行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

第5節 ツエーゲン金沢戦

2024-03-19 20:11:28 | カターレ富山
無念の敗戦を喫し、今季初黒星となった八戸戦。わずかに中2日で、持ち越しとなってしまっている今季初勝利に向け、なにがなんでも白星を掴み取らねばならないホーム戦。
迎え撃つは、ツエーゲン金沢。
これまで交わることのなかった北陸の2クラブが、Jリーグ公式戦で初めて対戦することとなる、北陸ダービー。
ただでさえ、ホームゲームで負けるわけにはいかない。
ただでさえ、隣県対決で負けるわけにはいかない。
ただでさえ、現状同勝ち点・負ければ順位を入れ替えられてしまう相手に負けるわけにはいかない。
長いリーグ戦のなかの単なる1試合と割り切るには、背負っているものがとても多い試合ではありますが。
ここが、意地の張りどころ。プライドの見せどころ。
求めるは、勝利の歓喜のみです。

およそ1ヵ月前のゴーゴーカレースタジアムオープニングマッチで、Jクラブ同士として史上初の対戦となった両クラブ。
結果は、カターレが4-1と圧倒。シーズン開幕を間近に控え、その勝利を手応えを自信に変えて、リーグ戦でもやってやるぜ!
・・・そう、思っていたのですが。
蓋を開けてみれば、3試合連続引き分けからの敗戦、未だ勝利なし。正直言って、甚だ遺憾というか、こんなはずではないのに、と。
一方の、大敗を喫した金沢。
沼津や今治といった一筋縄ではいかない相手に、厳しい結果になるかもよ?という見立てをしましたが、それが的中したかたちで。
開幕から複数失点の3連敗と、厳しいスタート。
それでも、前節の宮崎戦では2-0で勝利し、シーズン初の無失点、勝ち点3獲得に成功。ほっと一息、さぁ次も勝って連勝だ!との意気込みで乗り込んでくることとなります。
それぞれの、1か月。
今節・第5節の時点で、暫定14位と15位の対戦となってしまうなどとは、まったく思っていませんでした。

いろいろな見方は、あると思います。
連敗を脱出し、連勝をかけて乗り込んでくる金沢ではありますが。勝った相手が、新監督の下でチーム作りが固まっていないであろう、ここまで未勝利の宮崎。もちろん勝ち点3の価値にどこからの勝利かは関係ないことは自明ですが。宮崎を腐すつもりはないにしても、それでも・・・調子の上がらない相手からの勝利、という見方はされてしまうところもあろうかと。それによって、直ちにそれまでの3連敗が無かったことにはならないぞ、というような。
とはいえ、勝ちは勝ち。そこからしか得られない養分というものは、きっとある。それを成し遂げていない富山にとやかく言われる筋合いは無い!と言われてしまえば、どう返したものか、と。
一方の、カターレ。
実際のところ、未勝利、かつここまで2得点止まりというのは深刻です。讃岐にしても奈良にしても八戸にしても、昨季敗れた借りを返さねばならなかった試合であった、そのモチベーションで勝利を奪い獲らねばならなかった試合であったはず。
それを、成し遂げられなかった。
およそ、優勝をねらうクラブにはふさわしくないとしか言えないような、開幕ダッシュの失敗と断じる向きもありましょう。
それでも。
なにもかもがダメで、救いようがないから未勝利かと言えば、さにあらず。
格上・J2の山形に敢然と立ち向かい、逆転勝利をおさめたルヴァンカップ。そんな底力、ポテンシャルまでもが否定されるものでは、決してないはず。
確かに、現状は不本意極まるものですが。それでも、それを針小棒大に煽り立てて今年はもうダメだ!などと喚くのは、違うだろうと。

1ヵ月ぶりの、再戦。
カターレにとって、リスクはあります。とびきりでかいリスク。
ここまで勝ちなしの状態で、プレシーズンマッチながらも圧勝した金沢に、やり返されて敗れるようなことがあったなら。
もちろん、相手もプロクラブであり、そうなる可能性も決して低くはない。なにより、直近の試合で勝利し、連敗の呪縛を解いているわけで。
けれども・・・それをふまえてなお、実際に敗れたとしたら。
昨シーズン、あと1歩まで迫りながら成し遂げられなかったJ2復帰。今年こそ!という期待は、あるいは近年でも最大であったろうなかで。
それを裏切られた反動というものが、ここでの敗戦が決定的なダメージとして、深刻な影響をもたらすことは想像に難くないでしょう。
それでなくとも、負けるわけにはいかないホーム戦。北陸ダービー。
かかるプレッシャーというものは、「リーグ戦全38試合のうちの1つ」で片づけられるものではないでしょう。
しかし、だからこそ。
ここで挫けてしまっては、この先の逆転優勝など、有り得ないだろうと。
もちろん、あきらめてなどいないだろう?
優勝する意気込みを、捨ててなどいないだろう?
ならば。
むしろ、チャンスと捉えるべきで。
38試合のうちの1つで片づけられない重要な一戦であるなら、それを勝てば、単なる1勝以上の価値があるということ。勝ち点3以上の価値を得られるということ。
だったら、そのチャンスを逃すわけにはいかないでしょうよ。
今回だけじゃない。プレッシャーを跳ねのけて勝たねばならないシチュエーションなんて、シーズンこの先、いくらでも出てくること。それは確実。
その、乗り越えるべき試練のひとつが、今だということで。
クリアするよりほか、ありますまい。

