メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

映画『安宅家の人々』(1952)

2024-10-26 21:18:52 | 映画
監督:久松静児 原作:吉屋信子

出演
安宅宗一:船越英二 長男
安宅國子:田中絹代 妻
安宅譲二:三橋達也 次男
安宅雅子:乙羽信子 妻
宗一の従兄弟:小沢栄
宇田川次枝:三條美紀
玉木雄二郎:山村聡
高橋:大泉滉
田邊:多々良純
おとく:本間文子
勇吉:菅邦彦
幸造:飛田喜佐夫
健作:宮嶋健之
獣医:見明凡太朗
ほか



「百萬弗のゑくぼ」というキャッチフレーズで呼ばれていたという乙羽信子さんの可憐さと
田中絹代さんの対象的な演技が見どころ


【内容抜粋メモ】
十字架をバックにテロップが流れる

安宅養豚場
安宅譲二:6万3000坪 ここに住むんだ と妻・雅子に話す

兄・宗一は知的障害があるため、妻・クニコが自ら働いて切り盛りしている

國子:お互いの生活を侵さないルールが必要

マサコ:お兄様はまるで神さまみたいな方ですわ







クニコ:
主人は気の毒な人です
私の父は娘を犠牲に捧げる人だった
人には金が目当てとそしられた

ソウイチはちゅうちゅうたこかいなと豆を数えている
マサコは鳩時計をプレゼントする
ソウイチ:他人が入るから笑われないようにってクニコに言われた
マサコ:私は他人じゃないわ

鳩が出てくるのを待つソウイチ
シンデレラなどの児童書、キリストの像などが飾られている

美しい母の写真もある
クニコの妹・宇田川次枝が金の無心に来てお金を渡す

栗拾いに行く途中でマサコを訪ねるソウイチ
マサコは小説『坊ちゃん』を貸して栗拾いを手伝う

ソウイチ:毎日、勉強でつまらない

テニスするソウイチとマサコ

みんなで法事のために東京へ行く
電車に乗り、歌うソウイチとマサコ
皇居前を歩くシーンもある

大勢の親類が集まる
親類:ああしてるとバカには見えないな

マサコの父・玉木雄二郎が挨拶する

ソウイチの挨拶
「祖父の33回忌に際し、、、」覚えたセリフをカンペキに言って
席に戻り「どうクニコ、間違えなかったでしょ?」と言って笑われる
クニコは恥ずかしさに席を立つ

マサコ:体面にばかりこだわりすぎる お兄様のことは恥じることじゃない



京都を観光して宿に泊まる
クニコとマサコは一緒にお風呂に入る

クニコ:
お子さんができたら、1人くださいね(え!?
私は修道院に入ってるのと同じ あの人には欲望などない

部屋に戻るとソウイチがいない
ジョウジが酒席に呼び花魁を呼ぶ

クニコ:一緒に来なければよかった

ジョウジとケンカして泣くマサコ









翌朝もジョウジは荒れて、けんかはよそうとなだめるソウイチ







ソウイチにピアノを弾いてあげるマサコ
ソウイチにもピアノを教える








まだツギエが来る
クニコ:アダカに迷惑かけたら絶対許さない
ツギエ:冷血漢!

ツギエからジョウジ宛ての手紙を見つける
ジョウジ:見習いに来た頃は可憐だったね

ソウイチはマサコの優しい言葉を思い出してぼんやりする
クニコに急に抱きついて泣き出す

牧師が経営する知的障害の子どもたちの学校を訪ねるマサコ

男:
ジョウジさんの貸した資金50万円のことについて来た
返済期日が過ぎても連絡がない
本家のお兄様のお顔にも・・・

ツギエ:
亡くなったお母さまに会いたくない?
霊媒師の名人だからちゃんと分かる

怪しい霊媒師が祈りを唱える

クニコ:霊媒師が来て、私が主人に冷淡だと言われた
ソウイチ:ジョウジを助けてあげてって聞いたんだ

クニコ:
ジョウジさんの債務は本家で引き受ける
その代わり事務所を閉鎖してもらう

お風呂でソウイチの体を洗うクニコ
ソウイチが勉強してるかクイズを出す

クニコ:春が来て、美しいもの ほんとにカワイイ ソウイチの好きなもの
ソウイチ:マサコさんだ!
クニコ:スミレです クニコはショックを受け、鏡に映る自分を見る



クニコ:
明日からピアノのお稽古を休んではどうか
同じ邸内に住むと、他人より面倒なことになるから限度を守るといいました
ジョウジさんはここで働くほかないが
生活と仕事、公私を区別してほしい

クニコは1人泣き崩れる



ジョウジは労働者をたきつける

ジョウジ:
ボクはここを近代的にしてハムなどを作りたい
みんなで組合を作ろう クニコのガリガリ頭を教育して

ジョウジ:明日、飼料倉庫へいらっしゃい ボクがマサコを呼びますから

組合の要求をクニコに持って来る労働者
クニコ:私はあなた方以上に働いてます

ジョウジはクニコに内緒でニワトリを殺して持って来る(!
労働者がストライキを起こし、ブタがそこらじゅうにいる

ばあや:みんな飼料倉庫に立てこもっている
クニコ:私はけして負けません!

ソウイチも飼料倉庫にいたのを怒って、書斎に閉じこめる

マサコ:
親子で争わなくても話しあえば分かること
あなた方の希望はお姉さまに頼んで直していただきます
その代わりあたなたたちも自分の責任を果たしてください
お姉さまが白い手でいたことがありましたか?
みなさんに直接相談してほしかった

クニコ:これ以上、ジョウジさんがいることは固く断ります

ジョウジとマサコは汽車に乗るが、ジョウジはまた途中で降りる

マサコは実家に来る
マサコ:あの人とはもうやっていけない気がする
父:結論を急ぐ必要はない

ソウイチはマサコの代わりにボールを犬に拾ってこさせる
マサコの声「ボールがないわ!」と聞こえて崖から転落死する



ソウイチの葬儀
牧師がなにやら読み上げる
ジョウジ:兄貴はなんで死んだんです! とクニコを責める

クニコ:
マサコさん あなただけを待っていました
主人はあなたを愛していたんです
私がかけつけたのも分からず、主人はあなたの名前を呼びました
私は機械のように働いて、いつも犠牲になっているつもりでしたが思い上がりでした
妻として、女としてなんの資格もなかった
なぜもっと優しくしてあげなかったでしょう

マサコ:お姉さまはけして間違っていない



ツギエ:
あの人たち養豚場を狙ってる!
これから私がお手伝いさせてもらう

いとこ:
ソウイチくんはただ服従を強いられていた
ジョウジくんが生活改善を意見したが追い出した

ツギエ:
今度は黙ってないわよ!
今日までここを支えてきたのは誰だと思ってるの!

マサコ:よってたかってお姉さまを辱めてあんまりです

いとこ:ジョウジくんと共同経営にしたらどう?

クニコ:
私はもう経営する気力がない
この養豚場、家も小桜学園(特殊教育)に寄贈いたします
私は分校の保母になります
ここの半分の土地はジョウジさんとマサコさんに送る

マサコ:
私もお姉さまのそばで保母にさせてください
私、玉木雅子にかえります

森からソウイチの愛犬が来て、ボールを渡す



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