行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

同点に追いつく力強さを見せるも、勝ちきれず。3連続ドロー 奈良クラブ戦

2024-03-10 22:56:28 | カターレ富山
1-1のドロー。
勝利しながらも得失点差で昇格を逃した昨シーズンの最終戦より、およそ3カ月。あの無念を晴らすべく臨んだ新シーズンのホーム開幕戦。
前回対戦では敗れている奈良とのリベンジマッチでもあったこの試合、勝利がマストであったものの。
お互いに今季初勝利を目指していたなかで、相手の攻勢に対して用意していた策がハマらず苦戦を強いられることに。そのうちに先制を許してしまい、追う立場に。厳しい状況に晒されました。
しかし、それに屈しなかった。勢いを盛り返した後半に、同点ゴールを挙げて試合を振り出しに。
ただ、逆転までは至らず、3戦連続ドロー。今シーズン初勝利は、またもお預けとなったのでした。

開幕1週間前のプレシーズンマッチとして開催された金沢スタジアムオープニングマッチが、2月とは思えないほどの好天に恵まれたなかでの試合でしたが・・・そのカウンターとでも言うのか。
冷たい雨に晒され続けたYS横浜戦、四国は香川県にもかかわらず雪が舞い散っていた讃岐戦に続いて・・・いかに北陸・富山県とはいえ、1か月前の2月9日ならばいざ知らず、なんで3月9日でスタジアムが雪に覆われねばならんのか?と。
昨年夏のアウェイ奈良戦では、公式記録で32.7℃、体感的にはもっと暑かったなかでの過酷な試合となりましたが。
うって変わって、この日のホーム奈良戦は4.0℃。吐く息も白い、真逆の意味で厳しいコンディション下での試合に。
それでも、スタッフ・ボランティアの献身的な除雪作業の甲斐もあり、ピッチサイドに雪だまりを残しつつも試合開催に支障のない状態に。ありがたいことです。
時折晴れ間も見えながらも、ときに風が吹きつけ、ときに吹雪・・・待望のホーム開幕戦は、なんとも目まぐるしく状況が変わる中での試合を強いられることとなったのでした。

スタメンは、ほぼ前節のメンバーを踏襲していたなかで。目を惹いたのが、陽次のスタメン起用でした。
リーグ最少失点であった奈良の昨シーズン。続投のフリアン監督の下、今シーズンもまた良い守備からの良い攻撃、というスタンスを踏襲しているだろう、というなかで。
中盤でのポジショニングセンスの良さ、そこからのパス供給など、陽次の特色を活かしたプレーでもって、チームの活性化を図ろうとする意図が見てとれました。
特に、開幕以来ショウセイの好調ぶりが目を惹くなかにあっては。しっかりと中盤を支配し、有効な攻撃に繋いでいくことこそが勝利への道であろうと。
・・・しかし。
結論から言えば、その思惑は外れてしまうことに。
決して陽次のプレーが悪かったという意味ではなく。ただ、戦術的な意図と実際の相手の動向が噛み合わなかった、というか。
予想に反したかたちで、中盤勝負とはならなかった試合展開。
ショウセイ、吉平らの前線メンバーの抜け出しを警戒しつつ、しっかりとブロックを作って、守りを徹底してきた奈良。
なかなか自分たちのパターンに持ち込めずに手を焼くカターレをよそに、しっかり守るその守備から攻撃へ、という連携を重視した奈良。
一方で、組み立て直すカターレにプレッシャーをかけて、攻撃の起点のところからリズムに乗せない、という姿勢も徹底。なかなかにストレスのたまる展開が続くこととなりました。
前半はそんな状況をなかなか打開できないままに、耐える時間帯が続きましたが・・・そんな中で迎えた、41分でした。
自陣左サイド・ペナルティーエリア外の45度といったところで、ファウルからFKを献上。俗に言うところの「嫌な位置からのFK」というヤツでしたが。
一旦ゴール前を横切ったところ、その折り返しを蹴り込まれて失点。先制ゴールを許すこととなってしまったのでした。
奈良の大卒ルーキー・FW百田 真登による、開幕戦に続く今季2得点目。同期に当たるショウセイとは、同じFWとして今年から始まるプロキャリア、これからも争っていく選手となっていくのではなかろうかと。
奈良にとっても、今季初勝利がかかった試合。期待のルーキーの先制ゴールに、遠くから駆け付けたならサポーターたちも、雪の残るアウェイ側スタンドで沸き立つことに。

