メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『レイチェル 自然と共に』(汐文社)

2013-03-24 20:08:27 | 
『レイチェル 自然と共に 絵で読む教科書に出てくる世界の科学者たち』(汐文社)
杉山薫里/文・絵

【内容抜粋メモ】
レイチェルは、1907年アメリカ・スプリングデールに生まれた(同じ双子座だ/嬉
10歳で「セント・ニコラス」誌に投稿した物語は銀賞、金賞を受賞し、プロの作家になる自信となった。
大学2年、スキンカー教授に出会い、顕微鏡の世界に触れて、生物学を勉強したいと思う。
生物科学でとても進んでいたジョンズ・ホプキンス大学で海洋動物学を学ぶ。

世界恐慌が起こり、学費を稼ぐために講師や助手として働いた。
失業者は1500万人にもなり、女性が資格をいかせる仕事はもっと少なくなった。
1933年、ルーズベルト大統領就任。ニューディール政策で女性の職業の幅が広がる。
海洋動物学の修士号をとって大学院を卒業。

1935年、父ロバートが急死
漁業局のラジオ番組の台本作りを任され好評を得る。
のちにテレビの台本も書いた。内容は雲
すでに地球の温暖化に気づき、心配していたレイチェルは気候に興味をもっていた。
番組は「空についての話」というタイトルで1957年に放映された。

姉が亡くなり、母と姉の娘2人を育てながら仕事をした。
公務員試験に合格、漁業局に水生生物学者として採用される。
生物学者エルマー・ヒギンズの勧めで「海のなか」が雑誌に掲載された。
海に生きる生物の立場から、生物と環境の関係を説明した内容で好評を得る。

「自然保護の実際」というブックレットを作り、自然文学の手本と考えられている。

第一次世界大戦ではレイチェルは10歳。
第二次世界大戦の数週間前に「潮風の下で」が出版され、一番お気に入りだったが売れ行きがのびずショックを受ける
海中の調査が本格化したのは20世紀に入ってから。

1948年、全国オーデュボン協会(アメリカを代表する自然保護団体)の会長に選出された。
海と環境が似ている山で鳥も熱心に観察し、コウモリが超音波を使って暗闇を見ていることを記事に書くと、
それがもとになってレーダーが発明され、海軍の新兵募集の活動にも使われた(皮肉だね・・・

1949年、珊瑚礁の海に潜水して調査した。
この頃は「女性が船に乗ると不幸が起こる」なんて迷信が信じられていて、周りの説得が大変だった

1951年「われらをめぐる海」はベストセラーとなり、その他の本も売れ始める。
サウスポート島に別荘を建てて暮らした
翌年、アイゼンハワー大統領に就任。自然保護政策は中止され、経済中心となった。

1952年、公務員を辞め、1955年「海辺」を出版しベストセラーになる。
姪が亡くなり、その息子ロジャーを養子に迎える。尊敬してやまない母が亡くなる
1962年、ついに「沈黙の春」が出版され、大論争を巻き起こし、これ以後、環境保護運動が大きく発展する。

「すでに何をしたかよりも、何をしようとしているかにいつも関心を持っている」

「環境保護運動は、永遠に続く運動」

1964年、晩年のレイチェルは病に苦しみ56歳で亡くなった
友人らにより『センス・オブ・ワンダー』が出版される(読んだ!驚

「地球の美しさと神秘を感じとれる人は、人生に疲れたり、ひとりぼっちで寂しくなることはなく、
 苦しみや心配ごとを乗り越えることができると信じている」


メイン州に国立野生生物保護区が作られ、後にレイチェルの名前が付けられた。
1970年、エコについて考え、広める国際アースデイ第1回が開催された。
1971年、ついにアメリカでDDT使用が禁止される。


レイチェルは、ひとつの生き物だけにこだわらず、食物連鎖、生態系など、生き物同士のつながりを研究した。

「海の中では何も失われない」

「生き物と環境のつながりは、きわめて繊細に織りなされているため、糸がほんの1本もつれてしまえばすべてが台無しになってしまう」

「ひとりで生きるものは何もない」という考え方から生態学(エコロジー)という研究を進めた。

バランスのとれた生態系では、食べられるものの数は、食べるものの数より、いつも10倍ほど多いはずで、
異常に増えたり減ったりすると、地球全体の生態系のバランスが崩れてしまう。