期待したいのは、ショウセイ。
前節の手痛い敗戦を、バネとして飛躍につなげられるか。それが問われる試合ともなろうかと。
八戸のオリオラ サンデーに、警戒しなければならないとわかりきっていたのにやられてしまったという現実。そこから、なにを学び取るか。
チームとしての戦術・方針もありましょうが、「とにかく前線のオリオラに任せておけ」というスタイルであった八戸。それに応えてみせたかたち。
カターレに置き換えてみれば。その役割を担うのが、ショウセイなわけで。
オープニングマッチで2ゴール1アシストと大暴れしたショウセイを、金沢が厳重警戒してくることは火を見るよりも明らか。
しかし、だからこそ。
そこで、「わかっていたはずなのにやられてしまった」という活躍でもって、ゴールを奪わねばならない。それこそ、八戸のオリオラのように。
なんなら、今度もまた2ゴール、いや、それを超えるハットトリックをかます勢いで。自身の活躍がチームを勝利に導く力になるーーールーキーだからとか経験がどうとかは、関係ない。大事なのは、結果。
得点王を目指すという意気込みが、出まかせやハッタリではないならば。
ルヴァンカップ・山形戦での同点ゴールからも、非凡な実力というものは証明済み。それを、いかにここまで成し遂げられていないリーグ戦勝利につなげるか。
ここが、北陸ダービーという舞台が、活躍すべきステージ。
ショウセイのショータイムに、期待したいです。

今シーズンのスローガン・「覚悟」
負けるダメージがただの1敗に止まらない、ハイリスク以外の何物でもない試合。
それでも、屈することなく必勝を期し、成し遂げるべく総力を挙げる。そして、勝利を掴み取る。
そのための、覚悟。
3月も春分の日とあれば、暑さ寒さも彼岸までとも言われますが・・・当日は雪予報さえも出ている厳しいコンディションとなる見込み。
上等だ。楽に乗り越えられるものは、試練とは呼ばないだろう。
プライドをかけた、ダービーマッチ。
勝たねばならない理由しかない。勝利しか有り得ないなかで、何点獲って勝つか?出遅れをどう反攻につなげていくか?ただそれだけ。
史上初のJの舞台での北陸ダービーと言いますが。
J3では、今年1年で終わり。最初で最後。
なぜなら、カターレは昇格して来年はJ3に居ないから。
ホーム・県総で、勝つ。そのあたりまえを、あたりまえにやりきるのみ!!

遅れに遅れたシーズン初勝利、必ずや、ホームのファン・サポーターに届けろ!
金沢サポーターがどれだけ来場しようが、関係ない。富山の覚悟を、示すのみ!
必ず、勝つ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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スコア以上の完敗。無得点に終わり、またも勝利を挙げられず ヴァンラーレ八戸戦

2024-03-18 20:17:24 | カターレ富山
0-2で敗戦。
なんというか・・・「こうなってはならない」とい要素が凝縮したような試合でした。
言いかえれば、「こうであらねばならなかったのに」ということが、出来なかった試合。
3戦負けなしとも言えた開幕3連続引き分けは、開幕から1勝も出来ないままに4試合という意味に変わってしまったのかと。
全てが万事ダメだったから負けた、というわけではないけれど。
それでも。
ここぞ!という試合に限って落としてしまう悪癖。それが、昨シーズンのあと一歩届かなかった要因でもあろうに。
それが、新シーズンも克服できていないーーーそんな印象を与えてしまう敗戦となってしまったとも言えるかもしれません。

先のルヴァンカップ山形戦より中3日。今シーズンの公式戦初勝利をリーグ戦初勝利へと繋げるべく臨んだ試合。
ほぼ総入れ替えとして臨んだ山形戦から、リーグ戦仕様へとそっくりそのまま戻すかと思われましたが、そうでもなく。
GKの平尾の継続、唯一の連続スタメンだった安光あたりは、「まぁそうかも」とも思えた一方で。他にも、82分の出場だった布施谷と、延長までフル出場していたマテウスがスタメン入りしたのは、少々意外にも思えましたが。
ともあれ。
準備期間が短いなかで、J3リーグの北の果て・八戸での試合。コンディションの不安を言ってはキリがない。メンバーを信じて戦うのみ。

今節がシーズンホーム開幕戦となった八戸の、プライフーズスタジアムは・・・ところどころ芝がはげて凸凹していたりと、お世辞にも良好な状態とは言えませんでした。それに加えて、このスタジアムでは毎度のように悩まされる、強い風。アウェイの洗礼というやつでしょうが、どうにもこうにも。
キックオフ前には陣地変更。前半の風上のときに勝負を!という狙いだったのでしょうが、正直言って、嫌な予感がしました。こういう時の陣地変更が功を奏した経験よりも、裏目に出た経験のほうが印象に残っていたためでしょうが。
しかして。
その嫌な予感は、的中してしまうことに。
試合開始から早い段階、11分。MF佐藤 碧のドリブル突破から、警戒せねばならないとわかりきっていたはずのFWオリオラ サンデーに決められてしまい、先制を許してしまうことに。
彼に預けたならばなんとかしてくれる、という“戦術・オリオラ サンデー”ということは、わかりきっていたはず。現に、それでやられて決勝ゴールをくらい、敗れた前回対戦のことがあるのだから。
名指し批判はどうか?ということはありますが・・・シュートを決めたオリオラよりも、その前、佐藤への坪川のチェックが厳しくいけていれば、防げた失点でした。
石﨑監督続投の時点で、継続路線であることはわかっていたはず。昨シーズンの敗戦を反省、改善につなげるならば、先制を許すと守りを固められて苦しくなることは自明。だのに、前半早々に失点してしまうという。
やりきれない思いはあったにせよ、それでも。
1点はハンデだ、2点以上獲って勝つのみ!という気概が必要であったところ。
ただ、強度の強い八戸の寄せに手を焼き、どうにも自分たちのかたちを作れない。
風向きのこともあれば、前半のうちになんとかせねばならなかったことは明らかでしたが、なかなかうまくいかないままに時間が経過。
そのまま迎えた、前半終了間際。
ペナルティーエリア内で坪川が後ろからタックルして倒してしまったとしてPK。MF永田 一真に決められ、移籍後初ゴールを献上。同時に前半終了のホイッスル。
坪川にしても、失点からの汚名返上を期しての気負いがあったのかもしれませんが・・・それにしても。
決められてはならないタイミングで、決められてはならない追加点。どうにもこうにも苦しくなりました。

