1-0で勝利!
正直言って、内容は良くなかった試合でした。
10人で耐え凌いできた頑張りが後半アディショナルタイムで水泡に帰してしまった前節を受け、今節こそは!と発奮しなければならなかった試合。ただ、その思いをプレーで表現出来るかどうかはまた別で。
守りを固める相手に攻めあぐねた結果、勇気を持ってリスクを覚悟で攻めることができず。いつもの「横を向いたサッカー」に終始。さらに、ミスも多く、自分で自分の首を絞めているような状況もしばしば。言ってはなんですが、典型的な「良くない時のカターレ」でした。
しかし。
今節は、結果までが「いつもどおり」には終わりませんでした。
いつもどおりであったなら、スコアレスドローで終わって「またホームの期待に応えれられませんでした」となっていた試合。最悪、2試合連続のアディショナルタイム負けもありえたかと。
が、そうはならなかった。
試合終了間際の後半アディショナルタイムに得たCK。実質ラストチャンスに、キッカー日高のボールに頭で合わせてたたき込んだのはレンペー!気迫のこもったゴールで決勝点を挙げ、見事に勝利したのでした。
実に、3ヶ月ぶりとなるホーム戦勝利。諦めることなく、くじけることなく応援し続けて来た成果。ファン・サポーターは勝利に酔いしれたのでした。
怪我で離脱していた日高がスタメン復帰、國吉がポジションを上げてMF起用、出場停止の北井に代わって朝日が久々にスタメン出場など、いろいろと変更を加えた編成となった今節。
試合は一進一退。序盤は連続でCKを与えてしまうなど押し込まれたものの、徐々に盛り返してペースを掴む、といった展開。しかし、決定的なピンチも少なかったかわりに、決定的なチャンスも作り出せず。ジリジリとした時間が過ぎていきました。
同サイドでの攻防となった國吉と木村は、さすがは元チームメイトとして手の内を知り尽くしているだけあって、相譲らず。
致命的ミスとまではならなかったものの、あさっての方向、あるいは相手へのパスとなってしまったレンペーのミスキックに「おい!」とツッコミとか。
前線にボールを放り込んで一気の攻め、という狙いはともかく・・・そこに至るまでの経緯が、なんとも・・・。
ひとことで言って、リスクを恐れ過ぎ。そりゃ、相手のプレッシャーに立ち向かうのは勇気が要るでしょうが、だからといって逃げとしか思えないパスを繰り返しても。無謀なパスがカウンターのピンチを引き寄せてしまうくらいなら堅実に、ということなのでしょうが、だからといって「横を向いたサッカー」ではゴールを奪えない、つまりは勝てないわけで。
相手の盛岡も、こちらが後ろで回している分には無理にボールを取りに来ない。きっちり守ってカウンター、という戦術は徹底していました。
それだけに、リスク覚悟で果敢にチャレンジする姿勢が必要だったのですが・・・残念ながら、悪い意味での「いつものカターレ」には、それは期待できず・・・そんな試合でした。
複数得点というものは期待できず、先制を許してしまったならば逆転の目は無し・・・それ以前に、失点してしまった時点で即終了、といった様相。これまでにも何度も見てきたパターン。問題は、その試合を決定づける1点がいつなのか?ということでしたが。
そのまま、試合終盤まで音沙汰無し。確かに攻めてはいる、けれどもそこから「得点のにおい」というものがするかといえば・・・。
80分、攻撃のてこ入れに苔口、同時にJ初出場となる進藤を投入。苔口に対する期待は言わずもがなとして。今季初のメンバー入りからの出場となった進藤にも、大事な場面でしっかりプレーしてくれという願いを込めた起用となりました。
17時開始だったこの試合。夕日の眩しさを考慮してでしょう、コイントスで盛岡の側が自陣変更を選択してキックオフとなった試合も、照明の灯が入った終盤には、ナイトゲームのそれでした。
そうやって試合環境は変わっても、変わらなかったのは0-0のスコア。やられそうなところを耐え凌ぐ、というものではなく、しっかりミス無くやれば大丈夫!という雰囲気はありました。しかし一方で、どうにもこうにも決めてくれそうな雰囲気というものが見出せず・・・。
いやがおうにも、アディショナルタイム負けという前節の悪夢が頭をよぎります。それだけは、繰り返してはならない。ならばこのまま―――
このまま?引き分けでいいと?ホームなのに?
