クリの実なら誰でも馴染みのあるものであるが、花となると詳細を知る人は多くない。写真の中央にあるやや大きなものが雌花でイガの棘の元になるものも見えている。それに続く細長い白い花は雄花である。後方に見える尾状のようになるから、いわゆる尾状花序である。尾状花序はブナ科以外にカバノキ科やクルミ科、ヤナギ科などに見られこれはいわゆる風媒花の基本形であろう。
しかし、クリの雄花には臭いがある。人にとってあまり良い臭いとはいえないが、臭いは明らかに昆虫を意識した変化だ。つまり、虫媒花の兆しがあるのだ。花のきれいな虫媒花の植物はクリのような植物が起点になって進化したのではないかと思っている。
ところで、青森市郊外に縄文時代の三内丸山遺跡があるがこの遺跡からクリの大きな柱が出土したり土中から大量のクリの花粉が出土するという。ブナ科の実の中でコナラのどんぐりのような渋味がないから、当時の人にとっては浅海のアサリやシジミと並んで重要な食料であったと考えられている。
シイやカシの実も渋味がない。縄文の時代は西日本の照葉樹林のシイ・カシと夏緑樹林のクリは食料として貴重であったろう。その、クリが三内丸山遺跡には多量に存在したと考えられている。今も周囲にはクリの木が残ってはいるが、当時に比べ気候の寒冷化によってクリが生育するには厳しくなったのだろう。個体数は以前に比べ減少している。それは、当時の人にとっては食料が欠乏することにつながるから、三内丸山遺跡が放棄されるきっかけになったのだろう。
しかし、クリの雄花には臭いがある。人にとってあまり良い臭いとはいえないが、臭いは明らかに昆虫を意識した変化だ。つまり、虫媒花の兆しがあるのだ。花のきれいな虫媒花の植物はクリのような植物が起点になって進化したのではないかと思っている。
ところで、青森市郊外に縄文時代の三内丸山遺跡があるがこの遺跡からクリの大きな柱が出土したり土中から大量のクリの花粉が出土するという。ブナ科の実の中でコナラのどんぐりのような渋味がないから、当時の人にとっては浅海のアサリやシジミと並んで重要な食料であったと考えられている。
シイやカシの実も渋味がない。縄文の時代は西日本の照葉樹林のシイ・カシと夏緑樹林のクリは食料として貴重であったろう。その、クリが三内丸山遺跡には多量に存在したと考えられている。今も周囲にはクリの木が残ってはいるが、当時に比べ気候の寒冷化によってクリが生育するには厳しくなったのだろう。個体数は以前に比べ減少している。それは、当時の人にとっては食料が欠乏することにつながるから、三内丸山遺跡が放棄されるきっかけになったのだろう。