前節・讃岐戦は、前半戦を優位に進めながらも得点ならず、後半戦は巻き返されてピンチを招きつつも、しのいでスコアレスドローという試合でしたが。
上手くいかないときにも、しっかりとプレーして立ち直ることーーーそんな今節の課題というものを、先制点を奪われてしまうかたちで、ザックリと突きつけられてしまうことに。
それがクリア出来ねば、待つのは前回対戦に続く奈良戦連敗でしかないぞ、と。
そんななかで。
反撃の一手として、後半開始時にこの試合ではスタメンを外れていた松本を投入。反攻体制を整えることに。
すると、この策が奏功。
前線で当たり負けしないフィジカルでもってボールを収められる松本の存在感は、やはり大きく。徐々にカターレの側に攻撃のリズムが出てくるようになりました。
奈良のフリアン監督は、就任1年目だったJFL時代、当時FCティアモ枚方に所属していた松本のプレーぶりを見ていたそうで。その後経験を積んだ彼と、J3の舞台で再びまみえることに。相手チーム選手ながらも、思うところもあったということでしょうか。
前半通りにはいかないぞ、ここから反転攻勢だ!奈良にそんな決意をぶつけていくなかで、交代で松岡を投入、坪川が退いたボランチにはヨシキが回るなど、反撃体制を着々と整えていくなかで。
60分、川上から松岡、さらに安光と右サイドを繋いでいく流れの中で、安光のクロスにショウセイがヘディングシュートを。ミートせずにこぼれたところ、相手守備を背負った松本がスルーすると、ボールはフリーとなった吉平に。そこから冷静に蹴り込み、ゴール!
今季ホーム戦初ゴールは、今シーズンのキャプテンに就任した吉平によってもたらされました。
寒さもなんのその、同点ゴールに沸き立つカターレファン・サポーター。負けるわけにはいかねぇ!ここからだ!

72分にはマテウスを投入、勝ち越しを狙うカターレ。
その直後、74分には末木のマイナス方向へのグラウンダーのクロスを松岡がミドルシュート。惜しくもポストに弾かれるという場面も。
全体的にはカターレ優勢ながらも、決して一方的ではなく、油断できない状況。
88分には町田からの期限付き移籍・布施谷がカターレデビューとなる出場、同時に河井がJ通算300試合出場となる交代が。
最後の最後まで、勝利を信じて応援するカターレファン・サポーター。そのホームの期待に応えるべく、懸命にプレーする選手たち。
しかし・・・。
スコアは、動かず。
逆転ゴールは生まれず、試合終了のホイッスル。
これで開幕3試合連続ドロー。勝ちたかったホーム開幕戦でしたが、勝利で勝ち点3を積み重ねるには至らず、1止まりとなりました。

