別名ミヤマエンレイソウ。この花のを最初に見たのが若いころ行った尾瀬でしたから神秘的であこがれのような感情がついて回ります。さほど歩いたわけでもなく簡単に湿原に来たのですが、美しい花に出会えて大いに感激したと同時にこんなに簡単に出会えていいのだろうかと妙な気分もすこしばかり・・。
エンレイソウは内花被を持ちません(まれにあるとのこと)。外花被だけの花ですからかなり地味な印象を受けます。しかし、外花被の色彩が地域によってかなり変異があり緑色から褐色までさまざまな個体が見られます。
「ウツギ」と名付けられていますから茎は中空です。しかし、ウツギとは別科でミツバウツギ科という分類になります。花は全開せず半開きです。しかし、枝先に円錐花序をつけ沢山咲きますからかなり目立つ花です。果実も変わった形質を持ち先端が尖った袋状のものが対になって合着し矢の基部のようになっています。
日本各地に自生していて決して珍しくはないのですが、グランドカバーとして公園や庭でよく見られる種ですから自然界で大きな群落になっているものを見ると不思議な気がします。「ソウ」となっていますがツゲ科の低木です。
花ですが正確には花が咲いて終わった状態のようです。しべが落ちていたりしぼんでいるようです。花弁を持たない花ということになっていますから、花弁のようなものはがくか苞になります。また、花序の上部が雄花、下部が雌花なのだそうで、結実はあまりしないのだそうです。身近でよく見る種ですがであまり理解していない植物です。
親見湿原を取り巻く林の中にサワフタギも見られます。花が咲き始めていて白い花が塊になっていました。全国の山野に見られ特に湿った場所を好む低木です。好きな花木の一つで、春の白い花と秋の瑠璃色の実の美しさは格別です。