アズマレイジンソウという変種がありますが、レイジンソウとの違いがよく分かりません。花や柄などに曲がった毛があるかどうかで判断するとそのような毛は確認できませんからレイジンソウで良いと思います。両種は分布的に重なるところもあるような気がしますが、アズマレイジンソウは本州中北部の日本海側が中心でレイジンソウは太平洋側に見られるそうです。といっても新潟県内ではでアズマレイジンソウを見ていません。
ハウチワカエデの近くにヤマネコヤナギの幼木がありました。別名バッコヤナギ。早春樹全体に花を咲かせ黄色く色づいている亜高木のヤナギ(雄株)を見ますがその子供です。葉は楕円形で細長い葉が多いヤナギ類にしては異質です。
沢近くの木陰にマユミの低木が弧生しています。新潟県内ではこれほどの大きな個体に出会ったことがありませんが、関東圏に来るととたんに大木になっているので不思議に思っています。しかし、大きなマユミの樹は水分条件がよさそうな日当たりの良い場所なので、こんな日陰では木も大きくなれないのだろうと推察しています。それにしても、なぜ新潟県内のマユミは大きくなれないのか不思議です。
マユミの果実は秋には赤く綺麗な色彩で熟します。さらに熟すと割れて中から赤い種子が顔を出します。雌雄異株の種とされますが、雌株だけでも結実するとか。理屈状実をつけていない雄株も存在しているはずですが、うかつにも結実していない大木のマユミを確認したことがまだありません。
ムラサキヤシオは日本海側に偏って出現するということになっているので、北八ヶ岳地域に自生するのは少し違和感があるのですが、この丸っこい果実は見慣れたムラサキヤシオのものです。他にこんな果実をするツツジがあったでしょうか?違和感がありながらもここではムラサキヤシオにしておきました。