「霜後の滝」の下流は両岸が大きな崖となっている。我が家の南側にある僅かばかりの雑木林がその崖に接している。高低差が20Mぐらいはあるその崖は、大きな岩がゴロゴロしている急斜面で非常に危険なだけでなく、「蝮の巣窟」とも言われているので誰も近づかない。
その危険な場所に、好奇心旺盛なオジサンが下から登るという。蛇が大嫌いなので、冬眠中の今がチャンスだ。
事故が心配でオバサンも監視役として同行した。二人とも初めての場所なので、一寸した冒険ツアーの雰囲気が漂う。秋の実を未だ付けている大きなサイカチの木を発見した。
この探検は、崖の斜面に根を張っている藤のツルが木々に巻きつき景観を悪くしているので、その根元を断つ狙いもあった。
そこには「崖の主」ではないかと思われるような太い幹に成長した藤が四方八方、縦横無尽に触手を伸ばしているものもあった。
大汗をかきながら一本一本鋸で切り離したが、数が多く途中で疲れ果て、残りは次の機会に廻すこととした。
その夜、藤の木のタタリがあった。大きな木に巻きついた大蛇が私を襲って来たのだ。太モモに噛み付かれ、「この痛さは現実のものだ。」
と思った瞬間に目が覚めた。太モモにはまだ痛みが残っていた。
あまりの怖さに暫く寝つけなかった。
その危険な場所に、好奇心旺盛なオジサンが下から登るという。蛇が大嫌いなので、冬眠中の今がチャンスだ。
事故が心配でオバサンも監視役として同行した。二人とも初めての場所なので、一寸した冒険ツアーの雰囲気が漂う。秋の実を未だ付けている大きなサイカチの木を発見した。
この探検は、崖の斜面に根を張っている藤のツルが木々に巻きつき景観を悪くしているので、その根元を断つ狙いもあった。
そこには「崖の主」ではないかと思われるような太い幹に成長した藤が四方八方、縦横無尽に触手を伸ばしているものもあった。
大汗をかきながら一本一本鋸で切り離したが、数が多く途中で疲れ果て、残りは次の機会に廻すこととした。
その夜、藤の木のタタリがあった。大きな木に巻きついた大蛇が私を襲って来たのだ。太モモに噛み付かれ、「この痛さは現実のものだ。」
と思った瞬間に目が覚めた。太モモにはまだ痛みが残っていた。
あまりの怖さに暫く寝つけなかった。