森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヤナギの雌花

2009年03月31日 | 自然観察日記
 こちらは雌花です。というより雌花が沢山集まってできた穂状のもの。雄花ともども花弁はありません。白っぽい突起は雌花の花柱。植栽されている高木のこの種は特定できません。

ヤナギの雄花

2009年03月31日 | 自然観察日記
 野山に普通に生えているヤナギ、これはイヌコリヤナギだと思いますが、今が盛りと花をつけています。しかし、これもマイナーな花でほとんど注目されませんね。それに、ヤナギは大変難しい植物で種の同定が困難な場合が多いのです。そうは言っても野にある大切な構成要素取り上げないわけには行きません。
 ヤナギは雌雄異株で雄株と雌株があります。これは、雄株。従って咲いている花は全て雄花です。花糸の先に黄色の葯が目立ちます。この花糸が1花当たり何本出ているかが同定の一つの決め手です。実はこれは沢山の雄花が集まって穂状になっているもので一つの花ではないのです。

サンショウウオの卵塊

2009年03月30日 | 自然観察日記
 両生類は変温動物ですから暖かくなってから動き回るものと考えがちですが、早春氷が張るような低温の時期に森の落ち葉の下に隠れていたものが池などにやってきて産卵するといいます。確かに卵塊はまだ残雪がたっぷりある時期にすでに見られますね。サンショウウオの卵は卵型の比較的しっかりした塊です、分布からして、このサンショウウオはクロサンショウウオというのだそうです。

水溜りのオタマジャクシ

2009年03月29日 | 自然観察日記
 もうオタマジャクシが泳いでいる水溜りがありありますね。この山間の水溜りにいるのはヤマアカガエルでしょうか。しかし、ここは道路工事などに伴う土盛りが因でできた水溜り。もともと自然にできた池などでなくて、5・6月になれば水枯れが起こりそうなところです。この中で何匹が生体までたどり着けるのでしょうか。食物連鎖の過程で減る分は摂理として受け入れられるとしても、干上がって死滅するというのではなんともやるせない話です。

夏緑性シダの冬芽

2009年03月28日 | 自然観察日記
 マイナーな植物にシダ植物があります。私もかなり苦手な分野ですから知らん振りでやり過ごすことも多いのですが、観察すればなかなか味わい深いもの。これはサカゲイノデでしょうか、この時期はこんな姿をしています。シダ植物の芽は不思議な形をしていますね。昨年の葉が色を失い雪に押されて地に付していますが、今年の葉芽は先日まで暖かかったせいでかなり膨らみ始めていました。

ヤマガラ

2009年03月27日 | 自然観察日記
ツツピーツツピーという澄んだ鳴き声ですぐにそれと分かるのですが、ヤマガラを見つけてやっとのことでカメラに収めてみました。かなりの望遠、ぼけてます。小鳥を捕らえるのは本当に難しいですね。機会を見つけて挑戦です。

雪の中のカタクリ

2009年03月26日 | 自然観察日記
 雪の中のカタクリの景色はあまり見ないのではないでしょうか。この日はそんな特異な景色になりました。この低温状態がもう少し続いてくれると、開園に合わせられるのですが・・・。整備された斜面一杯のカタクリが咲く景色はかなり壮観なものになるのではないでしょうか。

戻り寒波の雪景色 カタクリ自生地

2009年03月26日 | 自然観察日記
 ざっと100万株のカタクリの群生地が里山フィールドミュージアムにあります。丘陵公園の売りの一つですが、戻り寒波の影響で季節外れの雪景色になってしまいました。
 暖冬で例年より開花が早めでしたから、4月1日開園にはむしろ好都合です。ただ、寒さで花が痛まないかというのが係員の心配事です。

国営越後丘陵公園 里山フィールドミュジアムにて フキノトウ群生

2009年03月25日 | 風景
 国営越後丘陵公園の里山フィールドミュジアムを歩きました。4月からの開園のための下準備です。今年初めて園内を訪れましたが、いろいろと興味深い場所があります。あいにく寒の戻りの悪天候、雪交じりの雨で咲き出したキクザキイチゲやカタクリは縮こまっています。そんな中、フキノトウの群生が目に留まりました。ここまで揃うと一つの景色になりますね。今年は親沢地区からの入場が可能になります。


赤い芽 サトイモの仲間

2009年03月24日 | 自然観察日記
 昨日はカエデの赤い芽を載せましたが、赤い芽で思い出したことに熱帯性のサトイモの仲間(フィロデンドロン)の赤い芽がありました。いろいろ写真を探して見つけました。なんと鮮やかな色彩の芽ではありませんか。
 花や苞に色彩があるのはそれなりに理解できますが、枝や越冬芽に目立つ色がなぜあるのでしょう。人為的に選抜されたものなら積極的な意味はありませんが、このサトイモは原種に近いような気がしていますので何かしらの意味があるのではないかと思い巡らせています。

モミジの冬芽

2009年03月24日 | 自然観察日記
何という品種でしょうか、冬枯れの景色から赤いモミジの枝が目に飛び込んできました。近づいてじっくりと観察。綺麗です。色も形もすばらしい。まるでカニのはさみのよう。対生する葉の特徴が冬芽の形成にも出てくるんですね。

山火事の跡 3

2009年03月23日 | 自然観察日記
 大きな火事のニュースが立て続けに報道されて、火の恐ろしさを思い知らされています。山に入ってこういう火事の現場を目撃するのは初めてのことで驚きました。察するに春の乾燥時、スギの枯葉が何かしらの原因で引火し燃え広がったのではないかと思います。スギの枯葉や樹皮、あるいは枯れた倒木に燃え広がってやがて自然に鎮火したようです。
 ある程度燃えるべきものが燃えると水分の多い樹木には火は移らないようで、樹を使った防火の有効性を教えてくれる場所でもありました。それにしても、火の出た原因が問題です。落雷が落ちたような跡は見受けられませんでした。

山火事の跡 1

2009年03月23日 | 自然観察日記
 三条地内、人里から沢に入ること約2~3Kmの杉植林地。ほとんど整備されていない場所ですが、経20m範囲で火事の跡がありました。昨年か一昨年の事件のようで、燃え跡にスギの葉が積もっています。