臨んだ後半、控えに回っていたショウセイや伊藤、松本といった攻撃カードを切って反攻を試みるも、奏功せず。
私見ですが・・・前線の選手だけでなく、坪川に代えての瀬良の投入を、もっと早い段階で敢行せねばならなかったのではなかったか?と。
中盤でかき回しつつ前線との連動で突破口を開くという展開に持ち込まねばならなかったのでは?と。
守備に自信を持つ八戸にとってみれば、しっかりとブロックをつくって相手を封じ込めることを徹底するのみ!というところ。
なんというか・・・言いたくないですが、そういった八戸のプランに付き合わされているかのような、もっと言えば、守備練習に付き合わされているかのようでした。
それが証拠に、八戸側の交代は3人だけ。先のルヴァンカップ金沢戦から継続のメンバーもいたなか、上手くいっているからにはいじる必要もない、と。
昨シーズンまでのチームメイトであった柳下に、抑え込まれたかたちのマテウス。
スタメンフル出場し、新チームでの存在感を見せた柴田。
なんとも・・・言いようのない、もどかしさ。
そのまま、スコアは動かず。
0-2で終了。今シーズン初黒星を喫し、初勝利はまたも持ち越しとなってしまったのでした。

こうあってはならないということが、そうなってしまった。
ルヴァンカップでの価値ある勝利をリーグ戦にもつなげねばならなかったのに、できなかった。
昨シーズン、ここぞ!という対戦で敗れた八戸。そのリベンジを果たせたならば、単なる1勝以上の価値でもって勢いもついただろうに、果たせなかった。
警戒せねばならないとわかり切っていたオリオラに、またやられた。
どの時間でも失点は避けたいなかで、そのなかでもキツイ時間帯にやられた。
なによりも・・・未だ勝てない状況を、継続してしまった。
1勝3敗と同じ、しかも勝てていない。
昇格どころか、降格のほうが現実的では?などとは悲観的すぎますが・・・事実ではあります。
上手くいく試合もあれば、上手くいかない試合もある。
だけど、時と場合、タイミングというものがあります。
それを、嫌なかたちで嫌なふうに負けた、という事実は・・・やはり、重いです。

それでも。
時は待ってくれません。
たったの中2日。ホームで金沢を迎え撃つ北陸ダービー。
うつむいている暇は、ありません。
勝つことでしか自信は身につかないーーー何度でも書いてきたことですが、まさにそれ。
勝つことでしか、上を目指すことは出来ないのだから。
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第4節 ヴァンラーレ八戸戦

2024-03-16 14:13:04 | カターレ富山
カターレ史上初のルヴァンカップに挑み、延長戦で逆転する劇的勝利を挙げた水曜の試合から中3日。
今シーズン公式戦初勝利に続き、ここまで勝ちのないリーグ戦でも勝利を挙げて勢いに乗っていくためにも。引き分けの1ではなく、勝って勝ち点3の奪取を目指して挑む今節。遠く青森県のプライフーズスタジアムへと乗り込み、今節がホーム開幕戦となるヴァンラーレ八戸と対戦します。