DDT
スイスの農民が作物の害虫駆除に使い始め、第二次世界大戦中のアメリカではチフスやマラリアの病気を防いだ。
薬品を使う化学兵器の開発が進められ、昆虫が実験台に使われたため、いろんな殺虫剤も開発された/驚
(殺虫剤ですら、軍事関係の研究の副産物だったのか・・・

結局、DDTは害虫を駆除することもままならず、代わりに鳥や小動物を殺し、すさまじい環境破壊を引き起こした。
飛行機で撒いた量で給料が支払われたため、必要以上に同じ場所に撒くパイロットもいた。

DDTは、土に分解されず、雨にも流されない、溶けない物質
生き物によって吸収されるたびに、だんだん濃くなってゆく
1.DDTを含んだ水を飲んだプランクトンからは5ppm
2.プランクトンを食べる草食類の魚からは300ppm
3.草食類の魚を食べる肉食の魚からは2500ppm
4.その魚や肉を食べる人間は・・・???


殺虫剤は水に溶けず、土の中に1、2ヶ月たっても消えない
1.殺虫剤を撒く
2.虫が死ぬ
3.その虫を鳥が食べる
4.鳥が死ぬ
5.害虫以外の虫、害虫を食べる虫も死ぬ

1950年代、アメリカ西部の高原を牧草地に変えようとして、セージブッシュをなくすために除草剤が撒かれた。
セージブッシュをはじめとして、それをエサとしたり、住みかとする動物が姿を消した。
食物連鎖の頂点に立つのは人間であり、ヒトも地球上の命の連鎖からは逃げられないことを伝えた。
生態系を利用した、より自然に近い形で有害な昆虫を取り除くことを提案。


レイチェルより前に環境問題に関わった人物
・ジョン・ジェームズ・オーデュボン
・ヘンリー・デイヴィッド・ソロー
・ヨン・ミュア:ヨセミテの自然を愛し、1892年に自然保護団体「シエラ・クラブ」を設立。
 オーデュボン協会と並ぶアメリカの代表的な自然保護団体。

ジョン・F・ケネディ大統領は『沈黙の春』に注目し、政府に調査させた結果、
レイチェルの考えが正しいと認められ、1964年までに40以上の農薬を規制する法律が考え直された。


日本の環境問題
江戸時代に城下町を作るため山林が開発され、お金を作るため金、銀、銅が必要になり鉱山の開発が進んだ。
海岸の埋め立て、川の洪水を防ぐための土木工事もさかんに行われた。18世紀前半にはもう市中にホタルはいなくなった。
明治時代には工業化が進み、さらに自然破壊が増える。戦後、環境問題の法律が決められた。

1967年 公害対策基本法制定
1971年 環境庁設置
1972年 自然環境保全法制定

コメント

『フランクリン・メソッド 首のリラックス、肩の解放』

2013-03-24 19:29:49 | 
『フランクリン・メソッド 首のリラックス、肩の解放 緊張を解き、なめらかに動く究極のエクササイズ』(スキージャーナル)
エリック フランクリン/著 ディスマーゆかり/訳

緊張性からか、姿勢の悪さか、母系の肩凝り性の遺伝もあってか、
とにかく、気づくと首、頭、こめかみ、耳のうしろなどを無意識にマッサージしているほど
つねに凝っていて、つねに重しをどーーーんと乗せているような不快感がある
図書館巡りの際に本書を見つけて、なにやら新しい解釈で効果がありそうだと思って
相互貸し出しによって借りて、読んでみたけど、正直なにをゆってるのかほとんど分からなかった
ほんと、笑ってしまうほど分からないんだよねw

著者はダンサーでもあり、トップアスリートにも彼の方法を実践して効果を上げている選手がいるとか書いてあるから
もっと本気な人たち用に書いたのかもしれないが、それにしても体のすべての骨名、筋肉名、その仕組みをすべて頭に入れた上で
その動き、関連性をイメージしながら、日常生活を送るのがポイント・・・みたいな?→「イメジェリー」と言うらしい。
体とココロと病には密接な関係があって、たとえ肩凝りひとつとっても、エクササイズだけじゃなく、
滝が頭上から流れ落ちているイメージを思い描くことで、実際、血流などにも影響が出るくらいの影響力が出るってゆってる(たぶん)のには大変興味深かった。

