4-1で勝利!
カターレが苔口のクラブ初となるハットトリックを含む4得点を挙げ、これまで一度も勝てたことのなかった福岡に快勝!7試合ぶりとなる勝利、勝ち点3を挙げたのでした。
不本意ながらも巻き込まれている残留争いの中にあって、価値ある勝利。ここで得た手応えを自信と力に変え、残り試合を戦い抜かなければ。
試合前に送られてくるスタメンを記したメールを見て、唖然・・・というよりは、愕然としました。
期待していた黒部が、控えにもおらずメンバー外。前節を欠場したヨンドクがスタメンに入らず控えなのは、まさか体調不良を引きずっている?というか・・・この2人がいなくて得点力は大丈夫なのか?
そして、なによりも。いちばんあっけにとられたのが、最終ライン。
ただでさえ池端の累積警告による出場停止が確定している状態にあって、谷田までもが負傷離脱という報道がなされ、おいおいどうすんだよ・・・なんて思っていたなかで。
このところコンスタントに試合に出場しているけれど、スタミナに不安のあるヘジュン。
池端に代わって内田というのは想定内だったとしても、やはりスタメン出場2試合目では経験不足という不安が。
御厨の復帰は頼もしいけれど、はたして12試合ぶりの出場というブランクの長さについては大丈夫なのか?
さらに・・・前節の終盤にポジション変更で起用されていたとはいえ・・・。本職でないところの木村のSBって、本当に大丈夫なのか?
試合中のけがで負傷退場などという事態を想定して本職DFのヨシケンを控えに残しておかねばならないことはわかるにせよ・・・いや、マジで大丈夫なのか?
苦しい苦しいとは思っていたけれど、怪我人の続出がまさかここまで深刻な事態を招くことになるとは・・・。それでいて、いままで1度も勝ったことのない福岡から勝利せねばならない、と・・・。正直、ちょっと青ざめてしまったような気さえします。
けれど。たとえ不安なメンバーであったとして、やるべきこと、やらねばならないことにはなにも変わりはありません。連続勝ちなしの流れを止め、勝って勝ち点3を得ること。ただそれだけです。
大降りにこそならなかったものの、雨でぬれたピッチコンディションの中で行われることとなった今節。
試合開始直後から苔口が高い位置でボールをかっさらってチャンスを作り出すなど、積極性あふれる試合の入りとなったカターレ。明らかに後手に回ってしまっている感のあった福岡をよそに、立て続けにチャンスを演出。立て続けにCKを得て攻め立てるなかにあって、「これだけ続いているうちに先制点が欲しい」と思っていた12分のことでした。
ファーに流れたボールをフリーの状態で苔口が頭で折り返すと、それに反応したのは木村!ヘッドで確実に押し込み、今シーズン3ゴール目となる得点で先制に成功したのでした。
チャンスを活かしきる形で得た、待望の先制点。しかも早い時間帯にきっちりと。
さらに、その余韻が醒めぬ中で迎えた16分。左サイドから國吉が絶妙なクロスを上げ、そこに「ここしかない!」という絶妙なポジショニングとスピードによってピンポイントで合わせたのは苔口!