開幕戦のYS横浜戦では元カターレの萱沼に恩返しゴールをくらい、せっかくの先制ゴールが実らずドロー。
第2節の讃岐戦では、元カターレの川西・大野のコンビに戦々恐々。恩返しゴールこそ許さなかったものの、こちらも無得点に終わり、スコアレスドロー。
ここまでアウェイ2戦では、元カターレ選手たちと対峙する試合となりましたが。迎える3戦目のアウェイ戦である今節・八戸戦は、その最たるものとも言えるかと。
昨シーズンに続き、前カターレ監督であった石﨑 信弘監督が指揮を執るのをはじめとして。
昨シーズン在籍していた元カターレ・姫野こそ現役を引退したものの。その姫野と同じ、かつての「元藤枝3人衆」がひとり、石﨑監督の愛弟子・安藤が移籍。
そして、実に7シーズンにも渡ってカターレに在籍し、すっかりクラブの顔でもあった柳下。カターレ退団に当たって、富山を離れて石﨑監督の下へ。
また、湘南から2シーズンにわたって期限付き移籍、カターレでプレーしていた柴田が、その期限付き移籍先の変更というかたちで八戸へ。
さらに、石﨑監督率いるカターレでプレーしたのちにJ2・水戸に完全移籍していった音泉が、長野への期限付き移籍を経て、今シーズンは八戸に完全移籍。
なんとまぁ、富山色豊かというかなんというか。
八戸のホームページでは、今節の告知画像として石﨑監督を中心に上記4名を起用。
その画像をちょちょいと加工して、ユニフォーム部分の緑を青にリペイントすれば、あら不思議。「これ、2年くらい前のカターレ富山の画像です」なんて差し出したとして、ほとんど違和感を感じないものになってしまいます。
恩返し云々については・・・むしろ、それを意識しないでいるほうが無理というものかと。
昨シーズンは2019年のJ3加入以来最上位となる7位でフィニッシュとなった八戸。さらなる高みを目指すべく、石﨑監督の続投を早々に発表。
躍進の立役者となったオリオラ サンデーが引き続き在籍。カターレも前回対戦でやられて苦汁を飲むこととなりましたが、やはり今シーズンも脅威であろうと。
新戦力としては上記のもとカターレ選手たちのほか、元沼津の藤嵜 智貴、元宮崎の永田 一真、元福島の雪江 悠人など、J3を良く知る選手たちが加入。
なんというか・・・いかにも、「イシさんの好きそうな選手たちだな」という印象ですが、きっと間違ってはいない気がします。
充実の補強とともに、石﨑体制2年目に挑むこととなった八戸。
ただ。
開幕戦は、まさかの降格で話題を振りまく大宮と対戦。J1経験チームを相手に苦戦は覚悟していたことでしょうが、それでも4失点の敗戦は厳しかったのではなかろうかと。
第2節は、戸田監督体制2年目に挑む相模原と対戦。0-1で敗れ、2連敗に。
ルヴァンカップの影響で3月第2週には第3節を戦わず。若干間隔の開いた状態で迎えた水曜日のルヴァンカップ1stラウンド1回戦では、奇しくも開幕連敗チーム同士の対戦とななった金沢とJ3勢対決。スコアレスのままに延長戦に突入した、というところまでは同日のカターレも同じでしたが、八戸ー金沢戦は延長でもスコアは動かず。決着はPK戦に持ち込まれることとなりましたが、それを制した八戸。今季公式戦初勝利を挙げて、J1・鹿島と対戦する2回戦にコマを進めることとなりました。
今シーズンのリーグ戦でも対戦することとなる金沢との試合、しかも相手は大量失点での敗戦を繰り返しているなかで。
出場メンバー調整もあったことでしょうが、それを差し引いても同カテゴリの相手には勝っておきたいと思っていたであろうところ。PKで勝利したとはいえ、実質的にはスコアレスドロー。モヤモヤした気持ちも、無くはないのではなかろうかと。
それでも。
どんなかたちであれ、今季公式戦初勝利に間違いはありません。勝ったからこそ、2回戦でJ1の名門・鹿島と対戦するチャンスも得ることが出来た。これは疑いようなくポジティブに受け止めるべきところ。
迎える、今節。
辛勝ではなくしっかりとした勝利で勢いをつけたい、というならば。
昨シーズンのホームゲームでも撃破した富山を再び返り討ちとしたならば、その勢いも確かなものとして内外に示すことも出来るというものでしょう。
それでなくとも勝利が求められる、新シーズンホーム開幕戦。中3日なのはお互い様であるならば、ホームで勝ってファン・サポーターの期待にしっかりと応えねば!というところではないかと。

そんな八戸に挑み、リーグ戦の初勝利を掻っ攫わねばならないカターレ。J1昇格を狙う山形を撃破したルヴァンカップが、偶然やまぐれの勝利などではなかったことを証明せねばなりません。
どの対戦クラブの監督よりも小田切監督のサッカーを熟知する石﨑監督が相手、しかも古巣対戦が取り沙汰される、そんな試合で。
もしも、は無いけれど・・・それでも。
もしも、昨シーズン最終盤のアウェイ八戸戦で敗れることなく、逆に勝利をあげていたら。その後3連勝を達成してフィニッシュ、J2復帰を決めていたという可能性も、確かにあったはずです。
言っても詮無いことではありますが、それでも。
ここまで、讃岐、奈良と、昨シーズン後半戦で敗れた相手にリベンジ達成ならず。負けはしなかったものの、勝てなかった。
今度もまた、リベンジを期す試合。そして、今シーズンリーグ初勝利を狙う試合。
ここであえなく敗れて4戦連続勝ちなしでさらに沈下、となってしまうなど、言語道断というもの。
意地と覚悟を示すルヴァンカップを勝ちきった効果ーーーそれがリーグ戦にも波及して、無敗継続からの浮上につながる、そのきっかけとなる勝利を挙げねばなりません。

八戸側の古巣対戦が取り沙汰されるなかで、今節はもうひとりの選手にとっても古巣対戦となります。
前所属が八戸の、下堂。
怪我の影響で長らく戦線離脱となってしまった昨年は、アウェイ八戸戦に帯同できず。八戸のエース格・オリオラ サンデーがオラオラ!とばかりに躍動、それに後れをとってやられてしまい、痛いどころではない敗戦を喫してしまった前回対戦。「自分が出場して阻止することができていたなら!」という、もどかしい気持ちもあったのではないでしょうか。
2年ぶりとなる、八戸の地。今度はカターレの一員として勝利を目指すべく、凱旋試合に気合も入っていることかと。
水曜日のルヴァンカップでは神山と脇本のコンビにCBを譲り、彼らが奮闘する姿に大いに刺激を受けたのではなかろうかと。「よし、自分もやってやるぞ!」と、気を引き締め直して挑むことになるでしょう。
そして、もうひとり。
キャプテン・吉平のリーグ戦連続ゴールにも期待です。
かつて、富山の監督に就任したイシさんを慕って姫野・安藤とともにカターレにやってきた吉平。他の面々が富山を去ったなかで、カターレ残留を決意。今シーズンにかける熱い思いというものを汲むかたちで、小田切監督からはキャプテンにも指名されることに。
かつての恩師・盟友たちに、カターレの吉平、ここにあり!という存在感・活躍ぶりを、見せつけてほしいです。
カターレをリーグ戦初勝利に導き、多少の出遅れこそあったものの、それでもカターレ富山が2024シーズンの優勝を狙う大本命であると、その再認識を促す試合を見せること。そのミッションを、ぜひとも完遂してほしいです。

3月の5連戦の3戦目、準備期間も短く、しかも遠方のアウェイ戦とあっては、なかなか大変でしょうけれど。
それでも。
やればできる、J2クラブだって撃破できるという自信と手応えをもたらした勝利。
その経験が生んだチームの一体感。
そう、山形戦勝利は、まぐれでも偶然でもない。勝利を求めるカターレ富山というチームの一体感がもたらした結果。そこに何の不思議もありはしないのです。
それを、リーグ戦勝利に昇華していくためにも。
前回対戦からの連敗は論外、引き分けは、もうたくさん。
求めるものは、勝利のみ!
必ずや、勝つ!勝って遠く青森県から勝ち点3を持ち帰る!!