それなら、もっと素人にも分かるように写真や、部位のイラストをふんだんに入れて説明してほしいなあ!
ワークをほとんど言葉だけで説明しているから、読んでいるほうは、これで合ってるのか?て限界がある。
途中、彼が生み出したゴムバンド?やボールなどが必要だったり、パートナーと2人でやるワークもあるから、
そのワークは飛ばして、本を片手に勝手な解釈で動きながら読んでいたんだけど、
「ぜってーコレ違ってるよな」とつねに半笑い状態

それでも、セオリーには勉強になることがたくさんあったから、いつも通りメモ、メモ


【内容抜粋メモ】
肩が凝っていない日本人はほとんどいないとか、40代、50代の肩の症状に特別な名前がついていると聞いて驚いた。

自身の身体の状態をつくるのは自分自身なのだという自覚は、非常にポジティブな精神的影響を及ぼすものだ。p9

本書は「イデオキネシス」に基づいて書かれている。身体の意識を目覚めさせるために「イメジェリー」を用いることを基礎としている。p10
『考える身体』を書いたメイベル・トッドが創始者。
事故で全身麻痺し、医者から「回復の見込みがない」と言われたが、事故前より自由に動けるようになった。


フランクリンメソッドは、身体に隠されている強さを「コーディネーション(協調性)」のとれたかたちで用い、
効率的で伸びやかな動きの基盤を創るものである。p11

人は他人に指図されたとおりに歩んでいけるほど単純ではなく、各人が個性を持つ複雑な存在である。


エクササイズは教える私自身ががリラックスし、コーディネーションがとれ、「センタリング」していることが必要。
生徒は自然に自己修正システムを自分のものにしてゆく。p12
それぞれの身体の系統が持つ特有の知覚と心理状態の間に関連があることを実感できる。


身体の調和がとれると、思考に柔軟性が増し、自分が物事をどう見ているかを直感的に捉えられ、イメージできるようになる。
クスリを飲むようにエクササイズをやみくもに自分にあてはめる代わりに、心理的な側面と肉体的な側面が平等に会話でき、
慢性の腰痛、頭痛、関節炎などに根本的に対処できる。
肩や首の痛みは生体力学的、感情的、あるいはその両方に原因がある。p15


自分の状態は自分で責任を持とうという意識と、身体の気づきを高めること。
身体の気づきは、問題が乗り越えられないほど大きくなる前に知らせてくれる知覚として、問題の早期発見と解決の助けになる。p17


動くべきところが動いていないと、身体は緊張する。
緊張とは、身体システムが動くようにできているにも関わらず、それがなされていないときに発生する。p20

解決法
1.クッションを叩いたりする
2.不快な状況にでくわす度に緊張しないようにする。理不尽に責められても穏やかに。臍の下にある中心に意識を集中すると穏やかさを保ちやすい。
3.不快になると自分はどう反応するか、どこの筋肉や関節が緊張するか分かっておく。

ストレスがたまっている時は、他人の緊張を吸収しやすい。p21
私は人の痛みを吸収するスポンジと化していたのである


リラックス方法
1.いつも緊張している人はできるだけ避け、避けたことに罪悪感を抱かないこと。
2.周囲の状況に振り回されずにいれるくらい、心身ともに深くリラックスしていること。


人生は辛いものだと人は言う。そのような目で見れば辛くなるだろう。
「頭で考えて物事を捉えようと決めたわけではない。ただ単純にこれは起こったのだ」p24


「時間」という言葉には、何かしらネガティブな含みがある。
ものごとは素早くこなさなくてはいけない、そうじゃなきゃ少しのことしかできないか、
時間が足りなくなるという思い込みそのものが、豊かで楽しい時間を奪うのであるp25

時間には終わりがなく、尽きることのない源から魔法のようにとめどなく湧き出ていることを思い起こそう。


センタリング
内側に向けるフォーカス。(両手の間にエネルギーの球をつくる)

とくに腎臓は、身体全体のリラクゼーションのための鍵になる内臓で、毎日意識して管理すべき。
腎臓は血中の老廃物を取り除くフィルターという大切な役割を担っている。

集中力やエネルギーは徐々に高まっていく。大切なのは知覚の質で、量をこなすことではない。


実際のところ、身体は常に自らを癒し続けている。
何百万もの免疫細胞は絶え間なく働き、脳下垂体は完璧な恒常性を保つために働き続けている。p31

身体の不調にばかり目を向ける代わりに、こう考える。
「私の身体は常に自分を癒し続けてくれています。
 すべての細胞は絶え間なく新しくなり、栄養がいきわたっています。
 私の身体は再生され、常に新しくなっています。私はこの働きを完全に信頼しています」


