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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



クラマーさんを訪ねる旅(19)
バイエルン・ミュンヘン 4対1 ヘルタ・ベルリン
2008/8/31 ミュンヘン・アリアンツアリーナ


さて、腹ごしらえをして、最前列の席に戻る。途中、ぼくらの席があるブロックの最上段の記者席で、両チームのメンバー表を配っていたので、しっかりといただく。

日本では、というか多くのスタジアムでは、一般席と記者席はきちんと区切られているが、ここアリアンツ・アリーナでは、セキュリティのスタッフが立っているものの、厳重に区切られているわけではない。このブロックは、一般に売っていない、招待席だということもあり、観客の良識にまかせているようだ。

ベンチの上にたむろしてサインをねだる子どもたちへの対応もそうだが、セキュリテイのスタッフや案内スタッフが、観客に対して、あれこれ口をだすことはない。観戦マナー、観戦ルールがしっかりと身についているということなのだろうと思う。

メンバー表を手に、席について、いよいよ試合開始を待っていると、何やら、ぼくの視界が芝生の壁でさえぎられた。目の前を選手たちが入場してくるはずなのだが、これでは選手が見えないではないか。

横から見てみると、選手たちは、ちょうどぼくらの席の下を通って、ピッチに出てくるのだが、その通路の口をふさいでいるフタになっている部分が、入退場のときにせりあがるようになっているのだ。

そのフタの部分が、ぼくの目の前に現れたのである。

スタジアムが沸いたので、選手が入ってきたのだろうなと想像するしかなかった。両チームが並んでも、選手と審判の頭のてっぺんしか見ることができなかった。せっかく、かっこいい写真を撮ろうと思っていたのに、台無しである。

特等席には、特等席ならではの欠点があった。

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クラマーさんを訪ねる旅(18)
バイエルン・ミュンヘン 4対1 ヘルタ・ベルリン
2008/8/31 ミュンヘン・アリアンツアリーナ


アリアンツアリーナの自分の席を確認してから、スタンドの裏にある売店をのぞいてみた。ライト・イム・ウィンクルからミュンヘンのホテルまで思いのほか時間がかかってしまい、昼食をとっていなかったので、試合前の腹ごしらえをしたかったこともある。

ここの売店では現金は通用しない。売店とは別のところで「アリーナ・カード」を買って、売店では、そのカードで決済する。近代的なスタジアムではよくあるやり方である。

とりあえず10ユーロのカードを買って売店の列に並ぶ。周りを見ると、ぼくのカードと違うデザインのもののほうが多い。赤い色からして、どうもバイエルン・ミュンヘンのファンクラブのカードのようだった。おそらくクレジット機能を持っていて、いちいちアリーナ・カードを買わなくても済むようになっているのだろう。

ぼくの番になったので、カードを読み取り機にかざして、ウインナーソーセージとホットドッグを買う。ついでにビールを買おうとしたら、カードの残金が足りなくなった。また、アリーナ・カードを買いに行くのもめんどうなので、ビールはあきらめる。

売店でホットドッグを買って、どこで食べようかと、うろついていて気がついた。誰もがみんな、柱や壁の脇で、ビールを飲み、ソーセージやパンをかじっている。よく見ると、柱や壁のちょうどいい高さのところに幅15cmほどのテーブルが、ひさしのように突き出ているのだ。日本のスタジアムでは見たことない。細かいことだが、とっても便利。

いつでも、どんなときでも、語らいながら、ビールを楽しく飲みたいという気持ちが、こういう工夫を生むのだろうなと思った。



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