思いを力に、力を勝利に変えろ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

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あきらめない気持ちがもたらした逆転劇!初のルヴァンカップで勝利を飾る モンテディオ山形戦

2024-03-15 06:48:41 | カターレ富山
2-1で勝利!
カターレ富山クラブ史上初のルヴァンカップは、まさに劇的と呼ぶにふさわしい勝利によって、新たな歴史の1ページを刻みました。
4日前のホーム奈良戦から、ほぼスタメンを総とっかえ。大卒ルーキーのデビューをはじめ、チーム一丸となって臨んだ、引き分け無し、負けたら終わりの一発勝負。
出場メンバーそれぞれが、クラブのプライドをかけて挑んだこの試合。技術で勝る格上・山形にボールを支配され、ミスや危ないシーンもあったけれど、それでも。
昨シーズンのカップ戦同様に、「どのメンバーが出場しても戦力が落ちない」というチームの総力を結集。粘り強いプレーぶりでもって、敢然と立ち向かいました。
90分で決着がつかず、延長戦へ。
その延長の開始早々に失点を喫するという厳しい状況に置かれたものの。
そこからが、カターレの真骨頂でした。
誰も、勝利をあきらめなかった。
1点ビハインドで迎えた延長後半、ついに、その気持ちがチカラとなって体現することに。
新卒ルーキーながら攻撃陣の顔になりつつあるショウセイが、豪快なボレーシュートを決めて追いつくと。
今シーズン初出場となった伊藤が、目の覚めるようなミドルシュートを突き刺し、試合をひっくり返すことに成功。
見事というより他ない逆転劇でもって、山形を撃破。J2・清水の待つ2回戦へとコマを進めることが出来たのでした。

雪に見舞われた4日前の奈良戦とは異なり、ピッチサイドに雪だまりがあることはありませんでしたが・・・代わりと言ってはなんですが、普段のリーグ戦では設置されるところのスポンサーボードが全く設置されず。バックスタンド側にルヴァンカップのタイトルロゴのボードが数個並ぶだけで、ただでさえ広く感じる県総のピッチサイドが、それはもう閑散としていました。
それを見るに、「ああ、やっぱりルヴァンカップなんだなぁ」と、しみじみ。
ただ、一方で。
主催が違う天皇杯では、スポンサーボードが並ばないほか、大型ビジョンの演出もなくて天皇杯の歴史映像などが流れていたりしますが。
大型ビジョンでは、いつものようにクラブスポンサー紹介映像やリーグCM、クラブCMが流れ、さらにはホームチーム選手紹介も、いつもと同じ演出を伴ったものに。
同じなんだけれど、違う。
そんな、何とも言えない違和感めいたものを感じる試合でした。

昨年の9月以来、およそ半年ぶりとなった県総でのナイトゲーム。
幸いにして雨や雪に悩まされる事態にこそならなかったものの・・・それでもやはり、この時期の夜の屋外は、寒さが堪えました。応援の手拍子が、寒さでなかなかうまく打ち鳴らせないほどに。
大方の予想通り、連戦の影響と優先順位的にはリーグ戦のほうが上ということもあって。先の奈良戦からほぼスタメン総とっかえという編成で臨むことに。
GKには、ルヴァンカップニューヒーロー賞の対象選手でもある平尾が起用されました。公式戦出場としては、昨年5月のアウェイ岐阜戦以来の出場に。
リーグ戦での下堂・川上に代わって神山・脇本の2人がCBコンビとして出場。
右SBは、唯一の連続スタメン出場となった安光。左には京都産業大学から新加入した大卒ルーキーの西矢が起用され、プロデビュー戦を迎えることに。
同じく大卒ルーキーのプロデビューとして、筑波大学から加入の瀬良がボランチに起用。チーム最年長のベテラン・河井とコンビを組むことに。
右サイドの松岡に関しては、ある意味想定通りとして。左には、先の奈良戦で試合終盤に少しだけ出場した布施谷が初のスタメン起用。
2トップには、奈良戦では途中出場だった松本とマテウスが。
そして、控えメンバーに目を向けると。
最大7人のリーグ戦規定と違って、ルヴァンカップでは9人までベンチ入りできることとなっているなかで。吉平やショウセイ、末木らが控えにまわっていたほかに、今シーズンこれまでメンバー入りしてこなかった大山や伊藤の名も。
ルーキーや経験の少ない選手がどこまでやれるか?という思いも、あったにはあったけれど、それでも。
昨年の天皇杯での奮闘ぶりを見ても。チーム一丸となって挑み、レギュラー外選手だからあからさまにレベルが落ちる、などということが無いことは、きっと今年も変わらないだろう。そんな信頼をもって、このルヴァンカップ初挑戦、期待とともに見守ることにしました。

2014年以来、実に10年ぶりに対戦することとなった山形。
山形と言えば、チームカラーは青と黄というイメージでしたが。今回は紅花色という赤とオレンジのグラデーションも鮮やかな2ndユニフォームを身に纏っての登場。
やはり連戦を考慮するかたちで、山形もまたターンオーバー編成に。アウェイでの試合ということもあってか、その徹底ぶりはカターレ以上で、リーグ戦のスタメンから総とっかえ。控えメンバーには2種登録の高校生も入れての編成となっていたようで。
とはいえ。一昨年のJ3リーグで猛威をふるったいわきの中心選手にしてリーグMVPを受賞したFW有田 稜や、昨シーズンの甲府でカターレの松本 孝平らとともにACLでプレーしたMF松本 凪生ら、実力ある選手たちが揃い。今シーズンの山形の最大最強戦力ではなかったかもしれませんが、やはり脅威には間違いなかったろうと。
遠く山形から駆け付けたサポーターも、その数以上に迫力のある応援でもって選手を鼓舞。これはいよいよ、ホームチームサポーターとしては気を引き締めてかからねば、と。

