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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



U-20日本代表 3-1 U-20スコットランド代表
(2007/7/3 フジTV)

これまでのワールドユース選手権が、「U-20ワールドカップ」という名前になった。昨年のクラブ選手権から、FIFAは主催する大会のすべてを「ワールドカップ」と呼ぶことにした。今年は、U-20に続いて、U-17ワールドカップ、女子ワールドカップ、ビーチサッカーワールドカップ、そしてクラブワールドカップが開かれる。

名前が新しくなった大会は、スタジアムの看板にも新顔が見られた。ワールドカップではなじみの薄かった「SONY」や「VISA」の名前があった。これは、今年からFIFAのマーケティング方針に変更があったためである。これまではワールドカップのスポンサーを決め、その企業に他のFIFA主催大会を売っていたり、おまけにつけていた。

しかし、今年からFIFAパートナーとして6社と契約した。コカ・コーラ、アディダス、エミレイツ航空、ヒュンダイ自動車、ソニー、そしてVISAである。ワールドカップという頂点の大会のスポンサーとしてではなく、FIFAと一緒にサッカーを盛り上げていくパートナーという位置づけである。パートナーという呼び方からも、オリンピックのマーケティングを参考にしているようだ。

この新しいパートナー契約のなかで、ひともんちゃくあったのがカード決済のカテゴリーだった。マスターカードとの継続交渉の前に、VISAと契約してしまったのだ。ふつうスポンサー契約の継続には、既存の企業を優先して交渉するというオプションがついている。しかし、VISAがフライング契約してしまったようだ。結局は、FIFAとマスターカードの間で和解が成立し、晴れて、VISAの看板がお目見えしたというわけだ。

ぼくにしてみれば、ワールドカップはマスターカード、オリンピックはVISAという思いが強いので、サイドライン沿いに映る「VISA」のロゴにはちょっと違和感があった。ただし、きっとすぐに慣れてしまうだろう。

そんな新しくなった舞台で、活躍したのが若き日本代表だった。ピッチをかける全員が精力的、積極的、そしてていねいにプレーをしていたように感じた。やや小柄な日本選手が、大柄なスコットランド選手を、個人で、組織で翻弄する光景をみるたびに拍手喝采である。なかでも左サイドの梅崎と安田のテクニック、スピード、そしてコンビネーションが光っていた。

そしてなんと言っても、日本チームのゴール後のパフォーマンスである。ゴールゲッターに駆け寄った仲間たちが、流行のビリーズブートキャンプをしていた。得点後に、輪になって踊る、こんなパフォーマンスをやるのは、アフリカのチームぐらいかと思っていたので、まさか、日本の若者たちが、と驚き、少し恥ずかしくもあった。

深夜のテレビで、予想外に新鮮なサッカーを楽しむことができた。はじまったばかりのU-20ワールドカップで、さらなる驚きに出会うことを期待したい。

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