クラマーさんを訪ねる旅(9)
8月29日(金)。クラマーさんと一緒に、ミュンヘンのスポーツ・シューレに行った。1985年に、それまであったグルンバルトのシューレーを継いだかたちで、ミュンヘン郊外のオーベルハヒングに設立された。前日のデュイスブルクは欧州で最大の施設だが、ミュンヘンは欧州で最も機能的と評価されているそうだ。2006年ドイツ・ワールドカップのときには、パラグアイ代表のベースキャンプだった。
ここでは、クラマーさんとともに、15年前の開設時からここに勤めている支配人のヘルマン・ブルナーさんが案内をしてくれた(写真中央)。
42の競技ができるこの施設には244のベッドがあり、年間で約40000人が利用するとのこと。自然光がたっぷりと差し込む体育館が4つ。天然芝と人工芝のサッカー場が1つずつ。サッカー場にもなる陸上競技場が1つ。他にビーチサッカー場などもある。利用者(=選手たち)がくつろぐ場として、ビリヤード場や卓球場などもり、またリハビリの施設もある。来週には、サッカー・ドイツ代表が合宿をする予定になっていた。そのために、サッカー場の周りに、観客をせきとめる金網をはる作業が始まっていた。
この素晴らしい施設に感動しているぼくらに対して、クラマーさんは言った。
「施設はいいものができたが、人の問題で(ドイツのスポーツは)うまくいっていない。とくに若者に対する指導がよくない。条件はそろったのに、取り組む姿勢がまったく足りない」
北京オリンピックで、なでしこジャパンに勝って3位になったサッカー・ドイツ女子代表についても、「ワールドカップや前回のオリンピックの結果に満足してしまっていたからだ」と手厳しかった。
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