肩が楽な状態だと、いちいち緊張せずに日常の出来事をこなすことができる。

人類の進化において、四足から二足歩行への変化にともなって進化したのは手や脳というよりは、喉と喉頭の発声器官だったのである。
言語を使うためには直立姿勢は必須である。

緊張は筋肉だけではない。血液、リンパ管、人体、骨など、すべてが緊張しうる。

人体は、細胞内のミトコンドリアにおいて驚異的な量の水を生産している。
肩も3/2は水分なわけだが、どうやったら水が凝りえるだろうか?
身体の各部位の“識別”ができるほど、柔軟性は増す。p39


横隔膜は身体の中でおそらく最も重要な筋肉だと言えよう。
横隔膜なしに、人は3分も生きられない。

鎖骨の周囲には血管、リンパ管、神経、筋肉が集中している。
ここをゆるめることは、呼吸や肩の状態にとてもよい。p43

足が活動的であるほど、肩は力を入れたり抜いたりしやすくなる。
基盤がしっかりしていないために肩がリラックスできず、緊張することで不安定さを補おうとしている状態がよくある。p46

身体の緊張を、問題のもとに気づく手助けになるよう何かを示してくれるような友達であると捉えることができると、
緊張している部位とあなたの間で会話が始まる。

筋肉が多くある部位ほど、緊張する可能性も高くなる。
ほとんどの人の肩甲骨の位置は高すぎ、前に来すぎている。


フィットネスのトレーニングはウエイトを使った強化トレーニングが必須だと思われている。
動きの軽やかさの基本的条件
1.ボディアウェアネス(身体の状態に意識が向いていること)
2.コーディネーション(協調性)
3.イメージ(想像する能力)
4.動きの視覚化ができること。

「それぞれの構造が本来の機能へどう戻るかが分かった時に、構造的な健全性が生まれる」M.トッド


肩凝りは僧帽筋からきている。
僧帽筋はリラックスするための鍵で、ストレスがかかるとまっさきに緊張する筋肉の1つだが、ここがゆったりしていると心理状態にとても良い影響を及ぼす。
私たちは背骨から頭を前に突き出しすぎている。頭を前に落とさないために、僧帽筋が余計に働く必要がでる。


乳様突起
耳の後ろにある出っ張った乳様突起のすぐ下に頚椎の横突起がある。
ここには多くの筋肉の層があり、この周辺は凝りや痛みがよくある。

肩が前に丸まると、重心が骨盤の上にかからずにズレて、背中の筋肉に過剰な負荷がかかる。
同時に、前に落ちていく肩のつりあいおもりになろうと、首の筋肉まで緊張する。


大胸筋
大胸筋は、感情を保護するための、ハート(心臓)の前にある。胸骨が前に突き出されると、むき出しにされた感じがすることがある。
エクササイズ終了後に、すぐ前のパターンに舞い戻ってしまうことが多いのは、
多くの人にとってここは不安が満載された場所だからである。p90


内臓のリラクゼーション
通常の筋肉は10分の継続運動で疲労し、その後30分の休息が必要である。
心臓に同様の能力しかなかったら、人の寿命は長くはないだろう。
脾臓はスポンジのように2倍の大きさになれる。
身体の中で一番強い筋肉は子宮にある。

内臓をよく感じることができると、空間に対する知覚が広がり、本来の自分に立ち返ったような深いリラクゼーションがもたらされる。
内臓がリラックスしていると、毎日の些事から距離をおくことができるようになる。
人生のおける重要なステップである、「明け渡し」の感覚である。p99

肺と心臓は、上体の姿勢や首と肩の状態とも深く関係する。
上体がだらりと折れ曲がっていると、心臓は物理的にも心理的にも窮屈になる。


腹脳
解剖学的に「腹脳」もしくは「内臓脳」と呼ばれる腸壁にある脳は、最近になって科学の世界からも注目を浴びている。
腸壁には2層になった神経叢が広く発達し、それを実質的な脳と見なすことができる。
内臓のエクササイズをして、腹脳、ハート、頭=脳のバランスをとる。

毎日の生活で、多くの判断は“腹”でしている。
何かをする理由はそれが正しいと“感じられる”からで、あとで頭の脳がその行動を正当化する理由を見つけ出す。
腹脳を原始脳と言うこともできる/驚×5000 原生動物には腹脳しかない。

に張りがないと、首が緊張してその埋め合わせをする必要がでてくる。
自分の首が固いと思ったら、首には筋肉と関節だけでなく、この弾力に富んだ筋肉のチューブもあると思い起こすといいだろう。

