花好き・旅好き80代北国女性の日記(ブログ開設18年目)

趣味はガーデニングと家庭菜園、外国旅行だが、新型コロナ禍と膝の不調、円安が重なり、今は外国行きは見合わせている。

「オランダ・ベルギーなど5カ国の旅」(5)

2018年04月19日 | 海外旅行「中央ヨーロッパⅡ」オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ

≪「アントワープ」観光≫①

旅の4日目は、何とか体調も戻り、「オランダ」の「スキポール」ホテルを出て、160km南にある隣国「ベルギー」の「アントワープ」を目指した。


(オランダもベルギーも高速道路の左右に沢山の風車が立っていた。1基1億円もするそうだが、自然エネルギーで電気を起こしていた)

「アントワープ」は、15世紀から商業と金融の中心地として栄えたヨーロッパの有数の港町であり、人口50万人のベルギー第2の都市で、ダイヤモンドの研磨や取引でも有名だった。



また17世紀には、「ルーベンス」や「ファン・ダイク」などのフランドル派の画家が活躍した町でもある。
町の中心にある「ノートルダム大聖堂」(聖母子教会)は1352年から作り始め、170年かけて完成した国内最大のゴシック様式の教会だ。

    

またこの町は、1975年TVアニメ「世界名作劇場」で放映された「フランダースの犬」の舞台となった町で、日本人には特に親しまれている。
添乗員の話では、イギリスから旅行に来た「作家ヴィーダ」が、帰国後、英語で1870年頃を舞台として書いた児童文学として「フランダースの犬」の原作を出版した。ベルギーでは出版されてなかったので、最近までこの物語をベルギー人は知らなかったらしい。
しかし、「アントワープ」を訪れた日本人の観光客が少年「ネロ」の足跡を問うようになり、次第に知られるようになったという。しかし、物語中に意地悪なベルギー人が出て来るので、地元ではこの物語には反発も強いという。

なお、この時代には本当に労働犬が牛乳運びなどをしていた様で、子犬の時に労働に邪魔な耳と尾を切り落としたらしい。
今では、労働犬「パトラッシュ」と「ネロ」の像が、「ルーベンス」が描いた「キリスト昇天」と「キリスト降下」の絵が飾られている「ノートルダム大聖堂」の前にある。
私も物語の中で絵が上手な「ネロ」が最後まで憧れ続けた「ルーベンス」の「キリスト昇天」の絵を見た。扉で開閉できるつくりになっていて、キリストが亡くなる時を描いた絵だ。「キリスト降下」は、大勢の人々の中に天から舞い降りるキリストが描かれていた。

        

 
 
         

本当にこの物語の結末は悲しい。物語では、風が吹いて来て、絵を覆っていた大きなカーテンが開くという設定になっているが、その絵は聖堂の中程にあるので開いた窓などは実際にはない。

画家の「ルーベンス」は「ネロ」と違って裕福な家庭に育ち、画家としても宗教画を描いて大成功し、多くの弟子を抱える工房を経営した。生涯に千数百点の絵を残している。


(「ネロ」と「パトラッシュ」の最後をモチーフにした像)

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