今日の夕方、たまたま図書館の帰りに既に電気が付いていたAさんの家に寄った。
玄関に女性のブーツがあった。
出てきたAさんは「今、保険の外交の人が来ていて、生命保険の話を聞いているの。」という。
さらに「死んだ時、3000万円位の保険が必要かい?」と聞かれた。玄関で私は「そんなお金、誰に残すの。もう必要ないでしょ。」と言った。さらに付け加えて「病気になっても高額医療費補助制度があるし、介護保険制度もあるしね。」と、外交員に聞こえるような大きな声で言った。
Aさんから「入って一緒に話を聞かないかい。」と言われたけれど、私は用事があるからと行って辞退した。
ところが家に戻る途中ですごく心配になり、家に戻って直ぐに「Aさん、今日は話を聞くだけにして、帰って貰いなさいね。契約なんかしたら駄目だよ。」と電話を掛けた。
それでも私の心配は収まらない。急いでもう一度、Aさん宅に行って見た。
外交員は帰ってしまっていなかったので、ホットした。
少しの時間、居間に上がって話を聞いた。
Aさんの話によると、今までに何度も電話を掛けてきた外交員なのだが、今日、初めて家に来て顔を合わせたのだという。
そして、平均寿命に達しているAさんに、「特約付きの死亡生命保険」を勧めたのだという。
基本契約では、240万円支払っても、死亡時には200万円しか出ないと説明されたので、そんな保険なら駄目だと言ってやったらしい。私は、損得勘定がまだできるAさんを、ものすごく褒めた。
そして、「これからは、まとまったお金が必要な契約は、必ず娘さんに相談してから決めた方が良いよ。」と念を押した。
帰ろうとすると、Aさんから何度も「心配してくれて有り難う。嬉しかったよ。」と言われた。
最近は高齢者を狙った金銭が絡む犯罪が多い。Aさんの様に60才まで仕事をして来て、高額の年金収入があり、なおかつ一人暮らしの認知症気味の人は、狙われやすいと思う。
これからも心配だが、取り敢えず今日は、何事も問題が起きなくて良かったと胸をなで下ろした。