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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



アジアカップ2007
日本 4対1 ベトナム
(2007/7/16 NHK-BS1)

不運な失点がきっかけで、日本がベトナムに完勝した試合となった。

前半7分のオウンゴールによる失点は予想外だった。しかし、失点しながらも、日本選手の表情に余裕があったのは、実際にピッチで対峙することで、ベトナムとの力の差を感じとっていたからにちがいない。

実際に、失点によって、日本に得点への意欲が生まれ、あまり間があかないうちに同点にできた。このことが、最大の勝因だろう。

日本の4点は、巧みなパスワークと俊輔、遠藤の個人技によって生まれた。日本は、試合をこなすにつれて、パスワークと個人技が冴えてきている。あとは、守備面でのケアレスミスをなくせば万全か。

高温多湿の厳しい環境のなかで、最も精度の高いサッカーを展開しているのが、今の日本である。とくに、俊輔にとっては、彼の高度な技術を発揮しやすい試合展開になっている。

この悪条件は、技術と知性に富む日本にとって、あきらかに有利である。そして、オシム・ジャパンがめざす「走るサッカー」とは、「90分間走り続けるサッカー」ではなくて、「必要なときに走るサッカー」だということを、わからせてくれている。

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アジアカップ2007
韓国 1対2 バーレーン
中国 2対2 IRイラン
(2007/7/16 NHK-BS1)

前半早々にキム・ドゥヒョンの技巧的なボレーシュートで先制した韓国だったが、前半ロスタイムと後半残り5分のところで失点し、よもやの敗戦となった。

初戦は途中からの出場だったイ・チョンスが先発した韓国が、そのイ・チョンスを起点に先制点を奪い、その後も落ち着いてゲームをコントロールした。しかし、オリンピック代表を兼ねる若い選手が多いためか、ときに守備にもろさを感じさせた。

そして、前半ロスタイム、ハーフライン付近からのフリーキックを受けたバーレーンのイーサが、スルスルと抜け出し、同点ゴールを決める。守備のボーンヘッドといえる失点だった。後半の逆転ゴールも韓国の中盤と最終ラインの間のパスミスが原因だった。

韓国の出来は決して悪くはない。先制したときには、あと何点ぐらいとれるだろうかと考えた。しかし、カウンターからチャンスをつくるものの、決定力が不足していた。ボールを支配するものの攻め切れない苛立ちもあっただろう。

バーレーンは、とくに後半は抑え気味に、韓国の一瞬の隙をつこうと考えていたのではないか。韓国に攻めさせながらも、なんとか最終ラインでもちこたえ、結局逆転に成功した。

韓国のもろさとアラブのしたたかさが表れた試合だった。

アラブのしたかさ、あるいは、アラブのねばりを、中国とIRイランの対戦でも見ることができた。

中国に2点を奪われたIRイランが、前半終了間際にフリーキックから1点を返し、さらに、後半、猛攻をしかけて、74分に同点にした。

各国2試合を終えたところで、地元の活躍やアラブ勢の巻き返しによって、どのグループも混戦状態となっている。高温多湿という厳しい環境のなかで、グループリーグから接戦続き。大会としては盛り上がるが、選手は相当つらいはずである。

日本は、サバイバルトーナメントの様相を呈してきたアジアカップ2007を制することができるのだろうか?今夜のベトナム戦の出来が、今後をうらなうカギとなる。

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