そして、いよいよ試合開始。引き分けのない完全決着の勝負が幕を開けました。
山形のプレーを見た率直な感想が、「やはり上位カテゴリのJ2だけあって、みんな上手いわ」でした。
スピードも、テクニックも、パワーも、プレーの正確性もーーーなんというか、基本的なレベルが、質そのものといった部分の基準が、まず違う。何気ないプレーのひとつひとつが、明らかにJ3のレベルよりも、上。
その中で、J3のレベルでは通らないパスが通ったり、トラップからワンクッションありそうなボールの受けが、スッと収まったりする。
カターレのなかでも屈指のスピードとテクニックを誇るマテウスの仕掛けが、止められたりする。J3のレベルであれば突破出来たであろう状況でも、抜けなかったりと。
これまで天皇杯での格上クラブとの対戦時にも感じてきたことですが・・・あらためて、カテゴリ違いの相手との対戦なんだな、ということが実感できました。
ボールポゼッション的には、カターレが30%台、山形が60%台と、主導権は山形側ということが言える内容ではあったものの。
しかし、それでも。
一方的にやられてしまってどうしようもない、という印象はありませんでした。
確かに実力差があることは事実。けれど、要所要所でしっかりと集中したプレーを見せて、致命的なピンチにまでは至らず。
チームとしてもよく連動し、一瞬、これが大幅変更したメンバー編成であることを忘れそうになるほど。それだけ、メンバーが代わっても「カターレらしいプレー」というものに影響のないクオリティが出せているということ。その手応えを感じました。
もちろん、実力が上の相手と対するのは簡単なことではなく。プレーに関しても、ミスも少なからずあり、ベストと言えるほどの質でこそなかったけれど。
それを差し引いてもなお、しっかりとプレー出来ていたという印象。そのあたりがおぼつかないと、後手後手に回ってしまい、対応に追われるばかりで勝利などおぼつかない、ということになっていたでしょうが。そうではなく、万全とまではいかなかったとしても、それでも地に足の着いたプレーが出来ていた。そんな感じであったかと。
その意味で言えば。
山形もまた出場経験の少ないメンバーのチームだったようですが、だからでしょうか。
なにか、「綺麗なかたちにこだわってはいないか?」という印象でした。
もちろん、初見の対戦相手であり、慎重なプレーになる面はあります。その上で練習してきた形をしっかりと、ということ自体に問題はありませんが。
ただ、それでも。
相手を上回る実力差で、情け容赦なく圧し潰す!ということをされていたとしたら・・・さすがにカターレもたまったもんじゃなかったでしょうが。
そうではなかったところ。
格上であるが故のやりにくさのようなものは、やはりあったでしょうが。
それを差し引いてもなお、カターレのほうがチャンスが多く、シュートにまで行けていました。
時折ヒヤリとさせられるシーンもあったものの。総じてみれば、格下たるカターレがしっかりと対抗出来ているーーーそんな印象を抱かせる試合展開でした。

カターレの各選手たちに目を向けてみると。
何気に、総とっかえではなく安光の連続起用、これが活きていたような気がします。
今シーズンのカターレにあって、誰もが認めるプレーぶりでもってチームを牽引している安光ですが。その彼が、大幅変更したメンバーのなかでもしっかりと躍動していたということ。それがすなわち、チームとしてのクオリティが変わらないことの証左のようにも思え。別メンバーのチームでありながら、同じ。その橋渡し的な役割を、変わらず頼りになるプレーで示していました。
そして・・・今回のメンバーのなかでも目を惹いたのが、初出場となった瀬良のプレーぶり。ドリブルとテクニックもさることながら、驚かせたのが、そのプレーエリア。「え、そんなところに?」というほど、ピッチを縦横無尽に駆けるカバーエリアの広さ。それに感心させられました。
プロデビュー戦、不安や怖れ、緊張も、きっと無かったと言えばウソでしょうけれど。それを感じさせないほどの堂々としたプレーぶり。これは今後も期待できそうだ!と。
その瀬良をフォローするにあたって、ベテランとして百戦錬磨・・・いや、奈良戦でJ通算300試合出場を達成した300戦錬磨の、河井の存在も大きかったかと。
彼らが中盤でしっかりと試合をコントロール出来ていたこと。それによって、相手にボールが渡っても必要以上に慌てなくても済んだ、そのことが大きかったように思います。

スコアが0-0のままに試合終盤。勝利に向かって、ベンチワークで試合を引き締めていくことに。
69分、守備の疲労度を考慮し、神山に代えて鍋田を投入。
72分には末木とショウセイというリーグ戦メンバーを。82分には大山と伊藤というサイドから仕掛けられる選手を入れ、点を獲りに行く体制に。
交代枠を使い切って勝負をかけ、最終盤にはショウセイが決定的チャンス!・・・ただ、それを外してしまいゴールならず。
90分で決着はつかず、試合は延長戦へと突入することになりました。
シュート数では上回り、相手よりもチャンスを作れていることは明らか。これは、勝つべき試合だし、実際その可能性は十分にあった。
それだけに、ある意味この試合も引き分けであったことを思えば・・・ここまで4試合連続引き分けに当たるということになり、やはり決定力というものの大切さというものを突きつけられることになったな、と。

