の映像はやわらかい。汗だくの真夏に撮ったっぽいけど、小春日和みたいな空気。

story
繭子は、サラリーマンの父(なぜか家でAVビデオを見ることに命を賭けている)と主婦の母の間に生まれたふつーの女子高校生。
唯一、人と違っているのは、なにをしていても紙とペンがないとダメな「メモ強迫」を抱えていること
文具店ではいつも大量のノートを買い占めている。父母は知っているようだが、ほとんど気にとめてない様子。
学校では隠しているので、妙にハイテンションな担任が出す簡単な20問の計算テスト中も集中できず、
合格点の15問に毎回到達できないでいる。
そこに、新たな問題発生。24年間も音信不通だった叔父(父の弟)が突然戻ってきた。
近所のアパートに住み、忘れて行ったケータイを届けに行くと、真っ赤に腫らした両手で、
なぜか「お互いの似顔絵を描こう!笑わせたほうが勝ちだ」と執拗に誘う。
彼もまた、つねに手を洗っていなければ不安な強度の強迫性障害者だった。。


佐藤さんは、常に二郎ちゃんっぽいんだってことが、先日の『さよならみどりちゃん』と今作を観て分かった
普段はいたって真面目で、ほんわかしてて、ふつーに喋ってるんだけど、
演技となると、二郎ちゃん的要素があちこち出てて面白い(いや、病気の話だから、この叔父さんは必死なのだが

出演者がみな見慣れた顔ぶれではあるのに、今まで見たことのない顔を見せているから、
出演者名を見て、「あれ?この人だったの?」てゆう意外性がある。

DVD特典は、メイキングと予告編。本編と同じくらいほっこりする現場風景。
初めての監督業に際して、真摯に挑戦し、プロのスタッフさんみんなに助けられたと感謝、感謝。
韓英恵ちゃんが「最後、監督になにかサプライズしよう♪」といって、お礼の手紙を書いてしんみりさせたあとに、
映画に関係しているあるモノをみんなで投げつけるってシーンも笑うw

演技だけじゃなくて脚本もこれだけ良いってことは、ほかの出演作、舞台のほうも気になってくるな、当然。


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