シラネセンキュウの典型的な個体がありました。他の高径草本に邪魔されず、花も盛りで全体がよくわかります。花は大きな平板状に咲いていてなかなか美しい造形です。小川の縁に自生していて大体こういう湿った場所が好きな種で生育環境もよく理解できます。草丈1m強。深山の湿り気のある場所で群生していることがありますが、比較的単独で見ることが多かった気がします。
せり科の特徴を持った花序でどれも紛らわしいと感ずるものですが慣れてくると花序の様子で判断できるようになります。シラネセンキュウは20cmはあろうかという大型の白い散形花序。大体平板状です。葉にも特徴があって、各節で外側に屈曲する習性があります。
エコミュージアムの園内のヤチダモ林が観察できる場所にはナンブアザミに似たアザミが群生していました。このアザミは多くの個体が密生して多くの花を咲かせているというスタイルでナンブアザミのように一個体が大きくなって多数の花をつけるというスタイルではありません。草丈も幾分低めです。花も上向きの花が多くときに横向きかうなだれています。草姿がピンと立っている感じがしますからタチアザミです。これは比較的分かりやすい名前付けですね。
ナンブアザミが綺麗に咲いていました。里山にも見られるのですが、病気になったりつる植物に絡まれたり、時には刈られたりしてなかなかいい状態の花を見る機会が少ないのですが、エコミュージアムの周辺には盛りの花がたくさん見られました。道路わきの草むらや林の縁、沢筋の草むらに見られ越後ではごく普通の秋のアザミです。しかし、変異が多く地域的な固有種や似た種が多く一度嵌るとわけの分からなくグループかもしれません。
上部の葉は切れ込まないのですが、下部の葉は大きく切れ込んでいます。
個のアザミを見ていると少し寒めな場所が好きそうで立派な株や花つきのいい株は奥深い沢地で見かけます。しかし、人の暮らしがあるような場所ですから人とのかかわりが必要なのでしょうか。
個のアザミを見ていると少し寒めな場所が好きそうで立派な株や花つきのいい株は奥深い沢地で見かけます。しかし、人の暮らしがあるような場所ですから人とのかかわりが必要なのでしょうか。
雨模様の日でしたが憂鬱気味な気分を癒してくれる優しい色をした大きなシオガマが咲いていました。「オニ」などという名前をもらって少々かわいそうです。この花のどこが悪い印象を与えたのでしょうか。「オオシオガマ」ならまだ許せるのですが・・・。
そえはそうと、オニシオガマは深山の湿り気の多い場所に自生するものですが、大きな群落を作っている場所に出会ったことはいまだありません。比較的大型の湿性植物ですからこのボリュウムでまとまった群落ならさぞ圧巻だろうなぁと思います。今年7月に出向いた栂池自然園にはそういう景観が見られるそうですが、花の季節には少し早いタイミングでした。夏の終わりころの花の季節にはまだ訪れていないので、次回はこの時期に訪れたいと思います。
そえはそうと、オニシオガマは深山の湿り気の多い場所に自生するものですが、大きな群落を作っている場所に出会ったことはいまだありません。比較的大型の湿性植物ですからこのボリュウムでまとまった群落ならさぞ圧巻だろうなぁと思います。今年7月に出向いた栂池自然園にはそういう景観が見られるそうですが、花の季節には少し早いタイミングでした。夏の終わりころの花の季節にはまだ訪れていないので、次回はこの時期に訪れたいと思います。
「シオガマ」の名前の由来が「葉まで美しい」⇒「浜で美しい」のは「塩竈」・・・というところから来たのだという話ですが、塩を煮る釜がどこが美しいのか? 私も分からない一人です。でも、植物の方はなかなか繊細な造形で美しいというより素晴らしいという感覚ですね。
ガンクビソウがありました。このあたりに自生する種はノッポロガンクビソウで、北海道の野幌あたりで採集された個体が種名のもとになっているようです。西日本のガンクビソウノ変種で北日本に自生する種のようです。根出葉は花時にはない系統です。新潟県内で見られるガンクビソウはこの種以外にサジガンクビソウがありますが、こちらは幾分乾燥気味の場所を好み根出葉が花時にあります。(ホソバガンクビソウがあるかもしれませんがこちらは花が小型で葉が細い)
たばこのキセルに似た少し下向きに咲く花です。総苞片の長さがみな同じというのが他種と区別するのに最も明白な差異のようです。そういう細かな比較より全体的なイメージとか草姿で覚えてしまうことが多くありますね。それで、「どこが違うの?」という質問に答えられないことがよくあるのです。