開幕3試合で3分け、勝ち点3。
またも、評価が難しい試合となってしまったような印象です。
ネガティブに考えたならば、またも勝つべき試合を落としてしまった、と。勝ちきる強さを見せねばならなかったところ、大事なホーム開幕戦でもそれを果たせなかった。
3試合で勝ち点3は、1勝2敗と同じ。3試合で2得点止まりなのも、いささか以上に寂しい数字。優勝を目指すクラブがそれでいいのか?良くないだろ、と。
言い訳ではないけれど・・・組み合わせの妙、といった部分も。
開幕直後のこの時期、どうしても新監督のチーム、メンバーの大幅刷新チームは結果が出にくい傾向にあり、継続チームのほうが有利という部分も。
そんななか、この3試合が、いずれも継続路線チームという。
そして・・・天候は両チームにとってお互い様の条件とは言いつつも。それでも、悪条件のピッチでの試合を強いられ続けている、という感は否めないところも。
その一方、ポジティブに捉えるならば。
1勝2敗と同じ、とは言いつつも。それでも、引き分けと負けでは、モチベーションが同じというわけでは決してない。
勝ちを逃している一方で、負けを回避していることもまた事実。
実際、昨シーズンの同じようなシチュエーションだったらこらえきれずに決められて負けていただろう、なんてパターンもあったくらいで。
昨シーズンは全試合中でわずかに引き分け5、リーグ最少だったカターレ。それでも、負け試合を引き分けに持ち込めていたならばという試合、引き分けを落として負けになった試合も少なくなかったわけで。
そこを踏ん張って負け回避、それは決して悪いことではない。

とにもかくにも。
またしても、初勝利ならなかったカターレではありますが。
立ち止まっている暇はありません。
賽は投げられた。
特に、ここから5連戦。次なる公式戦・ルヴァンカップ1回戦・山形戦まで、中3日しかありません。
日々是精進。勝てなかった、で終わらせるのではなく、勝つために挑み続ける姿勢。それがなによりも肝要です。
勝てないなかにあっても、惑うことなく腐ることなく、しっかりと前を見据えて進んでいくために。
たゆまぬ努力、奮起を期待します。

第3節 奈良クラブ戦

2024-03-08 18:45:30 | カターレ富山
シーズン開幕からのアウェイ2連戦を2分け、3度目の挑戦でシーズン初勝利を成し遂げるべく、ホーム開幕戦に奈良クラブを迎え撃ちます。
ただでさえプレッシャーもかかるであろうシーズン開幕戦、そしてカターレにとっては鬼門とも言うべき開幕第2戦。それらを、負けなしで乗り切ったとも言えます。
冷たい雨の降り続く中で、先制しながら追いつかれたYS横浜戦。前半に主導権を握りながらも後半に巻き返された讃岐戦。いずれも、簡単な試合ではありませんでした。
去年の悪い時期のカターレであれば、引き分けではなく敗戦につながっていたとしてもおかしくはなかったであろうところ。それをさせず、踏ん張って1ながらも勝ち点を得てみせました。
一方で、やはり勝つべき試合を勝てなかった、とも言えるところで。
2試合で勝ち点2は、1勝1敗以下の数字であり。負けなしを両手放しでは喜べないところもあります。
迎える、今節のホーム開幕戦。
ここで勝って、連続負けなし継続!という評価を得るのか。
それとも、またしてもシーズン初勝利を逃すことで、1勝2敗、あるいはそれ以下の評価に堕してしまうのか。
シーズンの序盤も序盤で、目先の試合に一喜一憂すべきではない、とは言われますが、それでも。
勝利しながらも昇格を逃した、前年のシーズン最終戦。それ以来となるホームゲーム。
ここでしっかりと勝利し、あのとき成し得なかった昇格につながる新シーズンであるということを、応援するホームのファン・サポーターたちに高らかに宣言せねばなりません。

昨シーズン3位のカターレと、5位の奈良クラブ。カターレの小田切監督が就任3年目、奈良のフリアン監督が4年目と、それぞれに継続路線の下で昨シーズン戦績を上回ることを目指す新シーズン。
ただ・・・始まったばかりとはいえ、2分けで11位のカターレ、1分け1敗で13位の奈良。お互いにシーズン初勝利を挙げられておらず、不本意な順位に甘んじている現状です。
勝ち点差1は、差があって無いようなもの。アウェイ2連戦を無敗のカターレに対し、奈良はホーム2連戦で勝てず、と言える一方で。勝ち星こそないものの、どちらの試合でも得点を挙げている奈良に対し、1得点に留まっているカターレのほうが厳しいのでは?などなど。
どちらのクラブにとっても、「まだまだこんなもんじゃねぇだろ!」というなかで。
この3戦目の初勝利が、勝ち点3が意味する意義の大きさ。
お互いにとって、譲るわけにはいかない一戦となります。

