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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



クラマーさんを訪ねる旅(21)


バイエルン・ミュンヘンの勝利を見た翌日、ミュンヘンの2つのクラブハウス(練習場)を訪ねた。

まずは、ミュンヘン1860。ブンデスリーガ2部で戦う1860年に創られた伝統あるクラブである。ちなみに、バイエルン・ミュンヘンの創設は、その40年後の1900年。1860が、水色と白のバイエルン州の色をチームカラーとしているのは、そのためだろう。

5面(内1面は人工芝)のサッカー場で、トップチームからユースまでが練習していた。人工芝は厳重に柵に囲われているが、他の練習中のフィールドには、手すり程度の柵があるだけ。かたわらには、レストランがあり、その前にテーブルとパラソルが並べられていた。

子どもたちは練習場の近くで、手すりに上って腰かけたり、思い思いの格好で、大人たちはパラソルの下でビールを飲みながら、自分が応援するチームの練習風景を見ている。大人から子どもまで、のんびりと練習場にいることを楽しんでいる。

前日に見たアリアンツ・アリーナでも感じたことだが、選手とサポーターの距離が近い。と同時に、選手とサポーターがお互いの接し方をきちんと(と言うと堅苦しくなるが)わきまえている。要はサッカーというスポーツが、試合でも、練習でも、選手でも、すべてがドイツ人の生活に溶け込んでいるということなのだと思った。

肩肘はらずに、自然体でサッカーを楽しめることが、いかに貴重なことなのか。

Jリーグの柏対鹿島の試合で、鹿島のサポーターが柏の選手を大型フラッグで叩くという暴挙の報道を見て、あらためてドイツと日本の間の大きな違いを感じた。



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