そう、ホームならば。引き分けじゃ、ダメだ。勝つしかないだろ!
そして、92分。
祈りが、通じました。
試合前、監督が朝日に一言求めたところ、「俺は昇格を諦めていない。昇格を諦めたみたいな素振りを見せたら絶対に緩むから諦めていない。そのために戦う」と。
その朝日。金髪に染めての出場。「これで負ければブーイングもしやすかったと思う」などとうそぶいていたものの、出場するからには勝つしかないという覚悟の表れであったかと。同時に、金髪がトレードマークであるところの北井が出場停止、その思いを汲んで、といった面もあったのではないかと。
「 内容としては最悪な試合だった。こんな試合をやっていたら勝てるゲームは無いに等しいと思っている。ただ、目標を見失わないためには勝点3というのが必須だったと思うし、今は内容よりも勝点3を取らなければシーズン途中で目標を失ってしまうという、今ギリギリの状態だと思っている。そのためにも今日はどんなことがあっても勝点3を取るべきだったと思う。」
試合後のコメントでそう述べていますが・・・なんというか、一言一句まで同意、というか。まさにそのとおり。
はっきり言って褒められた内容の試合ではありませんでした。悪い意味での「いつもどおり」でした。
しかし、結果は「いつもどおり」にはならなかった。いや、させなかった。
若い選手、経験の足りない選手が少なくないカターレ。その未熟さ故に苦い思いをしてきたことも、今シーズンに限ってさえ数知れず。
そんななかでの、ベテラン選手の言葉の重さ。
もちろん、言葉だけではなく。プレーにおいても、久々のフル出場とは思えないほどの躍動を見せていたのは明らかであって。
そんな、気持ちをプレーに乗せるということ。
今のカターレに足りない部分というものを、誰よりも深くカターレを知る選手が改めて気づかせてくれたということ。
だったら。
若手選手たちは、それを吸収しなくては。カターレ富山というチームにとっての糧としていかねば。
昇格を諦めていない―――その思いに、しっかりと結果で応えていくために。
負けられない、勝つしかない試合は、まだ続いていきます。
正直言って、内容は良くなかった試合でした。
10人で耐え凌いできた頑張りが後半アディショナルタイムで水泡に帰してしまった前節を受け、今節こそは!と発奮しなければならなかった試合。ただ、その思いをプレーで表現出来るかどうかはまた別で。
守りを固める相手に攻めあぐねた結果、勇気を持ってリスクを覚悟で攻めることができず。いつもの「横を向いたサッカー」に終始。さらに、ミスも多く、自分で自分の首を絞めているような状況もしばしば。言ってはなんですが、典型的な「良くない時のカターレ」でした。
しかし。
今節は、結果までが「いつもどおり」には終わりませんでした。
いつもどおりであったなら、スコアレスドローで終わって「またホームの期待に応えれられませんでした」となっていた試合。最悪、2試合連続のアディショナルタイム負けもありえたかと。
が、そうはならなかった。
試合終了間際の後半アディショナルタイムに得たCK。実質ラストチャンスに、キッカー日高のボールに頭で合わせてたたき込んだのはレンペー!気迫のこもったゴールで決勝点を挙げ、見事に勝利したのでした。
実に、3ヶ月ぶりとなるホーム戦勝利。諦めることなく、くじけることなく応援し続けて来た成果。ファン・サポーターは勝利に酔いしれたのでした。
怪我で離脱していた日高がスタメン復帰、國吉がポジションを上げてMF起用、出場停止の北井に代わって朝日が久々にスタメン出場など、いろいろと変更を加えた編成となった今節。
試合は一進一退。序盤は連続でCKを与えてしまうなど押し込まれたものの、徐々に盛り返してペースを掴む、といった展開。しかし、決定的なピンチも少なかったかわりに、決定的なチャンスも作り出せず。ジリジリとした時間が過ぎていきました。
同サイドでの攻防となった國吉と木村は、さすがは元チームメイトとして手の内を知り尽くしているだけあって、相譲らず。
致命的ミスとまではならなかったものの、あさっての方向、あるいは相手へのパスとなってしまったレンペーのミスキックに「おい!」とツッコミとか。
前線にボールを放り込んで一気の攻め、という狙いはともかく・・・そこに至るまでの経緯が、なんとも・・・。
