アオヤギソウの仲間は生育する環境でさまざまに変化する種と言われ分類的にしっかり区別することが難しいグループと言われます。昨年尾瀬で観たアオヤギソウとは弥彦山のアオヤギソウでは印象がかなり異なります。林下でもあることからざっくり言ってスリムで花数が少ない印象です。
弥彦山塊は貴重種や分布的にも珍しい植物がたくさん見られる場所で特別な印象を持っています。過去にいろいろな人が調査し立派な報告書を作られています。アズマガヤも珍しい植物で県北から糸魚川の海岸にそってポツンポツンと阿賀野川の福島県境付近と粟島に記録されています。それが田ノ浦登山道の沢筋に少数の個体が見られましたから記録しておきたいと思います。
果実は見る限りではとてもきれいです。アイヌがこの皮の煮汁を毒矢に使ったとか。以前ちょっと舐めた経験があり少し甘みがあったような気がしますが問題のある植物のようですから口にしない方がよさそうです。ただ、庭植えしたナニワズの実は鳥にすぐに見つかって実を楽しむことができないという話を知人がしていました。
シダ類については詳しくないのですが、新潟県内に見られるイノモトソウはオオバノイノモトソウという種になるようです。県内では分布が面白い種として扱われるようです。阿賀野川沿い・弥彦山塊・佐渡・県北の一部・糸魚川の一部というスタイルで中越や妙高・魚沼方面には見られない種です。