内臓の重みは膀胱で支えられている。


タッチを使ったワーク
やわらかいタッチは千の言葉に勝り、とてもリラックスするものだ。
タッチを含むエクササイズの最も良いことは、両者のためになることである。
触られる人はもちろん、触れる人も深くリラックスすることができる。

心地よくないタッチを我慢することは、どんな状況下であってもしてはならない
「そこをもう少し。もっと強く。ちょっと痛いよ!」といった風に会話を続けよう。

身体をよく感じることができず、身体の経験が最小限しかない時、神経系統にある地図もまたぼやけていて、身体の動きも制限される。
ある地域が地図に載っていなければ、意識的にそれを見ることはない。


手首の関節
手首と肩、背中の上部の状態には密接な関係がある。
ほとんど自覚されていないが、手首の骨に緊張があると、対応する肩や背中が固くなる。


明け渡すこと
リラックスしていればずっと多くのエネルギーが得られることを意識できるが、日常の速いペースに巻き込まれたら最後、
この状態は持続しないのではという疑いがわいてくる。
私たちは、物事はすべてコントロールしなくてはいけないと思いがちで、対象が“緊張”であっても、
それを手放すという不慣れな感覚を信頼できないのである。


机に向かってくつろぐ
パソコンに向かっている仕事は向かないという人がいる。運動が足りないと、幸福を感じるホルモンの分泌が顕著に低下する。
オフィスでは、指先が動くのに必要なだけの酸素を取り込んでいれば事足りており、
他の筋肉は、一体自分は何のために存在しているのだろうといぶかっている。
動きの欠如は疲労感を生み、いやいや仕事に向かうことにつながっていく。
エクササイズには木の椅子が適している。座り心地のよすぎる椅子は猫背になりやすい。


脇の下にボールを挟むワーク
このエクササイズは、ある筋肉群が活性化すると、その反対のはたらきをする筋肉群がリラックスするという相反抑制の原理に基づく。p124


首、肩の凝りと目の疲れには密接な関係がある




首の痛みを抱える人は多い。痛みは吐き気、偏頭痛、頭痛を引き起こす。
ほとんどの首の痛みは、姿勢を正し、柔軟性と弾性にはたらきかけ、関連する心理的な要因に気づくことで軽減できるものだ。
恐れ、こだわり、頑固さ、怒り、不満などは、首に居を構えている。

5キロの重さがある頭を体の前方で支えているということは、首の筋肉を収容所送りにしているということだ。


首は背中からはじまる
多くの首の問題の元は胸椎にある。

後頭骨の後ろにある筋肉は、頭蓋骨の開口部や、脊髄に非常に近い位置にあるため、
緊張すると神経系統に深刻な影響を与える可能性がある。
わずかな圧迫でも、首や背中の痛みだけでなく、頭痛、偏頭痛、エネルギー不足という症状が発生する。


顎の筋肉をゆるませる
何かを言いたい時に口をつぐんでいることも少なくないし、ダイエットをしなくてはいけないのについ食べてしまう時は、顎が緊張する。
怒りや悲しみを感じている時は顎を食いしばるし、姿勢が悪いと喋っている時にも顎を緊張させる。
子宮を除けば、身体で一番強いのは顎を閉じる筋肉である。顎を開ける筋肉は非常に弱い。


舌をリラックスさせる
私たちは無意識に舌を緊張させている。舌は頭蓋底と顎につながっているので、首や肩の緊張に関係がある。


【あとがきメモ】
最高のクスリは「明け渡す」ことである。
追いかけっこをする子ども、踊り、歌い、声を上げる人を見ると、エネルギーと喜びに満ち溢れているように見える。
人生が確立するにつれ、時間に縛られ、生活の糧を得るためだけに仕事をするようになる。
鬼ごっこをしても給料は出ない。だからこそ、毎日の生活の中で何かに打ち込むことの大切さを思い出してもらいたい。

今、本当にやりたいことが何かあるだろうか?
今すぐできる何かを見つけよう。喜びと、人生への情熱を傾けて、一心にそれをやってほしい。
何かに自然体で没頭することは、リラクゼーションの王道を歩むことにつながる。


【訳者あとがきメモ】
身体の状態を表す言葉には、驚くほどネガティブなものが多いと気づかされる。
具合が悪くなったり、痛くなった時にしか、身体を意識しないために、身体は厄介なもの、問題の元だと思うようになっています。
本書のエクササイズを実践すると、身体は心地よさ、快適さ、充実感を感じることができるためにも存在していると実感できるかもしれません。


