シーズン後半戦の始まりで、鹿児島と今治という前半戦で敗れた相手とのリベンジマッチが連続しましたが。
結果は1分け1敗。勝ち点6を挙げるリベンジを果たさねばならなかったところ、わずか1に留まってしまったことは、なんとも遺憾です。
それでも。
天皇杯への挑戦も終わった今、リーグ戦に最大集中していかねばならないなかで。
リーグ最多動員の完全アウェイ・サンプロアルウィンにて、8位・松本山雅FCと対戦します。
J3リーグにはおよそ似つかわしくないクラブ規模を誇る松本。昨季は1年でのJ2復帰を目指したものの、果たせず。それでも、2シーズン目となる今季も優勝の最有力候補と目されていましたが。
リーグトップスコアラーのFW小松 蓮が14得点を挙げ、攻撃を牽引。ここまで総得点35は、カターレと並んでリーグ最多となっています。
元カターレのMF滝 裕太がチーム主力としてプレー。夏移籍では、やはりカターレでプレー経験のあるMF安永 玲央が加入し、3試合連続スタメン出場中だとか。
個々の選手のレベルも高く、うまくチームとしての力が噛み合えば、百戦危うからずという戦力を擁している・・・はず、なのですが。
カターレが7月に鹿児島と2度対戦して2連敗という屈辱を味わっていた頃、同じ日程で愛媛と激突。2戦ともに1-1のドローという結果に。
他方で、琉球・福島に連敗、八戸にこそ3-0で勝利を挙げるも、前節の鳥取戦でも敗れるという足踏みが続き。特に鳥取戦では監督交代以降負けなしという相手の勢いにのまれるかたちで、前半のうちに2失点という苦しい展開。後半に1点を返すものの同点・逆転にまでは至らず1-2で終了。今シーズンここまでホームで勝利のなかった鳥取にシーズン初勝利をプレゼントしてしまうという、苦い敗戦となってしまったのでした。
シーズンも折り返しを過ぎた現時点で、昇格圏と勝ち点差8。J2復帰が必達目標であるチームにとって、およそ看過しえない厳しい状況と言わざるを得ないところかと。
そんな松本に、“もしも”の話題を振るとして。
「もしも、シーズン前半戦を1試合だけやり直すことが出来たとしたら、どの時点に戻ってやり直す?」と訊いたとしたら。
「4月の富山戦を無かったことにして、やり直したい」
そう言う者がいたならば、「それな!」と同意されるのではなかろうかと。
昨シーズンの富山対松本の対戦成績は1勝1敗。お互いにホームで勝ってアウェイで敗れています。
松本にとっては、昨シーズン敗れているアウェイ戦。もちろんリベンジを期して臨んだことでしょうが・・・それでも。
それでも、0-3という完敗は、さすがに想定外だったのではなかろうかと。
あまり出足の良くなかった松本の状態と、前からガッツリと挑みかかるカターレのスタイルとが噛み合っていた結果、というか。
先制点、追加点、さらにダメ押し点と、理想的な3得点で勝利したカターレ。ホームで好調な今シーズンのなかでも、あるいはベストと言えるほどの試合であったかもしれません。
今節は、松本にとってはホームで対戦するリベンジを期した富山戦、そんな前回対戦の嫌なイメージを振り払う勝利を挙げてやり返さねば!というところ。
もちろん、そんな意気込みにのまれるわけにはいきません。
リベンジを期した戦いというものの難しさというものについて・・・鹿児島戦・今治戦の連続勝ちなしという結果は、勉強代というには、あまりに高い代償だったかと。
リベンジは果たせなかったのに、相手からのリベンジには、してやられてしまう?
そんなことがあってたまるか。
リベンジに燃える松本に対し、今度は、カターレが返り討ちにする番。
シーズンダブル敗戦という取り返しのつかない勝ち点は、シーズンダブル勝利で贖うほかない。
ならば。
松本、福島と続くアウェイ2連戦ですが、それをシーズンダブル勝利の2連戦とすべく。まずは、1試合目。連続勝ちなしという流れを止め、連勝へつながる起点となる勝利のために。是が非でも勝ち点3を奪取せねば。
それでなくとも、昨シーズンの対戦で無得点で敗れているアルウィンでの松本戦。
リベンジをかけて臨むのは、むしろカターレのほう。
気合を入れて挑まねばなりません。
前節、値千金の同点ゴールを挙げたヨシキでしたが・・・試合途中に負傷退場、全治4週間という診断。ここまでイイ感じにチームにもフィットしていただけに、正直、痛い離脱と言わざるを得ません。
そして、ここまで全試合出場してきた大畑が、「今度こそ」累積警告による出場停止。今節の松本戦には出場できません。
そういったネガティブな要素をはらみつつ、迎えることとなる今節ですが。
いや、だからこその結束が必要でしょう。
おそらくは、大畑に代わってCBでスタメン出場するであろう今瀬。
先の鹿児島戦では自身のミスを掻っ攫われて失点に直結、さらには逆転負けを招いてしまったという無念を味わいました。
けれど、だからこそこのままでいいわけがない。
汚名返上、名誉挽回を果たそうとするならば。自身のプレーぶりでもってチームを勝利に導くことでしか、それは実現できないのだから。
攻撃力に自信を持つ松本が、前回対戦のリベンジを期し、本気の本気でゴールを狙って攻め込んでくる。それをシャットアウト、再びクリーンシートで2連勝につなげねばならない今節。
