紅葉には少し早かったようだ。ブナの根方、落葉とともに実がいちめんにこぼれている。今年は、数年ぶりのブナの豊作だと聞いていたが、こんなに落ちているのを見るのも珍しい。数年ごとに豊作となるのは種の保存の一つの戦略。渋などで実を守らないブナにとっては、ネズミなどの動物の食害を避けるため、「忘れた頃」に大量に実を結び、次の世代を残す方法とも考えられる。 ところで、ブナを「木無」と書く。材の腐りやすさから「木」で「無」と古人は考えたのであろう。少し不本意な文字が使われている。それに反して、ブナの葉は腐りにくい。毎年降り積もる落ち葉は、微生物の必死の作用にも拘らず簡単には腐食しない。しかし、幾重にも積もった葉の層がブナの林の保水力を高めるのに役立っている。「緑のダム」の所以である。そして、材も水分を制御すれば良質なものとして重宝されるようになった。成熟したブナの森は多彩な動植物がネットワークを組む小宇宙になる。やはり、ブナは東日本の風土に合った「母なる木」だと思う。 しばらく実を拾い集めてみたが、赤ん坊の爪ほどの実はいくら拾ってもなかなか量が増えない。昔の人は「ブナ一升、金一升」というほどこの実を珍重したそうだが、この小さな実を一升集めるのは容易なことではない。
「美人林」近くの見所・名所
●松之山温泉 “日本三大薬湯”と呼ばれ、傷ついたタカが毎日同じ場所に舞い降りるのを不思議に思ったきこりが調べたところ、温泉を発見したという伝説が残る。近くに火山がないのに高温の温泉が出るのは変質した「化石海水」と推定されている。
●里山科学館「森の学校」キョロロ 自然体験学習と交流の場 松之山町出身の著名な昆虫採集家である志賀夘助氏の業績と世界各地で採集した蝶コレクション3800点以上と世界のカブトムシ・クワガタムシを収蔵。
●大棟山美術博物館 地元出身の作家・坂口安吾の遺品などを展示。
※松之山観光協会 http://www.matsunoyama.com/kankou/
「美人林」近くの見所・名所
●松之山温泉 “日本三大薬湯”と呼ばれ、傷ついたタカが毎日同じ場所に舞い降りるのを不思議に思ったきこりが調べたところ、温泉を発見したという伝説が残る。近くに火山がないのに高温の温泉が出るのは変質した「化石海水」と推定されている。
●里山科学館「森の学校」キョロロ 自然体験学習と交流の場 松之山町出身の著名な昆虫採集家である志賀夘助氏の業績と世界各地で採集した蝶コレクション3800点以上と世界のカブトムシ・クワガタムシを収蔵。
●大棟山美術博物館 地元出身の作家・坂口安吾の遺品などを展示。
※松之山観光協会 http://www.matsunoyama.com/kankou/