霜後桃源記  

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「座して死を待つ」集落 その五

2014-03-25 21:53:17 | 経営
本シリーズは今回が最終。
昨日のブログにコメントが入ったのでそれに対する回答の形で終えることとしたい。

「なぜその様な人間に大切な役職を任せておくのでしょうか?
集落の未来を考えるのならば自らがリーダーとなり、反対派を説得して回れば良いのです!
ここまで不満があるなら尚更だとおもうのですが。」
(発信者名は不明)

中山間直接支払制度でも行政区でも客観的に見れば役員の「暴挙」「背信行為」となる事案がこれまでも
多々ありました。
多分、民主主義が健全に機能している組織であれば役員は「引責辞任」に追い込まれたものと思われます。

しかし「この国民にしてこの政治あり」の至言が残念ながら当集落にもそのまま当てはまります。
集落民の無関心をいいことに役員が恣意的に組織を動かしていることは大きな問題ですが、それ以上に何
のチェック機能も果たさない集落民に一番の問題があります。
だからこそ「座して死を待つ集落」なのです。

集落民の判断基準は「事の是非」とは関係なく「多数派につく」のを常としています。
「その三」でも述べましたが、問題点を指摘したり責任追及をしても誰も関心を示しません。
もしかするとその意味するところさえ理解していないのかもしれません。
それどころか「よそから来た偏屈者がまたグジャグジャ言っている」程度の受け止め方しか出来ないのです。

ここでは「多数が正義」で「少数意見を述べる者は非国民」となります。
残念ながら非国民が個々に説得工作を試みても、1対1では賛同を得ても全体の場になるとそれが隠れて
しまいます。

「圃場整理」でTが会議の冒頭で突然の反対表明をして退去した後、参加していたメンバー一人ひとりの意見
を聞いたところ「反対者が居るのなら止めたい」と最初の一人が話したら、10名弱の残りのメンバー全員が
全く同じ意見を述べたのには心底呆れ果てました。
そこには何の危機感も無ければ改善意欲のカケラも見出すことが出来ませんでした。


(二年前に伐採したままとなっていた後山の杉材を玉切りして薪にしようかと思って準備を始めた)

「偏屈者の一匹狼」がこの集落を変えるには残念ながら「外圧」に頼るしかありません。
これまでも何点か是正をして来ましたが、それらはすべて「憲法違反」「法律違反」「税金の目的外使用」
「規約違反」等を根拠としたものばかりでした。
今回のように「集落民の意思」を尊重する事案の場合は、その手法は通用しません。
ブログで役員の「無責任さ」を告発している理由はそこにあります。

なお、今回の圃場整理を進めるに当たっては、各班から一人推進メンバーを選出していました。
私もその三名の内の一人に選任されていましたが、、リーダーであるTから「止める」ことについての事前
説明はありませんでした。
コメント
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