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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



アルゼンチン対コート・ジボワール
オランダ対セルビア・モンテネグロ(NHK-BS)

見ごたえのある2試合だった。アルゼンチンとオランダが、初戦で勝ち点3を獲得したが、まだまだ油断はならない。

勝ったアルゼンチンとオランダは、ともに前半で勝利を手中にしたものの、後半は苦しい展開となった。相手の出方にもよるが、前半と後半のギャップの大きさは、今後に向けておおいに気になるところだ。決勝戦までを見据えてのコンディショニングといえるのかもしれないが、それほどの余裕があるとは思えない。

オランダ相手に、前半、控えめだったセルビア・モンテネグロは、後半になって、前目からプレッシャーをかける意識を高くもつことでチャンスをつくりだした。しかし、攻撃面での連携が悪すぎた。次の試合までに修正できれば決勝トーナメントへの可能性はまだ続く。

アルゼンチンに負けたものの、もっとも印象的だったのはコート・ジボワールだった。スピードと体力は、これまでに登場したどのチームより優れていたように思う。ドログバのゴールも次につながる好得点だった。ただし、アルゼンチンと比べると、ひとつひとつのプレーに遊びがなかった。初出場ゆえのものかもしれないが、2戦目、3戦目と大会の雰囲気に慣れてくれば、そのパフォーマンスは、相手にとって脅威になり、観客にとってはもっと魅力的なものになるだろう。

「死のグループ」C組の2試合には、ワールドカップの面白さがあふれていた。4チーム4様のプレースタイルを楽しめたからだ。アルゼンチンやオランダは、相変わらず、アルゼンチンであり、オランダだった。新興の2チームも他にはないスタイルをかもしだしてくれている。

その行方が気になる「死のグループ」は、W杯ファンにとっては「楽園のグループ」と言えるかもしれない。

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