いよいよドイツW杯の開幕!と言いたいところだが、それほどの高揚感がない。理由は、今月中に出版する予定のビバ!サッカー研究会の本の原稿チェックで忙しいからだ。昼間は会社で仕事、夜は原稿チェックという生活が3週間ほど続いている。テレビをほとんど見ていないため、直前情報はネットでパラパラと目を通すだけだ。
そのわずかな情報から感じたこと。
超高額で放送権を買っていた会社が大会直前に倒産するなど、前回の2002年大会が商業化のピークだったと思っていた。つまり、ドイツ大会では、商業化の波もややおさまるだろうと。しかし、どうもそうではなかったようだ。
例えば、たくさんおこなわれていた大会前の親善試合。
本来であれば、本大会にコンディションや戦術の熟成度をピークにもっていくための練習試合のはずだ。しかし、スポンサーから金を集めて広告看板を出し、テレビ放送権を売り、有料で観客を集める。スタジアムの様相は、立派な国際試合である。そんななかで、当の選手たちは、調整のための試合運びができるものなのか。結果、いくつかのチームでは、主要な選手がケガで離脱するはめになっている。とても残念なことだ。加熱するサッカーの商業化の犠牲者ではないのか。本大会で、彼らのパフォーマンスを見ることができなくなったファンも、やはり犠牲者と言えよう。
W杯が大会ごとに華やかになっていくのも商業化のおかげかもしれないが、加熱する商業化は肝心の試合内容に暗雲をもたらしている。
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