奈良との昨シーズンの戦績は、1勝1敗。双方にとって、ホームで敗れアウェイで勝利したこととなります。
初対戦となった7月のアウェイ戦では、カターレの側だけ天皇杯新潟戦の再開試合から中2日、真夏の15時開始という過酷な条件のなか、さらには退場者を出して数的不利という・・・どうにも厳しい逆境に晒されましたが、それを跳ねのけて勝利を掴みました。
一方、11月のホームでの対戦は、苦い苦い敗戦となってしまいました。
シーズン大詰め、前日に2位の鹿児島が敗れていたことで、勝てば逆転という希望をもって挑んだ試合。しかし・・・一瞬の隙を突かれ、ハーフライン付近から超ロングシュートを喫して先制を許してしまうと。後半に追加点で突き放され、そのまま0-2で敗戦。
もしも、は無いのでしょうけれど・・・それでも。
もしも、あのときしっかりと勝利を挙げていたならば。その勢いを、残り3戦に繋げられたならば。
同じ結果には・・・昇格失敗につながらなかった可能性もあることを思えば。どうにも、やりきれません。
月日は流れ、シーズンホーム開幕戦として臨むこととなる、奈良クラブとの再戦。
仮にこの試合で、またしても不覚をとるようなことがあったなら。
今シーズンにかける意気込みというものが、しぼんでしまうことになりかねません。
もちろん、そんなのは願い下げ。
あのときと同じではない。勝つのはカターレだ!ーーー単なる1勝以上の価値を求める試合。必ずや、リベンジを果たすべき試合。
それでなくとも、ホーム開幕戦。勝たねばならない理由しかありません。

期待したいのは、ショウセイ。
金沢とのプレシーズンマッチで2得点1アシストと強烈な印象を植え付けると、勢いそのままにシーズン開幕戦・YS横浜戦でJ初ゴール。前節・讃岐戦でも、2試合連続ゴールこそならなかったものの、ゴールを揺らしながらもハンド判定で取り消し、バー直撃で惜しくも外れる、というような、決まっていてもおかしくなかったシーンも。
いまや、対戦相手からすれば、富山の最も警戒すべき選手となっていると見て間違いないのではなかろうかと。
当然のように、今節の相手・奈良も警戒を厳としてくることでしょう。それでなくとも、昨シーズンリーグ最少失点という堅守を誇った奈良。ツボを心得た守備でもって、封じ込めを図ってくることかと。
しかし、だからこそ。
相手の厳重警戒のさらに上を行く活躍でもって、ホーム戦初ゴールを決めてほしい。そして、駆け付けたファン・サポーターを沸かせるプレーぶりを見せつけてほしいです。
リーグ得点王を狙うという宣言、それを裏付けるゴール。是非とも、期待に応えてほしいです。
そして、守備陣ではGKの田川。
昨季ホーム奈良戦での超ロングシュート被弾の屈辱。きっと、忘れたくても忘れられない苦い経験であったかと。
けれど、それを気に病むばかりに持ち味であるところのアグレッシブな守備が委縮してしまったのでは、元も子もなくなる。
昨季の奈良のトップスコアラーであった浅川 隼人は松本山雅に引き抜かれてチームを去ったものの、跡を継ぐように北九州より実力のある岡田 優希を獲得するなど、抜かりなしのようで。
昨季の対戦で超ロングシュートを喫してしまった酒井 達磨、追加点をくらった嫁坂 翔太は今シーズンも健在。嫁坂は既に今シーズン初ゴールを決めてもいます。
そんな選手たちを相手にプレーが縮こまってしまうことなど、あってはなりません。
前節の讃岐戦では、試合途中に接触で頭を打つアクシデントに見舞われたものの、気迫のプレーによってクリーンシートを達成。
ならばこそ。目指すは2試合連続無失点!奈良のお株を奪う堅守っぷりでもって、ゴールをシャットアウトしてほしいです。
昨シーズンの最終戦以来となる、ホーム・県総でのリーグ戦。最終戦の終了後には、こらえきれず涙を見せていた田川でしたが。
あのときの悔しさ、無念を晴らすべく期限付き移籍の延長を決断し、今シーズンにかけることとしたからには。
田川がゴールを守っているからには、失点する気がしない!とホームのファン・サポーターを感心せしめるような、そんなプレーを!

