最近区別された種だそうです。コモウセンゴケより分布域が限られ東海地方から近畿地方にかけてみられる種だそうです。富山県立中央植物園に展示されているのは富山県内で見つかった群落が開発でダメになりそうなため全個体を避難させ管理しているという話です。その一部が温室内に展示されていました。
コモウセンゴケはモウセンゴケのように休眠芽を作らず赤い葉を維持しているのが特徴とのこと。さらに、トウカイコモウセンゴケは葉には柄がはっきりしていてサジ型になるのに対してコモウセンゴケは葉柄と葉身が連続ししゃもじ型になるとされます。しかし、DNAなどの分析で少しづつはっきりしているとはいえ明確な差異を示すには簡単ではなさそうです。環境省はまだ絶滅危惧にリスト化していないという話です。
葉は綿毛が多いせいか白っぽく見えます。海岸に適応した形質です。個人的にはあまり西日本の植物を見ていないので四国などにも近いうちに行きたいと考えています。新潟にはない種々のものがありそうで考えただけでもワクワクするのですが、いろいろな条件がそろうことが必須です。
オキナグサの色変わりと理解します。日本の各地に自生が見られるのでしょうか。はっきりしませんが園芸的に作出されたような説明は見受けられません。外国のものでもなさそうで丁寧に開花前の株が展示されていました。
オキナグサもありました。本州以南の明るい草地に自生するとなっていますが、最近めっきり自生個体を見なくなった一つで環境省の絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。しかし、この種も自生株は極端に減っているものの栽培が比較的容易で沢山市販され流通していますから少し有難味に欠ける感じがします。
花がないので残念ですが宮城以南の常緑樹林帯内に自生する常緑性のランです。よく似たマメヅタランは絶滅危惧にはなっていないようですが、環境省では純絶滅危惧に指定されています。新潟県内では聞いたことがありませんからおそらく自生はないと思います。
類似している種にマメヅタランがありますが、こちらは偽球茎がなく匍匐する茎だけが見られ樹木などに着生しています。ムギランは自然界で見た経験がありませんが偽球茎が非常に目立つ種です。写真からですが花もかなり異なっています。ちなみに、シダ植物のマメヅタはマメヅタランに極似し胞子葉がないと区別がつかないくらいです。
ウマノスズクサ科のカンアオイの仲間のコレクションがありました。いずれも絶滅危惧に指定されているものばかりです。カンアオイの仲間は分布速度が遅いため狭い地域で種の分化が起こり多様化しています。特に西南地域に多いようでさまざまな種が見られるようです。ただ、分布域が狭く愛好家なども多いため盗掘などで急激に個体数を減らしているようです。フジノカンアオイは鹿児島県に自生する種だそうです。