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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



日本代表のW杯ドイツ大会が終わった。目標がどこにあったのかは定かでないが、最低でも決勝トーナメント進出という点は、誰もが認めるところだろう。そういう意味では目標を果たせなかった日本代表であるが、それ以上に、3試合の内容がふがいなかったのがとても残念だった。

大会前に行なわれたドイツとのテストマッチが、今大会の日本代表のピークだった。テレビの画面で息が白く見えるほどの気温のもとでの戦い以降、暑くなるにつれ日本代表のパフォーマンスは低下していった。

そして、本番。日本代表は、これまでの戦いどおり、個人の能力に頼った、いわゆる選手まかせのジーコ流でW杯に挑んだ(ように見えた)。

初戦のオーストラリアには1対3で逆転負けを喫した。W杯を勝ち抜くための術を熟知しているヒディンク監督に負けた試合だった。日本の個人力はヒディンクの戦術にかなわなかった。

2戦目は、0対0の引き分けに終わった。日本も、クロアチアも暑さに負けた試合だった。

最終戦はブラジルに1対4で完敗した。日本の個人力がブラジルの個人力に遠く及ばないことが明らかになった試合だった。

あまりに愚直にW杯に臨んだ結果だった。なんの対策もなく、「ジーコ・ジャパンの4年間をご覧ください」というような感じではなかったか。そして、戦術に負け、気候に負け、最後には実力で負けた。

ミラクルの域にあったGK川口の数々のセービングやMF中田ヒデの驚異的な活動量には、たしかに感銘を受けた。しかし、それゆえに選手間の温度差が大きいように感じ、チームとしての統一感が弱いように見えた。

組織的にも、精神的にもチーム一丸となって戦おうというイメージが希薄だったことに寂しさを感じたW杯ドイツ大会の日本代表だった。

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ドイツW杯のベスト16が出揃った。W杯優勝経験チームが6つも含まれている豪華メンバーとなった。地域別に見ると、欧州10、南米3、北中米、アフリカ、オセアニアが各1で、残念ながらアジアから出場したチームはすべて敗退となった。

アジア代表の決勝トーナメント進出の最後の望みだった韓国は、堅守のスイスに0対2で敗れた。好ゲームを展開したが、韓国の攻撃がやや単調だった。トップのチョ・ジェジンの頭を狙ったパスばかりで、スイスの大型DFに簡単にはねかえされていた。もう少し丁寧に後方からビルドアップし、パク・チソン、イ・チョンスといった俊敏な選手が平面的にチョ・ジェジンと絡むことができれば、もう少しチャンスをつくれただろう。前半にあった、パク・チソンからのスルーパスを受けたイ・チョンスがシュートをしたシーンがもっと再現できたのではないか。

今大会の韓国の戦いぶりには2002年大会4強の経験が生きていたと思う。そして、若い選手が多かった今大会の経験も、上積みとなって2010年アフリカ大会に生きることだろう。そこが日本と大きく違うところだ。

さて、いよいよW杯は決勝トーナメントに入り本番モードに突入する。1回戦で注目したい3つの試合。まずは、イタリア対オーストラリアだ。前回ヒディンク韓国に敗れたイタリアと、ヒディンク率いるオーストラリアとの対戦。イタリアがヒディンクにリベンジできるか。スイス対ウクライナは新鮮な対戦である。勢いがついてきたシェフチェンコが、今大会無失点のスイスのDFを突破できるか。そして、地元ドイツとスウェーデンの戦い。だんだんとチーム力が高まっているドイツの勝敗が、今後の大会の盛り上がりに大きく影響する。ドイツには、最低でもベスト4には進んでほしい。難敵スウェーデンを破ることができるか。

来週末にドイツ入りするぼくの観戦予定の4試合のカードは、準々決勝でドイツ対アルゼンチン(ベルリン)とイングランド対オランダ(ゲルゼンキルヘン)、準決勝がアルゼンチン対イタリア(ドルトムント)とオランダ対ブラジル(ミュンヘン)になるのではないかと予想している。果たして、予想どおりの展開となるかどうか。

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