毎年のように、シーズン開幕からしばらくは天候不順によって動員が伸びない、なんてことがままあったりするカターレですが。
YS横浜戦、讃岐戦だけでは飽き足らず、今節もまた悪天候が見込まれ・・・というか、3月だというのに雪になるとかなんとか。
それでも。
ファン・サポーターは、行くわけですよ。カターレ富山の勝利を願って。
好天時よりも動員は減少してしまうかもしれない。それは致し方ないところもある。
けれど、だからといって応援する気持ちに、勝利への渇望に、翳りなど無いのであって。
ひたむきに、ひたすらに応援するその意思は、悪天候などに負けるものか!
是非ともに、その意気に応えてほしい。
期待に応える快勝でもって、今シーズンも共に戦っていくぞ!その先の優勝を成し遂げるぞ!との決意表明を!

難しい相手・奈良ではありますが。それでも、相手にとって不足なし!
むしろ、難しい相手だからこそ勝利の価値が高まるとさえ言える。
ならばこそ。奈良にこそ。
勝つしかないでしょうよ!
連続引き分けの価値を決めるのは、今節の結果次第。無論、勝ってその価値を高めるのみ!
ホームで、勝つ!強いカターレを印象付ける勝利を!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

無失点に抑えるも、またも勝ちきれず連続ドロー カマタマーレ讃岐戦

2024-03-04 02:51:17 | カターレ富山
0-0のドロー。
良いところと良くないところとがあって、評価が難しいドロー決着ーーー開幕戦であった前節・YS横浜戦の評価がそのような感じでした。
それを踏まえた上で、シーズン初勝利を期して連続アウェイ戦として臨んだ今節・讃岐戦でしたが・・・残念ながら、勝利ならず。
評価のほうも、また同じ。
前半はカターレのペースで試合が進み、ショウセイのバー直撃シュートをはじめ惜しいシーンもありながら。
後半は一転、讃岐にペースを握られ防戦にまわり。田川のファインセーブなどでなんとか切り抜けた、と。
勝てるチャンスがありながら、それをモノに出来ずに無得点に終わってしまった。
負けるピンチもありながら、それをしのいで無失点に終わらせた。
カターレの伝統的に「魔の第2戦」とも言うべき試合で、勝てなかったながらも負けなかったのは、良いとまで言えるか?としつつ、悪いとまでは言えないのでは?と。
いずれにせよ。
初勝利は次節・ホーム開幕戦となる奈良戦に持ち越されることとなったのでした。

勝てなかった前節からのテコ入れか、対讃岐を見据えての戦術か、それとも7戦もある3月の連戦を見据えた登用かは、定かではないにせよ。
河井に代わって坪川が、松岡に代わって吉平がスタメンに起用され、ほぼ同じメンバー編成ながらも変化をつけたものとなりました。
対する讃岐のスタメンには、ボランチに川西、FWに大野が。元カターレ選手として小田切監督のサッカーを良く知る2人。やはり、意識せざるを得なかったかと。
前半はカターレのペースと言えた試合展開。
2トップのショウセイと松本にボールを集めることは相手も想定していたことでしょうけれど。それだけではなく、末木やヨシキといった選手らが果敢にシュートを狙っていき、讃岐ゴールに襲い掛かることに。
17分にはショウセイのシュートが決まった・・・かに思われましたが、直前のトラップあたりでハンドの判定、ノーゴールとなってしまい。
そのショウセイ、31分には決定的なシーン。ペナルティエリア内でトラップから振り向きざまにシュート、それがバーを直撃してしまい、ゴールならず。
トラップからの素早いシュートモーションへの移行、コースの判断など、FWとしての非凡さを見せたシュートだっただけに、決まっていれば!との無念さが。
前半の優勢さは、カターレの持ち味であるところの球際の強さ、切り替えの早さといった部分がしっかりと出ていたが故。
その一方で、讃岐のFWたる大野はしっかりとケアし、決定的な仕事をさせず。先代・大野に代わって次代背番号9のショウセイが、カターレのFWを引っ張っていく!という決意を見せたような展開・・・とは、さすがに贔屓目が過ぎるでしょうか。

