『 08年4月の大学・短大の志願者数が74万4千人に対し、入学者が68万4千人だったことが文部科学省の学校基本調査で分かった。志願者数と入学者数が同じになる「全入時代」が07年春にも到来すると試算されていたが、文科省は「近い将来に、志願者数と入学者数が同じになる見込みではない」としている。 旧文部省は「09年に全入となる」と97年に試算。その後、進学率が横ばいで推移していたこともあり、中央教育審議会(文科相の諮問機関)は05年の答申で、実現の予想を07年春に前倒しした。しかし、景気回復の傾向が続いていたことや、就職で有利になるとの判断などが影響し、高校卒業後に大学進学を希望する割合はこの数年で上昇。今年は高校卒業生の60.1%が大学・短大への入学を志願。浪人と合わせた志願者は中教審答申の試算より10万人以上多く、入学者は志願者数の約92%にとどまった。 一方、入学者が定員を割った私大はこの春、全体の47%になり、人気が集まる大学とそうでない大学の二極化は進んでいる。』アサヒ・コム
大学全入時代という表現が良くないと思います。大学全入時代とは、入学試験を行わず全員我、大学に合格と言う間違ったイメージに繋がりかねませんから。近い将来は果て志願者数と入学者数が同じになる見込みは無いと言っても、景気の動向も影響すると思いますが。これから先は同じになる可能性も十分有ります。少子化による18才人口の減少で、遅かれ早かれ必ずその時期が来ると思います。東京、大阪の有名私立大学側は、この時期を見越して新設学部や学部の改編を実施し、系列高校や自前の付属高校を新設したりしていると言えます。今年度高校卒業生の60.1%が大学・短大への入学を志願者数を浪人も合わせると中教審答申の試算より10万人以上多いと言われていますが、数にすれば国公立大学約700校有ると言われています大学の総合大学凡そ4校分の人数です。日本の大学の総数から考えても多いとは言えません。日本私立学校振興・共済事業団の調査によると、2008年春の入学者が定員を下回った私大は前年度を7・4ポイント上回る47・1%、266校で過去最悪となった。私立大学の経営環境は一段と厳しくなって来たと言える。 1998年度の8%から、この10年間で約6倍にも跳ね上がった。東京、大阪、京都の大都市圏の有名な私立大学には学生が集まる一方で、地方の私立大学や規模の小さい単科大学には、学生が集まらないと言う私立大学間の「二極化」が進んでいるのが現実です。私立大学の定員割れが広がる背景には少子化にによる18歳人口の減少に加え、規制緩和による参入や学部の新設や改編で定員が増えていることなどが挙げられます。文部科学省は、定員割れの学校に対する経常費補助金の削減率を強め是正を促しているが、定員割れは増え続けて本年度は約44万8千人に上る。日本私立学校振興・共済事業団は「多くは規模を縮小しないと将来、淘汰される。」と警鐘を鳴らす。今後私立大学間の学生確保を巡り激しい競争が、繰り広げられることになる。大都市圏の東京と大阪の有力私立大学も激しくなり、慶応大学が大阪市内に大学の拠点を設けたり東京の大学も優秀な受験生を集める為に地方試験場を増やし地方の私立大学も競争に巻き込まれる状況になって来ています。地方の私立大学も地域に根ざし地元の人々との交流と文化の活性化に貢献する大学を目指して、地元自治体や地元企業の支援の元、学生が集い生活する若さ溢れるカルチェラタンを作って下さい。