苔口の前節に続いて2試合連続ゴールとなる2点目を加えたことで、勝利をさらに引き寄せたのでした。
2-0で折り返したものの、まだ安心までは出来ません。実際、過去に2度も2-0から逆転負けを食らったこともあるのだから。それでなくともレベスタでは昨年、2度のリードを守れずにアディショナルタイム逆転負けを喫しているのだから。油断など、出来ようはずもありませんでした。
試合序盤に力を入れていたことにより、やや運動量が落ちて福岡にペースを譲ってしまう場面も。けれどそこはしっかりと対応し、個の力では後れを取るところもありつつも、組織だったかたちでは相手に仕事をさせませんでした。
そんななかで、53分。カウンターからドリブルで持ち込んで苔口がシュート!「ミートしなかったけれど変な回転がかかっていた」というボールを、GK神山 竜一がまさかの後逸。試合をおおかた決定づけるような3点目を挙げたのでした。
このゴール、神山のミスではあったでしょうが、それでもただのラッキーゴールではありませんでした。苔口をはじめ、白崎、敬介といった攻撃陣が前半から何度も良い形をつくってプレッシャーを与えていたという下地があったからこそ。
そこに、抑えの利いた低い弾道のシュート。キャッチは難しい、けれどはじいてしまうとスピードのある苔口に詰められてしまう―――そんな葛藤が一瞬の判断を遅らせ、それが命取り。
運でなく、実力で奪い取ったゴールであったと言えます。
そしてさらに59分。木村のクロスに合わせて決めたのは、やはり苔口!ついに、クラブ史上初となるハットトリックを達成したのでした。
3ゴール1アシストという、文句のつけようがないほどの大活躍。彼自身、プロ10年目にして初めて成し遂げた金字塔でもありました。
2010年のレベスタでは、0-5とボコボコにやられて惨敗しています。ならば、逆に5-0に―――というところでしたが、やはり相手もさるもの。70分、金森 健志に3試合連続ゴールを決められてしまうことに。守田もよく反応して手を出したのですが、その両手をはじき、間を抜ける形で決められてしまったのでした。
それでも、そこで慌ててしまって崩れるということはありませんでした。反撃をその1点のみに抑え込み、4分あったアディショナルタイムもきっちりとしのぎ切って試合終了。大勝で7試合ぶりとなる勝利を手にしたのでした。
4得点という1試合あたりの最多タイ得点を挙げられたものの、それはカターレがいきなり強くなったということではなく、4連敗中だった福岡の状態の悪さに助けられた部分もあります。なので、手放しで浮かれるわけにもいきません。
けれど。それが全くの偶然、まぐれだったかといえば、そうでもないのであって。
前述のように、正直言って不安で仕方ないメンバー編成でした。けれど、各々が力を出し切ったからこそつかみ取ることが出来た勝利であることは、疑いようがありません。
いちばんの懸念であったDF陣にしてもそう。ブランク明けもなんのその、リーダーとしてライン統率に余念のなかった御厨。内田も出場2試合目ながらも落ち着いたプレーぶりで、決まりこそしなかったもののCKから高さを活かしたヘッドで相手ゴールを脅かす場面も。先制点を挙げた木村、終盤に足がつりながらも、懸命にサイドを駆けたヘジュン。それぞれよくやってくれました。
忘れてならないのが、ヨングンと大西という両ボランチの献身。中盤で隙あらば相手ボールを奪い取るというような積極性によって、相手に仕事をさせませんでした。
特に、この日キャプテンマークを巻いて試合に臨んだ大西のキレは抜群で、何度ピンチの芽を摘んだことか。前節の京都戦では、ハンドの判定でPKを献上してしまい、失点の原因を作ってしまった大西。ともすれば、それをひきずってプレー精度が低くなってしまうという事態もあり得たかもしれません。けれど、そうはならなかった。その反省をバネに、きっちりと仕事をやってのけた。その意味の大きさは言うまでもありません。
そして、同じく前節ゴールを決めながらも敗れてしまった悔しさを胸に戦った苔口。いかに相手の状態がよくなかったとはいえ、そこできちんと決めきり、ゴールという結果を残せたことが何よりも重要なことでしょう。
これまで、相手よりこちらの状態のほうが良くて押せ押せだったにもかかわらず決めきれなかった、というようなシチュエーションがどれだけあったことか。肝心の決定力を欠いたことによって、結果として得られなかった勝ち点というものが、どれだけあったことか。
それを思うとき、こうしてハットトリックという最高の形で結果を残せたという意味は、やはりとても大きいものであることは間違いないでしょう。
勝利を挙げて勝ち点3を積み重ねたものの、順位は前節と変わらず19位のまま。依然、厳しい状況に置かれていることに変わりはありません。
けれど。この勝利を糧に、巻き返しのスタートを切ることが出来たならば。
何度も言っていることですが、勝つことでしか自信は身につかない。その意味で、相手の状態の悪さを差し引いてなお実力を発揮しきったことでおさめたこの勝利を、次節以降につなげられたならば。
いや、つなげなければ。勝ったからこそ、大勝したからこそ、きちんとつなげねばなりません。
勝って兜の緒を締めよ。
連勝を飾って、今度はホームのファン・サポーターと勝利を分かち合うために。
カターレの戦いは続きます。
カターレが苔口のクラブ初となるハットトリックを含む4得点を挙げ、これまで一度も勝てたことのなかった福岡に快勝!7試合ぶりとなる勝利、勝ち点3を挙げたのでした。
不本意ながらも巻き込まれている残留争いの中にあって、価値ある勝利。ここで得た手応えを自信と力に変え、残り試合を戦い抜かなければ。
試合前に送られてくるスタメンを記したメールを見て、唖然・・・というよりは、愕然としました。
期待していた黒部が、控えにもおらずメンバー外。前節を欠場したヨンドクがスタメンに入らず控えなのは、まさか体調不良を引きずっている?というか・・・この2人がいなくて得点力は大丈夫なのか?
