この種も熱帯温室にはあまりふさわしくないような気がするのですが、一緒に展示してありました。花というよりもう実になっています。せり科の種で関東から南の海岸線に生育があるようです。薬効があるというので注目されていますから見聞きしている人も大野ではないでしょうか。長命草といわれていて沖縄では天ぷらとして食べるとか。
海岸などに自生するものは環境の関係でそれほど高茎にならないのですがトカラ列島屋久島などにはかなり高茎になるものもありそうです。アシタバがもてはやされていますが、その次の候補でしょうか。ネットでもかなり薬効をうたっているようです。
西表などに自生するテリハノギクがありました。れっきとした在来種です。ちょうど花の時期で満開の状態。日本にはさまざまな野菊がありますが。最も南に自生する種に該当します。海岸性ということもあって葉が厚く光沢もあり名前の由来になっているようです。
メキシコ原産の低木。日本に入っている多くは花木のようですがこの種はかなり地味な花。それとも花冠がそっくり落ちてしまった後なのでしょうか?落ちている花冠には気づかなかったのでてっきりこれが花と思ってしまいました。ルイラソウは結構大きな青い色の花を持つものが多いようですからこの種もおそらくそうなのでしょう。
フラグミペディウムの咲いている一角にイラクサの仲間がありました。この種の紹介がなく何というのか不明ですが熱帯性のイラクサで在来の種との比較もできなかなか面白いものでした。棘はあまりなかったようで気づきませんでした。触ってもイライラしないのかもしれません。
蘭室の中にも入りました。あでやかな様々な種がありましたが、今回はあまり取り上げないことにしてただ一種気になったものを載せます。ちょっとした植え込みの中に花を咲かせていたランがありました。パフィオペデラム属の種かなと思いましたが名板にはフラグミペディウム属の一種という記述があります。聞きなれないので怪訝に思っていたのですが、両者は全く別物のようです。見た目ではわからないのですが子房が三室に分かれるなど違いがあるのだそうです。最も異なるのは分布でパフィオペデラムは東南アジア、フラグミペディウムは中南米から南米に生息する種とのこと。