ベンチ前で円陣を組み、必勝を期して臨んだ延長戦前半でした・・・が。
開始からわずか2分。
ゴール前の混戦からMF加藤 千尋に決められてしまい、先制を許すことに。平尾もよく反応して飛びついたもののわずかに届かず、ゴールポストに当たりながらもボールは無情にもゴールのなかへ。
出端をくじかれるどころではない、大きな失点。敗戦の要件が整ってしまうことに。
ただ、それでも。
カターレの選手たちがそこでうつむいてしまうことは、ありませんでした。
昨シーズンの天皇杯、PK戦を制した京都戦や延長までもつれて中断後に後日再開となった新潟戦のことを思えば。
これくらい、逆境のうちにもはいらねぇよ!と。
シュート数もカターレと比べて少なかった山形にとってみれば、1点をしっかりと守り切って逃げ切りを図る、という展開だったでしょうが。
攻勢をかけ続け、点を獲りに行くカターレ。だれも、あきらめてなどいませんでした。
そうだ、その姿勢が大事なんだ。
たとえ良いかたちでシュートまで出来ずとも、攻め続けていれば、ペナルティーエリア内でファウルをもらい、PKを決めて同点に追いつくこともあるだろうし。
とにもかくにも、屈しないこと。

すると、111分。
そのあと足がつるほどに懸命にプレーを続けてきたルーキー・西矢が左サイドからクロスを上げると。
胸トラップから微塵の迷いもためらいもなくショウセイが豪快にボレーシュート。それが見事に決まり、同点に!寒空の下で固唾を飲んで試合を見守ってきた県総のスタンドが、一気に沸き立ちました。
もちろん、同点で終わらせる気など無い。即座にボールをもってセンターサークルへと駆けだすショウセイ。
もうこれは、勝つしかない流れ!
そして、114分でした。
途中出場の伊藤が、後方にいたマテウスからのパスを受け自らドリブルで駆け上がると。相手選手をかわしながら横移動、ペナルティーアーク付近から蹴り込むと、それがゴール隅に突き刺さり。
見事というより他ない、逆転ゴール!!!
あまりに劇的なゴールによって、県総は興奮のるつぼと化したのでした。
昨シーズンの終盤に頭角を現した伊藤。背番号も18に改めて、さらなる飛躍を期した今シーズン。ただ、開幕前の練習見学では別メニューの姿を見ていただけに、開幕からしばらくはまだ厳しいか、と思っていましたが。
復帰戦ともなったこの試合で、大仕事をやってのけました。
これまでも、若手選手の活躍が大きな見どころとなっていたというルヴァンカップという大会ですが。カターレにとっても、それは例外でなかったのかもしれません。
ルーキーのショウセイ、2年目の伊藤という若い2人のゴールによって、歴史的な勝利を挙げることとなったのでした。

これまで開幕から3連続引き分けと、もどかしい状況が続いてきたカターレですが。
やればできるということ、これまで出場機会の少なかった選手たちも含め、チーム一丸となってもぎ取った勝利。この勝利の価値は、今後につながる大きなものとなったことは間違いないでしょう。
今シーズン公式戦初勝利の余韻もそこそこに、中3日ですぐに次戦・アウェイ八戸戦はやってきます。
この試合で得られた自信と手応えを、しっかりとリーグ戦勝利へとフィードバックしていくべく。
そして、来月のルヴァンカップ2回戦・清水戦へと繋げていくべく。
さらなる飛躍に、期待したいです。

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ルヴァンカップ 1回戦 モンテディオ山形戦

2024-03-12 23:23:51 | カターレ富山
30年にわたってJリーグの歴史とともに歩み続けてきたルヴァンカップが、リニューアル。J1のみであった参加クラブがJ2、J3を含めた全60クラブに拡大。これまで参加経験のないカターレ富山にとって、クラブ史上初となる一戦を迎えることとなります。
ホーム・県総で迎え撃つは、J2・モンテディオ山形。2014年のJ2リーグでの対戦以来、実に10年ぶりの対戦となります。
今シーズンここまで、リーグ戦3連続引き分けというもどかしい状況にあるカターレではありますが。
一発勝負のカップ戦、勝つにしろ負けるにしろ、決着がつきます。引き分けはありません。
リーグ戦と違うのは、もちろんとして。天皇杯でも異なるカテゴリとの対戦はあるにせよ、それと同じでもなかろう、と。
未体験の、ルヴァンカップ。
ただ、それでも。
上位カテゴリ相手だから負けても当然、リーグ戦には関係ないのでそれなりに・・・などとは、いかないでしょう。
実戦を経験することで得られる経験値、成長というものは、きっとある。
せっかくのチャンス、活かさない手はないでしょうよ。
もちろん、勝ちに行く。
勝って、2回戦へと駒を進めるべく。全力で挑まねば。

1993年の開幕当初は10クラブでスタートしたJリーグも、今や6倍、60クラブの大所帯。しかしながら、そのうちの半数はJ1未経験クラブ。つまりルヴァンカップ未経験ということになります。
現在J3リーグ所属のカターレ富山にとっては、このレギュレーション変更が無ければ、まったく無縁とも言えよう大会でした。
そんななか。
初参加となったカターレは、10のグループに分かれて争われる1stラウンドで、グループ1に組み込まれました。
この組み合わせは抽選の結果ではなく、前年度の各リーグ戦成績をもとに組み合わせられたもの。グループ1には、J1優勝の神戸、J2の4位・清水と5位・山形、J3の3位・富山と4位・今治が。各リーグの上位クラブが組み込まれたこととなります。
そのなかで、1回戦にJ3上位・富山とJ2下位・山形が対戦し、その勝者が2回戦でJ2上位・清水と。もうひとつの山で、J1首位・神戸とJ3下位・今治が対戦。
J1王者の神戸は別格として。あとの4クラブは、それぞれリーグ上位・・・ではあるものの、逆に言えば、昇格まであと一歩、手が届かなかったクラブとも言えます。
今回対戦することになる山形も、一昨年、昨年と連続で昇格プレーオフに進出しながらも敗退、もう少しのところまで迫るも、J1復帰を果たせずに終わりました。
今年こそ!という強い意気込みのもとで迎えた今シーズン。
リーグ戦ではここまで2勝1敗。2連勝と好スタートを切ったものの、直近の第3節ではJ1から降格してきた横浜FCに、シュート4本・無得点に抑えられてしまう完敗。
昇格を狙ってリーグを戦っていくにあたっての厳しさというものを、あらためて突きつけられたかたちとも言えましょう。
リーグ戦以外の公式戦として、チーム力の底上げを図るべく挑むという側面もあるルヴァンカップ。相手どうこうではなく、まずは自分たちのチーム力向上を期して臨むーーーレギュレーション変更前の、これまでのルヴァンカップ参加経験のある山形だからこそ。リーグ戦には出場してこなかった選手を中心にターンオーバー編成で臨む、ということもあるのではなかろうかと。