ただ。
0-0のまま迎えた後半。ハーフタイムの指示で戦術変更をしてきた讃岐に対し、前半に見せていた優位性が保てなくなってしまったカターレ。
中盤でボールが繋がらず、なかなか前線の2人へと有効なパスを出せずにいると、徐々に押し込まれる展開に。
前節のYS横浜戦でもそうでしたが・・・必ずしもうまくいくばかりではなく、相手のペースの時間帯もあるなかで。そこを打開して自分たちのペースに引き戻すだけの力強さというものが、なかなか出し切れなかった印象です。
マテウスや松岡という途中出場選手が流れを変えるきっかけとなれば良かったのですが、なかなかうまくいかず。交代策で言えば、後半開始時に投入されて流れを引き寄せたMF岩本 和希、前回対戦でもFKからの決勝ゴールを挙げたMF江口 直生がこの試合でもプレースキックを任されチャンスを作るなど、有効性では讃岐のほうが奏功していたと言えたかと。
カターレの側もやられっぱなしではなく、前半は1本も無かったCKが3回あったりと、チャンスそのものが無かったわけでこそありませんでしたが・・・。
なかなか、ゴールにつながるにおいというものが不足していた感は否めません。
さらには、試合開始時には晴れていた天候も、四国は香川県にもかかわらず時折雪も舞い散る、しかもカターレにとって風下側、という不利にも見舞われ。
さまざまな意味で、きつい状況に置かれてしまうこととなったのでした。

そんな劣勢にあっても。
奮闘が光ったのが、GKの田川。気迫のセーブでゴールを守り続けました。
途中、接触プレーで相手選手の頭と激突、治療で試合が止まるという、後にアディショナルタイム8分につながるような心配なシーンもありましたが。
それでも、その影響を感じさせないほど、構成をかける讃岐に敢然と立ち向かい。カターレのゴールを守り通したのでした。

決めるべきところで決めきれないと、手痛いしっぺ返しをくらうことになるーーー昨シーズン19勝5分け14敗という戦績だったカターレですが、その引き分け、負けのなかの少なくない試合が、それに該当しました。
讃岐との前回対戦で、江口のFKに沈み0-1で敗れた試合などは、まさにその典型であったかと。
その意味では。
正直って、今節はそのパターンでした。負けてもおかしくなかった展開。
しかし、それでも。
最後の最後まで、讃岐にゴールを許さなかったカターレ。
0-0のスコアレスドロー。両チームにとって今季初勝利を狙った試合でしたが、双方ともに開幕2試合連続引き分けという結果に終わったのでした。

他会場では、開幕2試合で7ゴールという驚きの沼津が連勝スタートといったトピックがあったなか。
2戦連続ドローのカターレは、11位に後退。
この時期の順位にさほど意味はないと、頭ではわかっています。まだまだ始まったばかりだし、取り返しのつかない事態でもなんでもないと。
ただ。
2試合で、わずかに勝ち点2。勝ち点4ぶんをロスし、負けていないとは言いながらも、その価値は1勝1敗以下です。
この時期に一喜一憂すべきではない、それはそうなのでしょうが。
しかし、それでも。
勝ち点が同じでありながら、得失点差で昇格を逃した昨季。
その悔しさを忘れない、そのことは言うまでもないはず。
ならば、勝ち点の価値というものを、ゆめゆめ軽んずることはあってはなりません。
アウェイ2連戦で、勝ち点2。負けなかったことを良しとするには、今後が大事。
次なるホーム開幕戦でしっかり勝って、連続負けなしを継続していくことが、なにより肝要。
覆水盆に返らず。得られなかった勝ち点は、取り戻せないけれど。
これから積み上げていくための気概までも、不足させるわけにはいきません。
今度こそ、シーズン初勝利を手にするために。
精進を続けねば。

