森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

蓮華温泉ロッジ

2010年08月31日 | 自然観察日記
何年ぶりか北アルプスの北の玄関の一つ蓮華温泉に出掛けました。十分な時間が取れない中ですから、温泉と蓮華の森の散策が目的です。もう20年以上も前との事ですが、ロッジの新館(?)のところに古い長屋風の山小屋があったことが思い出されます。そこで一夜を明かし天狗の庭を目指したものです。
今回は平日ということもあったのでしょうか、夏休みのピークも過ぎてロッジは思いのほか人が少なく静かなたたずまい。かの有名な露天風呂を思い切り存分に味わいました。もちろん内湯も・・。でも、記憶の中の蓮華温泉とは幾つかの点で異なっていて、時間の流れを感じさせられました。

薬師の湯

2010年08月31日 | 風景
日本では2番目に高い所にある露天風呂(新潟県では1番です)。ロッジに着いたのが8時過ぎ、そそくさとタオルと懐中電灯をもってロッジ脇の斜面を歩くこと20分、この薬師の湯があります。この日の午後には大雨警報が出てかなり降ったと話されましたが、たどり着いたときは星空で、人のいない薬師の湯を独り占めです。こんなに贅沢なことはありませんね。やがて月も出て表現のしようもないほどの至福のひと時でした。
しかし、この薬師の湯は私の記憶のものとはかなり違っていて小さくなりましたね。山の斜面が崩れたりしたのでしょうか。温泉は一級品です。
(翌朝、まだ日が出る前に目が覚めましたので再びお風呂に行きました。しばらくは独り占めでしたが、やがて訪れたご婦人がおられましたので、この場を譲り下山)

仙気の湯

2010年08月31日 | 風景
薬師の湯の下に木枠のしっかりとした作りの仙気の湯があります。ここもかなり変わっていましたが、今ではここがメインの露天風呂のようです。噴気が立ち上がる賽の河原を左に見て、ここでもゆっくり月夜の露天風呂を堪能しました。もちろん貸切です。遠くに小蓮華山から朝日岳に伸びる朝日尾根を眺めての悦に入っていましたよ。

黄金の湯

2010年08月31日 | 風景
仙気の湯を下がること10分、林の中に黄金の湯があります。もちろんここもイメージが一新されて見通しが良くなっています。泉質も全てが違うのですが、ここは一口味わってみると「甘い」という感覚です。詳しい成分を調べてはいませんのでどういう成分が含まれているのか分かりませんが、3つの露天風呂を回るとさすがに体の火照りも極まり、体にも心のにも効いたようです。その夜はぐっすり・・。


小蓮華山

2010年08月31日 | 風景
薬師の湯から眺めた小蓮華山(標高は2,766m)。新潟県では最も高い山でこの奥に白馬岳があります。

三国一の湯

2010年08月31日 | 自然観察日記
もう一つ 三国一の湯 というのがあるのですが、登りの山道沿いにあり小さな小さな露天風呂です(一人入るといっぱい?)。手を入れてみるとかなり温度が低く、水風呂に近いので今回も入ることは辞めました。

ミヤマカラマツ

2010年08月30日 | 自然観察日記
花の時期が終わりかけているミヤマカラマツです。越後では深山の沢筋など水気の多い場所でよく見られるものですね。先日載せたシキンカラマツには及ばないと思いますが、カラマツソウの仲間の中では品の良さは一二を争うのではないかと個人的には思っています。花弁を持たないしべだけの花がカラマツの葉のつき方に似ていることから名づけられた名前でしょうか。正確なことはわかりませんが、ほかにカラマツを連想させるところがありません。

ツルニンジン

2010年08月29日 | 自然観察日記
低山ではまだまだ花は程遠い時期ですが、すこし高所に行くとツルニンジンが沢山咲いていました。山の斜面を切り落とした道路沿いに花が垂れ下がっていて、「釣鐘」のようですね。でも「ツリガネニンジン」というのは本種でなく「ジイソブ」という別名を持っています。なぜこうなったかというのは、同属に「バアソブ」(おばあさんのそばかす)というのが深山にあるのですが、この対比として付けられたといいます。花の形より花の表面にある紫色の斑点が気になったのでしょうか。傷をつけるとなかなか独特な臭いがあって、「うっ」ときますね。


キンコウカ

2010年08月29日 | 自然観察日記
ツルニンジンが垂れ下がっていた脇の涯の一角にキンコウカの一群が生育していました。残念ながら花の時期は終わりで、かすかにその色が残っているような状態です。湿原や沢筋の水が滴るような場所にイワショウブなどとともに見られる種で、高木が育たないような場所に出現します。今年はついついイワショウブもキンコウカも花を見ずにすごしてしまいました。行動範囲が減って例年歩き回る私のテリトリーを巡りきれていません。

イヌドウナ

2010年08月29日 | 自然観察日記
キク科のコウモリソウ属の一つでイヌドウナといいます。山菜を知る人は比較的馴染みのあるものではないでしょうか。結構大型の種です。私にとってはこの花は奥山の象徴みたいな存在の一種で、山道を歩いてヨブスマソウとかイヌドウナが出てくると遠くへ来たなぁとちょっと違った気分になれるのです。特別花が綺麗なわけではないのですが、とにかく葉の形が印象的ですね。

クサアジサイ

2010年08月28日 | 自然観察日記
クサアジサイはアジサイと名が付く中では少し遅めの開花です。名前のように多年草で冬場は地上部は枯れてしまいます。林縁に数十cmの頂に白い集合花を咲かせていました。花の少ない時期ですから、出会った瞬間は思わず歓声が上がります。

ウマオイ 1

2010年08月27日 | 自然観察日記
ウマオイはどういう鳴き声だったかなぁ。そろそろ虫の音が話題になる頃。ウマオイがヤマブドウの葉の上に止まっています。ここは魚沼市入広瀬の奥山、長岡辺りにいるウマオイと同じ遺伝子を持って同じような鳴き声をするのでしょうか。こんな山奥でウマオイに出会ったことが少々驚きです。


ウマオイ 2

2010年08月27日 | 自然観察日記
植物とは違い移動手段を持っているのですから、遠くから飛んでくることは難しいことではないとおもいますが・・。あまり飛ぶことが好きそうでないし、それに生活の環境も平場とかなり違うはずですから、目に見えるような個体の変異があってもよさそうですね。残念ながらそういう知識を持っていないので、その差異を指摘できません。