昇格まであと一歩具合ならば、得失点差で昇格を逃したカターレとて勝るとも劣らない。今年こそ!という強い思いがあるのは間違いない。
一方で、開幕3試合連続でドローと、厳しさの只中にいます。
この先のリーグ戦でブレイクスルーを果たすためにも。いかにリーグ戦以外のルヴァンカップとはいえ、直接的に関係しないからとて、上位カテゴリ相手に負けて元々、などと軽んじるわけにはいきません。
昇格をもう一歩のところで逃した・・・言いかえるならば、本来なら山形は2024シーズンにJ2で対戦せねばならなかった相手。形を変えて、その「あるべき対戦」が実現しただけのことです。そこで、J2相手だから、上位カテゴリ相手だから、などとリスペクトの裏返しの卑屈さでかしこまる必要などありません。
むしろ、いかにカテゴリ差があるとはいえ、ここで手も足も出ずに惨敗を喫してしまうようなことがあったとしたら、それは「J2昇格に値せず」という負の遺産にしかならない可能性も。
前週おこなわれた別グループの1stラウンド1回戦で、J3の4クラブがJ2勢を撃破する下剋上を見せています。
そんななかで、J2昇格を、J3優勝を目指すカターレが、いかにJ2上位クラスの山形が相手だとしても、無様を晒すわけにはいかないのです。
逆に、「J3優勝を目指す富山なら、J2クラブに勝っても驚きもない」と言われるくらいでなければ。

先の奈良戦からこの山形戦、八戸戦、金沢戦、福島戦と続いていく連戦のなかで。さすがに全戦でメンバー固定とは考えられず、昨シーズンの天皇杯がそうであったように、ガラリとメンバーを変更するのではないかと。あたかも別チーム化のように。
それでいて、やっているサッカーに変わりなく、まったく遜色なくカターレのサッカーが出来たならば。それをやってのけたからこそ、史上初のJ1クラブ・京都を撃破。そして新潟戦の大熱戦があったのであり。
今回のルヴァンカップでも、試合出場が少ないからと言って2軍などとは言わせないような力を示し、山形に敢然と立ち向かってほしいです。
リーグ戦との兼ね合いもあり、誰が出場するかの予想は立てづらいのですが・・・。
カップ戦といえば思い出すのが、昨シーズンの県選手権決勝での平尾の奮闘。
プロ初出場という緊張感もありながら、PK戦を制して勝利に貢献。天皇杯出場につなげてみせたのでした。
他のポジションと違って、ある程度連戦にも対応できるGKというポジションにあっては、正GKの田川が出場し続けることも十分に考えられるにせよ。そこを敢えての起用で、実戦ならではの経験を積むのも大いにアリだと思うのですが。
ルヴァンカップの21歳以下選手を対象としたニューヒーロー賞の資格選手でもある平尾。だからこその出場・活躍を見たいとも思うのですが。
そして、カターレの若手からもうひとり。ガブことガブリエル エンリケの出場があれば、と期待したいところ。
昨シーズン、天皇杯京都戦に出場。高校時代に過ごした京都の地に凱旋とあって、気合も入っていたでしょうが・・・それが、試合中の怪我で暗転。大怪我によってその後のシーズンを棒に振ることとなってしまったのでした。
手術、母国ブラジルでのリハビリを経て、今シーズンはキャンプから合流し、練習ではキレのある動きも見せていました。
今現在の状態がどのくらい出来るものなのかはわかりませんが。
実戦復帰のタイミングとして、カップ戦での出場から・・・とはならないものだろうか?と。
そのほか若手では、西矢、瀬良といった大卒ルーキーのプロデビューにも期待したいところですが、果たして?

2014年にJ2から陥落したカターレにとって、その年を最後に山形との公式戦はありませんでした。J2時代、リーグ戦では2分け4敗と1勝も出来ず。
2013年には天皇杯で対戦しましたが、PK戦の末に敗れています。GKまでもがキッカーとなるほどもつれたPKの、最後の最後で苦杯をなめたという、やるせない記憶。(それだけに、同じくもつれた昨シーズンの京都戦の勝利は格別だったのですが)
そのとき以来となる、山形とのカップ戦での対決。
リーグ戦ここまで3分け、今シーズン公式戦で未だ勝利のないカターレですが。
しかし、だからこそ。
引き分けがなく、完全決着をするカップ戦だからこそ。勝って勢いをリーグ戦につなげる呼び水とせねばならないのであって。
見慣れた県総でありながら、スポンサーボードが無いなど、見慣れない景色のなかでの試合となりますが。
それでも、願いはひとつ。
勝ってホームのファン・サポーターに歓喜を!
今シーズンのスローガン「覚悟」。それを示すべき試合としての、初のルヴァンカップ。
下剋上、やってやろうじゃありませんか!

下剋上、上等!

勝たれ!!!富山!!!!!
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