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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



日本 2対3 サウジアラビア
(2007/7/25 テレビ朝日)

試合開始から20分過ぎた頃に、銀座の焼き鳥屋「のんちゃん」のテレビを見れる部屋に入る。冷房の効いた小部屋で生ビールを飲みながら観戦開始。

気象条件はわからなかったが、お互いの運動の質・量からみて、これまでのハノイの試合よりは、コンディションはよさそうだった。そして、それは、この大会での日本の優位性を低めてしまうことを意味した。

ボールを動かし、相手を走らせ、真綿でしめるようにジリジリと相手を苦しめてきた日本。この日のサウジアラビアには、日本のボール回しは、ゴールから遠いところでのボール交換でしかなかった。日本のボール支配が長すぎて、単調なったところを、賢く奪うシーンも何度かあった。

日本がボールを支配し、サウジアラビアが試合をコントロールしていた。結果は、試合をコントロールしたサウジアラビアの勝利となった。終盤、1点を追う日本がボールと試合を支配していた場面が続いたが、ゴールは遠く、順当な結果だったと言えるだろう。

日本が負けてしまったのは残念だったが、試合としてはとてもエキサイティングなおもしろい内容だったと思う。個人能力、組織力、試合の流れをつかむ力が、両チームにあった。そのなかで、サウジアラビアの個人の力が、日本の個人の技よりも上回っていた。そのことは、マレクの豪快な2得点と俊輔の存在感のなさに見てとれた。

3位決定戦があるものの、オシム・ジャパンの最初の挑戦は終わった。次は、2010年のワールドカップに向けた予選となる。2年後が本当の勝負の年となる。この大会の経験と知見がどう生かされるのか。

この大会で日本が対戦したチームでは、多くの若い選手、いわゆるオリンピック世代が先発していた。日本の選手は、顔ぶれこそ新しかったが、必ずしも若くはない。オシム監督の去就も気になるが、それ以上に、若い選手が、世代別チームの枠にとらわれることなく、活躍する姿を見てみたいと、準決勝の敗戦の後に思った。

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