単子葉植物のクズウコン科の種は日本には自生していないとされています。観葉植物などで鉢物として接することも多くなっていますが、代表的な熱帯の植物いうことになりますから温室にでも出かけないと日本では見ることができません。本種はそれほどでもありませんが、カラテア属の種には葉がきれいなものが多く観葉植物として珍重されています。熱帯アメリカが原産で多くの種があります。
なんといってもこの種はガラガラヘビの尾に似た黄色い花穂が大きな特徴で「ガラガラヘビの植物」という別名が付いているのだそうです。写真で見る限り確かによく似ていました。黄色い一つ一つは苞に相当していてこの隙間から小さな黄色い花が覗いています。
頭上高くにヒスイカズラの花穂が垂れさがっていました。色彩といい花穂の長さといい遠くからでも圧巻なのですがぜひ近くで見たいものと思った次第です。マメ科のつる植物でフィリピンが原産地で受粉はオオコウモリだそうです。
ビャクダンの名前は知っていても実物を見るのは初めてで興味津々です。ビャクダン科の常緑の半寄生植物とか。身近なところではツクバネがビャクダン科の種ですが葉は確かにツクバネの複葉に共通しているように思いました。
APG分類体系ではキョウチクトウ科にされているのですが、エングラーの体系ではガガイモ科になっていたものです。個人的にはガガイモの仲間と言われるとすごく理解できる点があります。一つ一つの花はガガイモに形がよく似ています。実はトウワタは有毒でこの葉を食草にするオオカバマダラという渡りをする蝶は体内にこの毒成分を貯めることによって鳥などの外敵から身を守っているという話があります。赤い部分が花弁が合着した花冠で先が大きく5裂し反り返ります。黄色い部分が副花冠とされめしべを取り囲みます。
アオイ科の花がもい一種ありました。花の時期がずれているのか伸び伸びと育っていないせいか花数が多くありません。垂れ下がった状態の花が特徴のようでここから「うなずき」という名前が来ているようです。花は全開することはなくこのような状態が盛りのときのようです。めしべの先端が顔を出していました。ハワイでは「眠れるハイビスカス」という異名もあるそうです。
つぼみは上向きでした。この性質は他のフヨウの仲間と共通しているようです。花の成熟度によって次第に垂れ下がるという変わった性質があります。メキシコからコロンビアあたりが原産でポリネーターはハチドリだそうです。ハチドリにとっては垂れ下がった方が吸蜜しやすい構造らしく共進化の例になるかもしれません。