第2節 カマタマーレ讃岐戦

2024-03-01 20:46:41 | カターレ富山
「この引き分けの価値は次の試合結果によって定まると思う 」とは、ドローに終わった開幕戦・YS横浜戦後のキャプテン吉平のコメントですが。
2戦連続勝ちなしで開幕ダッシュどころじゃないなどという展開は、なんとしても避けねばならないなかで。
連続アウェイ戦となる今節、やはり開幕戦が1-1のドローという結果であったカマタマーレ讃岐と対戦。お互いに初勝利をかけた戦いとなります。
まだまだチームとしては発展途上、未完成の部分もあろうけれども。それを、結果が出せない言い訳に使ってはなりません。
あくまで、狙うは優勝。その期待に応えるには、勝つことがなにより肝要で。
まずは、シーズン初勝利。ひとつ結果を残すために、目の前の試合に全力で挑まねば。

単純に比較したものでもないかもしれませんが、それでも。新任の伊藤監督率いる金沢に比べて、明らかにチームとしての統率力が上に見えた、継続した倉貫監督のYS横浜。
その意味で言えば。就任2年目の米山監督の下、昨シーズンの課題を修正しつつ上積みを目指す讃岐。継続路線のチームとして、ベースの部分は出来ている相手。そのあたりを踏まえつつ、心して挑まねばならないかと。
昨シーズンは16位と順位では振るわなかったものの、敗戦数の16は、3位で14敗であったカターレと2つしか違わず。総失点に関しては、48のカターレに対して45と、上回ってさえいました。
両者で決定的に違っていたのが、得点力。
リーグ最多タイの58得点だったカターレ。それを勝利数19に繋げ、引き分けはリーグ最少の5だったのに対し。讃岐はリーグワーストの29得点。引き分け11には、それが足を引っ張ったという面もあったのではなかろうかと。
得点力アップが喫緊の課題というなかにあって。そのテコ入れとして、我らの良く知る大野 燿平が移籍加入。大いに期待をかけられているようで。
それでなくとも、開幕戦で元カターレの萱沼に同点ゴールを決められ、勝ちを逃してぐぬぬ、ということがあったばかり。2戦連続で恩返しゴールなど、笑い話にもならないことは御免被ります。
昨年夏に讃岐に期限付き移籍しカターレを離れた川西 翔太が完全移籍に。その川西と大野が再びタッグを組み、今度は対戦相手としてカターレの前に立ちはだかるという・・・。今節に臨むにあたり、カターレファン・サポーターとしては、どうしても意識せざるを得ない要素です。
讃岐とは、昨シーズンの対戦では1勝1敗。
ホームでは3-0と完勝したものの、アウェイでは0-1で敗れています。特に前回対戦に当たるアウェイ戦においては、3連敗と苦しんでいたなかでの敗戦。4連敗、しかも無得点で、という苦すぎるものとなってしまったのでした。
大野の加入もあり、富山戦の連勝への期待も高まっているであろう讃岐。讃岐にとってもまた、今シーズン初勝利をかけた一戦であって。
カターレにとってのYS横浜戦がそうであったように、讃岐もまた、前年の最終戦で戦った岩手とシーズンをまたいで開幕戦で戦うことに。
その前節では、前半8分という早い時間帯に先制を許すも、後半に追いつきドロー決着。昨シーズン最終戦に敗れた借りを返すことは叶わなかったものの、連敗を免れてしっかりと勝ち点1を獲得。2戦連続ホーム戦となる今節・富山戦に初勝利をかけて臨むことに。
カターレ同様に、最低限の結果を残した開幕戦を経て、問われる真価。気合を入れて待ち構えていることかと。