コメント

『春、バーニーズで』(2006)

2013-03-24 19:14:24 | ドラマ
『春、バーニーズで』(2006)
原作:吉田修一 監督・脚本:市川準
出演:西島秀俊、寺島しのぶ、栗山千明、田口トモロヲ、倍賞美津子 ほか

▼story
筒井彰は、取引先で瞳を見かけてひと目惚れする。
瞳はバツイチで息子が1人いて、筒井のプロポーズに「あなたの面倒までみられないから」と断るが、
「瞳に断られたら、どうしたらいいか分からない」と押しきられ、式は挙げずに再婚する。
彰は子ども好きでもあり、同居する母や妹との生活にもすんなり馴染んでしまう。
母の日のプレゼントを選ぶために「バーニーズに行きましょうか」と入り、息子と2人でいた時、
昔、同棲していたオカマの閻魔と偶然再会する。
彰を気遣って見知らぬフリをしていた閻魔に声をかけると「あなたも子持ちのふつーのパパだもんねぇ・・・」
と寂しそうにつぶやいた。

義妹・桜井紗江は売れないアーティストで、個展を開いた日の夜、一緒に食事をして、
彰が見入っていた「楽園」という絵のことで、「彰さんにとっての楽園て何ですか?」と聞かれ、
「海があって、船が浮かんでて・・・」「なんだか月並みですね」

息子の誕プレに時計をあげた際、彰は語りだす。
「時計を見ると、いつも高校の修学旅行で日光東照宮に行った時のことを思い出すんだ。
 眠り猫なんか見たくなかったから、一人で待ってたら、時計を埋めるのにちょうどいい石があって、
 埋めたまま、忘れてきてしまった」
紗江が「その時計は、今でももう1つの時間を刻んでいるのかもしれない」と言ったのをきっかけに
彰は、通勤電車に揺られて会社に行き、ノルマに追われて上司に怒鳴られる毎日を繰り返しながら、
「もう1つの時間」のことが頭から離れなくなる・・・


西島秀俊さん出演作シリーズ。
映画だと思っていたら、WOWOWのドラマWで放送された長編ドラマだった。
プールで泳ぐシーンでは泳ぎも上手かったし、メガネも似合うな
DVD特典には、番宣とメイキングシーンがちょこっとだけあって、
西島さんにとっての「楽園」は、「海があって、犬がいて・・・」て、もしやわんこ好き
番宣のキャッチを言う声もいい声
紗江に「魂がない感じ」に思われてるフシがあって、言われてみたら、西島さんの役にはそんな雰囲気が多いことに気づいた。

昔はドラマや映画は手の届かなさそうな夢を描いていたけど、
今ではとことん現実に近いものを観て、自分のライフスタイルを見直すってのが多いから
癒される場合もあり、いまさらまた厳しい現実を見せられてもなあ・・・て思う場合もある。

彰は、以前、オカマさんと同棲していたってことは、ゲイなのか??? その辺が曖昧。
閻魔って名前もどうかと思うけど、彼女に街で再会して、自分の息子に「おばちゃんに挨拶しな」と言い、
息子「男だからおじちゃんでしょ?」
閻魔「ほら、子どもを混乱させちゃダメじゃないの」
彰「いいんだ、オレの子どもには、混乱させてあげたいんだ」みたいなセリフが気になった。
たしかに、世の中にはいろんな性があるってことを子どものうちから日常的にしておくことは大切かも。

話のテーマは、「別の時間が流れているとしたら・・・?」みたいなことだったが、
誰か別人になり替わったり、別の時間軸にいるもう1人の自分にすり替わったところで、
喜びと悲しみは、いつも五分五分。
1人勝ちしている人なんてこの世には存在していないと思うから意味がないと思った。
「あの人は自分より得をしている」て感覚こそ、自らを苦しめている罠なんじゃないかな。


挿入歌でニカさんが使われててビックリ/驚 これかな?→♪日向月/二階堂和美version
ラストに流れてたヒップホップ風の歌もよかったし

ロケはここかな?→「バーニーズ ニューヨーク新宿店」
有名ブランド店なのか? 高そうだから、きっと入ることはないとは思うが

日光東照宮にも行ったことあるよなあ・・・その時は眠り猫なんて知らなかったと思う

コメント