そして、なによりも。いちばんあっけにとられたのが、最終ライン。
ただでさえ池端の累積警告による出場停止が確定している状態にあって、谷田までもが負傷離脱という報道がなされ、おいおいどうすんだよ・・・なんて思っていたなかで。
このところコンスタントに試合に出場しているけれど、スタミナに不安のあるヘジュン。
池端に代わって内田というのは想定内だったとしても、やはりスタメン出場2試合目では経験不足という不安が。
御厨の復帰は頼もしいけれど、はたして12試合ぶりの出場というブランクの長さについては大丈夫なのか?
さらに・・・前節の終盤にポジション変更で起用されていたとはいえ・・・。本職でないところの木村のSBって、本当に大丈夫なのか?
試合中のけがで負傷退場などという事態を想定して本職DFのヨシケンを控えに残しておかねばならないことはわかるにせよ・・・いや、マジで大丈夫なのか?
苦しい苦しいとは思っていたけれど、怪我人の続出がまさかここまで深刻な事態を招くことになるとは・・・。それでいて、いままで1度も勝ったことのない福岡から勝利せねばならない、と・・・。正直、ちょっと青ざめてしまったような気さえします。
けれど。たとえ不安なメンバーであったとして、やるべきこと、やらねばならないことにはなにも変わりはありません。連続勝ちなしの流れを止め、勝って勝ち点3を得ること。ただそれだけです。
大降りにこそならなかったものの、雨でぬれたピッチコンディションの中で行われることとなった今節。
試合開始直後から苔口が高い位置でボールをかっさらってチャンスを作り出すなど、積極性あふれる試合の入りとなったカターレ。明らかに後手に回ってしまっている感のあった福岡をよそに、立て続けにチャンスを演出。立て続けにCKを得て攻め立てるなかにあって、「これだけ続いているうちに先制点が欲しい」と思っていた12分のことでした。
ファーに流れたボールをフリーの状態で苔口が頭で折り返すと、それに反応したのは木村!ヘッドで確実に押し込み、今シーズン3ゴール目となる得点で先制に成功したのでした。
チャンスを活かしきる形で得た、待望の先制点。しかも早い時間帯にきっちりと。
さらに、その余韻が醒めぬ中で迎えた16分。左サイドから國吉が絶妙なクロスを上げ、そこに「ここしかない!」という絶妙なポジショニングとスピードによってピンポイントで合わせたのは苔口!