ひとことで言って、リスクを恐れ過ぎ。そりゃ、相手のプレッシャーに立ち向かうのは勇気が要るでしょうが、だからといって逃げとしか思えないパスを繰り返しても。無謀なパスがカウンターのピンチを引き寄せてしまうくらいなら堅実に、ということなのでしょうが、だからといって「横を向いたサッカー」ではゴールを奪えない、つまりは勝てないわけで。
相手の盛岡も、こちらが後ろで回している分には無理にボールを取りに来ない。きっちり守ってカウンター、という戦術は徹底していました。
それだけに、リスク覚悟で果敢にチャレンジする姿勢が必要だったのですが・・・残念ながら、悪い意味での「いつものカターレ」には、それは期待できず・・・そんな試合でした。
複数得点というものは期待できず、先制を許してしまったならば逆転の目は無し・・・それ以前に、失点してしまった時点で即終了、といった様相。これまでにも何度も見てきたパターン。問題は、その試合を決定づける1点がいつなのか?ということでしたが。
そのまま、試合終盤まで音沙汰無し。確かに攻めてはいる、けれどもそこから「得点のにおい」というものがするかといえば・・・。
80分、攻撃のてこ入れに苔口、同時にJ初出場となる進藤を投入。苔口に対する期待は言わずもがなとして。今季初のメンバー入りからの出場となった進藤にも、大事な場面でしっかりプレーしてくれという願いを込めた起用となりました。
17時開始だったこの試合。夕日の眩しさを考慮してでしょう、コイントスで盛岡の側が自陣変更を選択してキックオフとなった試合も、照明の灯が入った終盤には、ナイトゲームのそれでした。
そうやって試合環境は変わっても、変わらなかったのは0-0のスコア。やられそうなところを耐え凌ぐ、というものではなく、しっかりミス無くやれば大丈夫!という雰囲気はありました。しかし一方で、どうにもこうにも決めてくれそうな雰囲気というものが見出せず・・・。
いやがおうにも、アディショナルタイム負けという前節の悪夢が頭をよぎります。それだけは、繰り返してはならない。ならばこのまま―――
このまま?引き分けでいいと?ホームなのに?
そう、ホームならば。引き分けじゃ、ダメだ。勝つしかないだろ!
そして、92分。
祈りが、通じました。
試合前、監督が朝日に一言求めたところ、「俺は昇格を諦めていない。昇格を諦めたみたいな素振りを見せたら絶対に緩むから諦めていない。そのために戦う」と。
その朝日。金髪に染めての出場。「これで負ければブーイングもしやすかったと思う」などとうそぶいていたものの、出場するからには勝つしかないという覚悟の表れであったかと。同時に、金髪がトレードマークであるところの北井が出場停止、その思いを汲んで、といった面もあったのではないかと。
「 内容としては最悪な試合だった。こんな試合をやっていたら勝てるゲームは無いに等しいと思っている。ただ、目標を見失わないためには勝点3というのが必須だったと思うし、今は内容よりも勝点3を取らなければシーズン途中で目標を失ってしまうという、今ギリギリの状態だと思っている。そのためにも今日はどんなことがあっても勝点3を取るべきだったと思う。」
試合後のコメントでそう述べていますが・・・なんというか、一言一句まで同意、というか。まさにそのとおり。
はっきり言って褒められた内容の試合ではありませんでした。悪い意味での「いつもどおり」でした。
しかし、結果は「いつもどおり」にはならなかった。いや、させなかった。
若い選手、経験の足りない選手が少なくないカターレ。その未熟さ故に苦い思いをしてきたことも、今シーズンに限ってさえ数知れず。
そんななかでの、ベテラン選手の言葉の重さ。
もちろん、言葉だけではなく。プレーにおいても、久々のフル出場とは思えないほどの躍動を見せていたのは明らかであって。
そんな、気持ちをプレーに乗せるということ。
今のカターレに足りない部分というものを、誰よりも深くカターレを知る選手が改めて気づかせてくれたということ。
だったら。
若手選手たちは、それを吸収しなくては。カターレ富山というチームにとっての糧としていかねば。
昇格を諦めていない―――その思いに、しっかりと結果で応えていくために。
負けられない、勝つしかない試合は、まだ続いていきます。