真価が問われるという意味合いにおいては、その重要度がいつにも増して高いのが、開幕2試合目ーーーカターレにとって、ありがたくないジンクスを打破せねばならないのだから。
昨シーズン15周年を迎えたカターレ。そのクラブ初年度以降の開幕第2戦目過去16試合が、●●●●●●●●△○○●○○●● という・・・。かつて、「必敗」という時期があったくらいで。近年はいささか持ち直した傾向もありましたが、一昨年は今治、昨年は沼津と、苦手な相手を克服できずに苦汁を飲むこととなってしまったのでした。
そして、今年の第2戦・讃岐戦。
前述のように、米山監督継続のクラブ、カターレを良く知る大野・川西の存在、前回対戦で敗れているーーーネガティブ要素もいろいろとあるなかで、ここでもしも、またしても2戦目のジンクスに屈して敗れるようなことがあったならば。
昨シーズンの3位で昇格ならずという悔しさもどこへやら、今年もまた開幕から躓いているようじゃダメダメじゃないかーーーそんな失望をもって、平時にも増してダメージを被ることにもなりかねません。
もちろん、そんなのは願い下げ。
逆に、きちんと勝つことによって「ああ、やっぱり心配は無用だった」と安心させるくらいでなくては、と。
継続路線というならば、小田切監督続投のカターレだってそうじゃないかと。大野・川西にしても、別に彼らだけが得点していたわけではなく、抜けたら何もできなくなるようなカターレではない。前回対戦では敗れているけれど、前々回では3得点、その前では4得点を挙げて勝っている。今治や沼津と違って、むしろ相性の良い相手ですらある。
だったら。悲観などする必要なし。
むしろ、2戦目ジンクスを跳ねのけるための踏み台にする!くらいの気概でなければ。

大野・川西の恩返しゴールを怖れるよりも。むしろ、こちらが恩返しゴールを決めてやれ!と。
期待したいのは、一昨年に讃岐に所属、2シーズンぶりにピカラスタジアムに凱旋することになる松本でしょう。
プレシーズンマッチ・金沢戦では挨拶代わりのゴールで沸かせ。リーグ初戦となった前節・YS横浜戦では好判断で相手を引きつけながら先制ゴールをアシスト。
カターレには今シーズンの新加入ながら、ここ2試合ですでにファン・サポーターの心を掴んでいる松本。当然のように、かかる期待は大きいです。
なにか、やってくれそうな雰囲気を持った選手。恩返しゴールの期待も高まります。
そして、その松本と2トップを組むショウセイ。
特別指定選手としての昨シーズン、同じFWの大野から学ぶべきところは多かったかと。
開幕戦で初ゴール。さっそく実績を残してみせた、背番号9の後継者。大野が抜けたから得点できなくなった、なんで残さなかった、などとは言わせない。穴埋めに止まらない、それ以上かという活躍でもって、カターレの勝利に貢献するからだ!そんな覚悟をもって、2試合連続ゴールを果敢に狙っていってほしいです。

ドロースタートとなった両チームのうち、シーズン初勝利を挙げることが出来るのは、どちらか一方のみ。
無論、それはカターレでなければならない!
吉平の言うところの、前節の引き分けの価値。勝利を逃したことは無念でも、決して価値のない勝ち点1ではなかったと、今節の勝利・勝ち点3で証明せねば!!
決して、出来もしないことをやれと言っているつもりはありません。
ポテンシャルというものは、やれそうな雰囲気というものは、確かに感じます。
だからこそ。
それを結果につなげるためにも。価値ある勝ちを!!!

3月は1か月の間に7試合もあるハードスケジュールとなりますが、その初戦。
勝って、勢いを!
当然のように7連勝を目指す、その1戦目。
勝ちきる強さを、勝利に!!

勝たれ!!!富山!!!!!