秋はカメムシが目立つ季節です。9月の半ば銀山ダムのコンクリートの堤に沢山のカメムシが集まっていて右往左往していました。緑色をした臭いを気にしなければなかなか美しい虫です。後でツノアオカメムシという種であることが分かりましたが、他の種は見当たりませんからこの地域には優先的に生活しているのでしょうか。それとも彼らの習性として一か所に集まってくるのでしょうか。ミズナラなどのナラ類やカエデ類の汁を吸って生活するのだそうです。
カメムシの行動を観察していると少し大きい個体(雌?)とやや小さい個体(雄?)がいて、互いにお尻を向けて交接しようとしています。交接しそこなった個体がまだ割り込もうとでもしているのでしょうか?大き目の個体の上に乗っかかっています。
動き回るカメムシの脇には死がいも多くあります。雄の個体とすればメスを巡る戦いで敗れ殺されてしまった?のでしょうか。観ている範囲ではそれほどのダメージを与えるような衝突はありません。だとすると、交接を終えると雄?は息絶えるのでしょうか?産卵は春に行われるという解説がありました。交接を終えた雌が越冬して春に産卵し次の世代に命を託すという世代交代を行うのではないかと考えています。
花というよりまだつぼみのようです。9月の映像ですから少し花の季節には早かったようです。花はまばらでイヌタデのように沢山は着きません。経験的に県内では低地の里山というより少し奥山に近いところで出会います。
頭花は上を向いて咲きます。総苞片が針状で斜上する特徴があります。オゼアザミという種がありますが、このタチアザミの変種とされていて針状の総苞片はよく似ています。湿地を好む種で、このダムサイトの水がわきだす湿った場所に生育していました。
花の小さな野草です。しかし、名前にひかれて興味を示される方も多い花。山野の木陰に生育しています。里山にも多く生育しています。これは奥只見のダム湖の周辺で見たもの。奥山にも生育していることを知りどことなく新鮮な面持ちでした。
花後の子房がそのまま果実になります。大きさはあまり変わらない感じで、表面にある毛はかぎ状になっていますからいわゆる「ひっつき虫」になります。しかし、この球体に水滴がつくとまさに水玉でなかなか風情がある姿を演出してくれます。
ミズタマソウに非常によく似た種でウシタキソウという種がありますが、葉がもっと幅広で基部が心形になっているので見極められます。しかし、新潟県内にはきわめてまれでごく一部の地域にしか生育していません。佐渡や角田、糸魚川地域その他です。