困難なミッションではありますが。けれど、だからこそ完遂せねばならないのであり。
今瀬にかかる期待は大きいです。
そしてもうひとり、注目したいのは、初のアルウィンでの古巣対決となる柳下。
今やカターレでも古株で、すっかりチームを代表する選手のひとりでもある柳下ですが。その彼にとって、松本は高卒からプロ入りした原点とも言うべきクラブ。
昨シーズンの同カードは怪我の影響で出場が叶わなかっただけに。かける意気込みも、人一倍というところかと。
前節の今治戦では、累積警告による出場停止の悔しさをぶつける活躍でもってゴールに迫り、オウンゴール判定ながらも先制点に繋げてみせました。
ならば、今節も。
鹿児島、今治と連続で勝てなかった悔しさ。それを今度こそ勝利の歓喜に変えるために。
古巣対戦となる今節、「カターレの柳下 大樹、ここにあり!」と、松本サポーターの目に焼き付けるようなプレーでもって、勝利に貢献してほしいです。
見事に勝利したあかつきには、挨拶に行ったスタンドからリスペクトを含みつつもブーイングされるくらいの活躍、期待したいです。
鹿児島戦と今治戦の計4戦で、最大12得られるはずであった勝ち点が、たったの1。無念ですが、その事実は動かせません。
事程左様に、シーズンダブルという結果がチームにもたらす影響は、大きなもので。
だからこそ。
前回対戦で快勝した松本に今回も勝つことで達成する、シーズンダブル勝利。
果敢に狙い、なんとしても実現させねばなりません。
昇格圏、つまり現在2位であるカターレとの差が8である松本にとって、今がまさに崖っぷち。ここで勝利して5に縮めるのと、敗れて11に開くのとでは、まさしく天と地の差があります。全身全霊をかけて今節に挑むことは確実。
けれど。
相手が必死ならばこそ。それに屈するわけにはいかない。
無慈悲に、蹴落とすまでのこと。
蹴落とし、蹴落とし、蹴落とし続けた先にしか、たどり着くべき優勝はありません。
それでなくとも、昨シーズンの同カードで敗れたリベンジマッチでもあるならば。
勝たねばならない理由しかありません。
愛媛の結果次第ながらも、今節の勝利で首位に返り咲く可能性があるならば。
狙っていくほかありますまいよ。
お盆時期の隣県対決、ハーフタイムには花火も上がるという注目度の高い一戦。富山からも多くのファン・サポーターが駆け付けることかと。
今節もまた、「ここぞ!」という試合。
2戦連続で前回対戦で敗れたリベンジに失敗。今度は受ける側となりますが、そこで松本にしてやられてリベンジ成就?あり得ないでしょう。
必ずや勝利し、「ここぞ!」で勝ちきる強さを、大きな経験値をモノにせねばなりません。
J3とは思えないほどの完全アウェイ、異様な雰囲気のなかでの試合ともなりましょうが。
それを跳ねのけ、シーズンダブル勝利を達成するために。
ライバルを蹴落とし、更なる高みをめざしていくために。
勝って、カターレの強さを証明しろ!
カターレこそが昇格、J2復帰にふさわしいと、その力を見せつけろ!
3戦ぶりの勝利に向けて、全身全霊、力の限り!!!
勝たれ!!!富山!!!!!
追伸
前節からの1週で、チームに動きがありました。
シーズン途中ながら、このタイミングでDF大森 大地の契約解除が発表されました。
リーグ戦3試合、天皇杯1試合の出場と、活躍シーンは決して多くはなかったけれど、それでも。誰が出場してもクオリティが落ちない全員サッカーを体現してきたカターレにあっては、出場機会の有無だけが問題とも思えなかったこともあり、なんとも意外ではありましたが・・・。
とはいえ。他ならぬ大森本人が、熟慮の末に選択したこと。
短い期間ではあったけれど。カターレの一員としてプレーしてくれてありがとう。
そして、去る者あれば来る者もあり。
ファジアーノ岡山から期限付き移籍で、MF野口 竜彦が加わることとなりました。
プロ3年目であった2021年にJFLラインメール青森に武者修行、しかし翌22年は3試合、今シーズンはここまでリーグ戦出場無し。なかなか結果が出せていないなか、2度目の移籍を決意、カターレにやってくることとなりました。
とはいえ。これまでのキャリアがどうかではなく。大事なのは、カターレの一員としてどう活躍するかのほうであって。キャリアの話をするならば、やはり期限付き移籍での加入である田川など、これまで出場機会ゼロであったところ、今や立派なカターレ正GKとして活躍中であり。野口にも、是非ともカターレの力となる活躍を期待したいところです。
大畑とは前橋育英高時代のチームメイトとのことで、その経歴がチームにフィットするための呼び水となることもあるかと。
シーズン後半戦、大事な試合が続いていくなかで出場機会を得ていくことの難しさもありましょうが。けれど、全く経験のない新人でもなし、いかに出場が少なかろうが、シーズン途中に加入させるからには、それ相応の見込みあってのことであるはずで。
ならば。それに応えるプレーを、ぜひ応援するファン・サポーターに見せてほしい。そして、優勝への力となってほしいです。