苔口の前節に続いて2試合連続ゴールとなる2点目を加えたことで、勝利をさらに引き寄せたのでした。
2-0で折り返したものの、まだ安心までは出来ません。実際、過去に2度も2-0から逆転負けを食らったこともあるのだから。それでなくともレベスタでは昨年、2度のリードを守れずにアディショナルタイム逆転負けを喫しているのだから。油断など、出来ようはずもありませんでした。
試合序盤に力を入れていたことにより、やや運動量が落ちて福岡にペースを譲ってしまう場面も。けれどそこはしっかりと対応し、個の力では後れを取るところもありつつも、組織だったかたちでは相手に仕事をさせませんでした。
そんななかで、53分。カウンターからドリブルで持ち込んで苔口がシュート!「ミートしなかったけれど変な回転がかかっていた」というボールを、GK神山 竜一がまさかの後逸。試合をおおかた決定づけるような3点目を挙げたのでした。
このゴール、神山のミスではあったでしょうが、それでもただのラッキーゴールではありませんでした。苔口をはじめ、白崎、敬介といった攻撃陣が前半から何度も良い形をつくってプレッシャーを与えていたという下地があったからこそ。
そこに、抑えの利いた低い弾道のシュート。キャッチは難しい、けれどはじいてしまうとスピードのある苔口に詰められてしまう―――そんな葛藤が一瞬の判断を遅らせ、それが命取り。
運でなく、実力で奪い取ったゴールであったと言えます。
そしてさらに59分。木村のクロスに合わせて決めたのは、やはり苔口!ついに、クラブ史上初となるハットトリックを達成したのでした。
3ゴール1アシストという、文句のつけようがないほどの大活躍。彼自身、プロ10年目にして初めて成し遂げた金字塔でもありました。
2010年のレベスタでは、0-5とボコボコにやられて惨敗しています。ならば、逆に5-0に―――というところでしたが、やはり相手もさるもの。70分、金森 健志に3試合連続ゴールを決められてしまうことに。守田もよく反応して手を出したのですが、その両手をはじき、間を抜ける形で決められてしまったのでした。
それでも、そこで慌ててしまって崩れるということはありませんでした。反撃をその1点のみに抑え込み、4分あったアディショナルタイムもきっちりとしのぎ切って試合終了。大勝で7試合ぶりとなる勝利を手にしたのでした。
4得点という1試合あたりの最多タイ得点を挙げられたものの、それはカターレがいきなり強くなったということではなく、4連敗中だった福岡の状態の悪さに助けられた部分もあります。なので、手放しで浮かれるわけにもいきません。
けれど。それが全くの偶然、まぐれだったかといえば、そうでもないのであって。
前述のように、正直言って不安で仕方ないメンバー編成でした。けれど、各々が力を出し切ったからこそつかみ取ることが出来た勝利であることは、疑いようがありません。
いちばんの懸念であったDF陣にしてもそう。ブランク明けもなんのその、リーダーとしてライン統率に余念のなかった御厨。内田も出場2試合目ながらも落ち着いたプレーぶりで、決まりこそしなかったもののCKから高さを活かしたヘッドで相手ゴールを脅かす場面も。先制点を挙げた木村、終盤に足がつりながらも、懸命にサイドを駆けたヘジュン。それぞれよくやってくれました。
忘れてならないのが、ヨングンと大西という両ボランチの献身。中盤で隙あらば相手ボールを奪い取るというような積極性によって、相手に仕事をさせませんでした。
特に、この日キャプテンマークを巻いて試合に臨んだ大西のキレは抜群で、何度ピンチの芽を摘んだことか。前節の京都戦では、ハンドの判定でPKを献上してしまい、失点の原因を作ってしまった大西。ともすれば、それをひきずってプレー精度が低くなってしまうという事態もあり得たかもしれません。けれど、そうはならなかった。その反省をバネに、きっちりと仕事をやってのけた。その意味の大きさは言うまでもありません。
そして、同じく前節ゴールを決めながらも敗れてしまった悔しさを胸に戦った苔口。いかに相手の状態がよくなかったとはいえ、そこできちんと決めきり、ゴールという結果を残せたことが何よりも重要なことでしょう。
これまで、相手よりこちらの状態のほうが良くて押せ押せだったにもかかわらず決めきれなかった、というようなシチュエーションがどれだけあったことか。肝心の決定力を欠いたことによって、結果として得られなかった勝ち点というものが、どれだけあったことか。
それを思うとき、こうしてハットトリックという最高の形で結果を残せたという意味は、やはりとても大きいものであることは間違いないでしょう。
勝利を挙げて勝ち点3を積み重ねたものの、順位は前節と変わらず19位のまま。依然、厳しい状況に置かれていることに変わりはありません。
けれど。この勝利を糧に、巻き返しのスタートを切ることが出来たならば。
何度も言っていることですが、勝つことでしか自信は身につかない。その意味で、相手の状態の悪さを差し引いてなお実力を発揮しきったことでおさめたこの勝利を、次節以降につなげられたならば。
いや、つなげなければ。勝ったからこそ、大勝したからこそ、きちんとつなげねばなりません。
勝って兜の緒を締めよ。
連勝を飾って、今度はホームのファン・サポーターと勝利を分かち合うために。
カターレの戦いは続きます。