森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アオヤギソウ

2022年07月31日 | 自然観察日記
アオヤギソウの仲間は生育する環境でさまざまに変化する種と言われ分類的にしっかり区別することが難しいグループと言われます。昨年尾瀬で観たアオヤギソウとは弥彦山のアオヤギソウでは印象がかなり異なります。林下でもあることからざっくり言ってスリムで花数が少ない印象です。

アオヤギソウの花

2022年07月31日 | 自然観察日記
一つ一つの花を見ればどこの個体もアオヤギソウでまとまるようです。亜高山以下の林下にある緑色をした花を持つものは草丈が高い低いを考えずみんなアオヤギソウにしています。

アズマガヤ

2022年07月30日 | 自然観察日記
弥彦山塊は貴重種や分布的にも珍しい植物がたくさん見られる場所で特別な印象を持っています。過去にいろいろな人が調査し立派な報告書を作られています。アズマガヤも珍しい植物で県北から糸魚川の海岸にそってポツンポツンと阿賀野川の福島県境付近と粟島に記録されています。それが田ノ浦登山道の沢筋に少数の個体が見られましたから記録しておきたいと思います。

ナニワズ

2022年07月29日 | 自然観察日記
ナニワズは夏坊主とも言いますからそろそろ葉を落として休眠する時期です。そんな中赤い実をつけている株がありました。緑色の斜面に1株ながらとても目立つ存在でした。

ナニワズの液果

2022年07月29日 | 自然観察日記
果実は見る限りではとてもきれいです。アイヌがこの皮の煮汁を毒矢に使ったとか。以前ちょっと舐めた経験があり少し甘みがあったような気がしますが問題のある植物のようですから口にしない方がよさそうです。ただ、庭植えしたナニワズの実は鳥にすぐに見つかって実を楽しむことができないという話を知人がしていました。

オオバノイノモトソウ

2022年07月29日 | 自然観察日記
シダ類については詳しくないのですが、新潟県内に見られるイノモトソウはオオバノイノモトソウという種になるようです。県内では分布が面白い種として扱われるようです。阿賀野川沿い・弥彦山塊・佐渡・県北の一部・糸魚川の一部というスタイルで中越や妙高・魚沼方面には見られない種です。

ヤマムグラ

2022年07月28日 | 自然観察日記
なんとなく久しぶりな小さな野草で名前もすぐには思い出せない状態です。ヤマムグラというアカネ科の多年草です。花はすでに終わっていて小さな果実が付いていました。

ヤマムグラの葉

2022年07月28日 | 自然観察日記
葉は細く4輪生しています。比較的水はけのよい林内に見られる種で新潟県内でも浅めの山の林床に自生しているとされています。決して多い種ではありません。

エビズルの葉

2022年07月27日 | 自然観察日記
県内では低山帯の林縁に見られるブドウ科のつる植物です。野生のブドウの一つで甘酸っぱく一応口にすることができる果実です。新潟でみられるタイプの葉です。やや厚みがあり光沢も感じます。

エビズルの花序

2022年07月27日 | 自然観察日記
エビヅルの花という意識でカメラに収めましたがよく調べてみると花が終わった直後の様子のようです。花序には雄花序と両性花を持つ花序があるそうです。両性花がある花序は小型ですからこの花序は雄花序でしょう。